インフルエンザの流行が急速に広がっているという。
<インフルエンザの流行が警報レベルに近づきつつある。国立感染症研究所が31日に公表した調査によると、1医療機関あたりの患者数は平均24・81人で、前週11・78人の2倍以上。埼玉、千葉、東京、神奈川の4都県は警報レベル(30人)前後となり、いずれも警報を発令している> ( インフル流行、各地で警報レベル 厚労省が対策呼びかけ/朝日新聞/2014.01.31 - 20:32 )
予断を許さない状況だという。
<ウイルスは12月下旬以降、2009~10年に新型として流行したH1N1が増えている。新型のときは、ぜんそくや腎臓病の人で重症化したり、若い世代で発症したりするケースが目立ったため、注意が必要だ。タミフル(錠剤)とラピアクタ(点滴薬)が効きにくいH1N1の耐性ウイルスも、北海道、山形、神奈川、三重、大阪の5道府県で20人見つかっている> (同上) とある。
"耐性ウイルス" への "変異" という推移を考慮すると、"ワクチン" に頼るだけでは万全ではなさそうだ。
そこで注目しなければならないのが、"自前の免疫力" の強化! ということになる。元より、"病原菌" とは異なる "ウイルス" に対しては "抗生物質" は効かない。罹病(りびょう)したならば、"自力で応戦!" するしかないわけだ。
そうした観点から、昨年年末から "自前の免疫力" の強化! に関心を寄せてきた。
◆ 参照 "抗体医薬":生体がもつ"免疫システムの主役である抗体"を主成分とした医薬品が熱い!( 当誌 2014.01.01 )
◆ 参照 インフルエンザが全国的な流行期に!今年は"乳酸菌(プラズマ乳酸菌)"で"免疫力UP"!( 当誌 2013.12.29 )
今回も、これらの繰り返しとなるが、再び、"免疫力活性化" に役立つとされる "プラズマ乳酸菌" に注目してみることにした。
下記引用サイト記事 : 「プラズマ乳酸菌」に脚光 免疫力活性化 ウイルス撃退/msn 産経ニュース/2014.01.31 - 09:00 がそれである。
<インフルエンザの流行が本格化/ 感染予防に"食の力"/ ヨーグルトなどの食品に含まれる乳酸菌/ 免疫力をアップさせ、高い予防効果が期待できる乳酸菌の存在/ ウイルスなどの外敵が侵入してしまった場合にしっかり撃退する「免疫細胞」の働きを高めること/ 乳酸菌の働きによって「プラズマサイトイド樹状細胞(pDC)」と呼ばれる免疫細胞が活性化されること/ プラズマ乳酸菌は"司令官"pDCに直接働きかけて複数の免疫細胞を一斉に活性化させるのが特徴/ pDCが自らの細胞の内部にプラズマ乳酸菌を取り込むと、ウイルス増殖を抑える物質を放出する/ この物質が引き金となって他の免疫細胞も一斉に臨戦態勢を整え、これまでとは違った高い予防効果が期待できる> とある。
"乳酸菌" などの "腸内細菌" が機能する舞台は、もちろん "腸" であり、これらによって果たされる "免疫" は "腸管免疫系" と呼ばれ、何とヒトの "免疫力" 全体の "60%" を占めるのだそうだ。
どうも、"乳酸菌"/"プラズマ乳酸菌"/"免疫力" という体内リンケージは、ことインフルエンザ・ウイルスにのみ関わっているのではなくて、"免疫力" という点において、"がん" を含む多くの病気とその治癒力にも深く関係しているようである......。
「プラズマ乳酸菌」に脚光 免疫力活性化 ウイルス撃退/msn 産経ニュース/2014.01.31 - 09:00
インフルエンザの流行が本格化してきた。最近では感染予防に"食の力"が注目され、ヨーグルトなどの食品に含まれる乳酸菌が役立つことも知られている。さまざまな研究が進み、免疫力をアップさせ、高い予防効果が期待できる乳酸菌の存在も分かってきた。(中山忠夫)
