"大動脈解離" という、突然死の原因ともなる怖い病気がある。しかも、その発症の仕組みは現在も未解明なのだそうだ。
◆ 参照
<大動脈解離(だいどうみゃくかいり、英: Aortic dissection)とは、3層構造を作っている大動脈のうち真ん中の層の膜(中膜)に、なんらかのきっかけによって血流が入り込んでしまい、層構造が別々に剥がれていく(解離してしまう)疾患。 解離によって生じた空間は仮性動脈瘤となるため、大動脈瘤の一種として分類されることがあり、別名を「解離性大動脈瘤」ともいう。>( ウィキペディア/大動脈解離 )
下記引用サイト記事 : 大動脈解離:世界初、防ぐたんぱく質発見 久留米大など/毎日新聞/2014.02.18 - 21:29 は、この "大動脈解離" についての解明にもつながると期待される "世界初の発見" について報じている。
<久留米大循環器病研究所(福岡県久留米市)は18日、大動脈解離を防ぐたんぱく質を世界で初めて発見/ 突然死の原因ともなる大動脈解離は、大動脈が突然、裂ける病気で、50代以上の男性に多