◇インフルエンザ対策は手洗いやうがいの励行、マスク着用といったウイルスを寄せ付けない方法はもちろんのこと、ウイルスなどの外敵が侵入してしまった場合にしっかり撃退する「免疫細胞」の働きを高めることも大切だ。
栄養士の佐藤秀美さんによると、免疫力を健全に保つためには、あくまでバランスよく食事を取ることが大前提とした上で「免疫活性化作用があるとされる乳酸菌を含んだ食品を積極的に摂取すれば、プラスアルファの効果を期待できるでしょう」と話す。
最近の研究で、乳酸菌の働きによって「プラズマサイトイド樹状細胞(pDC)」と呼ばれる免疫細胞が活性化されることも分かってきた。
宮崎大学の佐藤克明教授(免疫学)によると、そもそも免疫細胞とは血液中の白血球のことで、「NK(ナチュラルキラー)細胞」など大まかに10種類があり、2つのチームに分かれて全身をくまなくパトロールしている。外敵に出くわすと、どんな相手でも手当たり次第に先制攻撃するチームがまず出陣。これが撃破されれば、相手を見分けて的確な攻撃を仕掛けるもう一方のチームが後に続き、二段構えで効率よく確実に仕留める。
中でもpDCは全体の"司令官"となって活躍。「自ら先制攻撃に参加しつつ、ほかの免疫細胞たちに戦う指令を出すほか、両チームで最大限の力を発揮できるように連係を良くする働きなどがあります」と説明する。
飲料大手のキリングループでは、このpDCを活性化させて免疫力のアップにつながる乳酸菌を突き止め「プラズマ乳酸菌」と名付けた。従来の一般的な乳酸菌が特定の免疫細胞を活性化させるのに対し、プラズマ乳酸菌は"司令官"pDCに直接働きかけて複数の免疫細胞を一斉に活性化させるのが特徴という。
キリンR&D本部の藤原大介主任研究員は「pDCが自らの細胞の内部にプラズマ乳酸菌を取り込むと、ウイルス増殖を抑える物質を放出することが分かっています。この物質が引き金となって他の免疫細胞も一斉に臨戦態勢を整え、これまでとは違った高い予防効果が期待できるのではないかと考えられます」と話す。
興味深いデータもある。
同社は昨年1~3月のインフルエンザ流行期に国立感染症研究所と共同実験を実施。30~59歳の男女213人を2つのグループに分け、それぞれプラズマ乳酸菌を含むヨーグルト飲料と含まない飲料を70日間飲んでもらい比較したところ、風邪の罹患(りかん)者がプラズマ乳酸菌を摂取したグループでは7人だったのに対し、摂取しないグループは14人だった。期間中に「せき」や「熱っぽさ」を感じた人の割合も約3~4割低いことが判明した。
「プラズマ乳酸菌は、菌が生きたまま腸に届かなくても働き、常温で保存可能なペットボトル飲料やタブレット(錠剤)といった幅広い商品への活用も可能です」(藤原氏)。同社は傘下の飲料メーカーを通じ、プラズマ乳酸菌を使った商品展開も本格化させている。
インフルエンザ感染予防について、"免疫力" という視点で考える時、やや意外さを伴うのは、"免疫力" が "ストレス" によって少なからぬ悪影響を受ける、という点がひとつ。"ストレスが過剰な人" は、感染率が高い可能性がありそう......。
これは、"免疫力" が "腸内環境" と深く関わっていること、"ストレス" によって "おなかの調子" が乱れるというよくある経験的事実などから説明されるのかもしれない。
今ひとつ、注意すべきかと思われるのは、何らかの理由で "抗生物質" 薬を服用したならば、多くの "腸内細菌" も死滅して "腸内" の環境がリセットされてしまい、その挙句に "免疫力" に異変が生じると考えられる点だ。"風邪" をひいたと言っては "抗生物質" 薬を飲んでいる人は、かなりリスキーなことをしていることになりそうだ...... (2014.02.03)
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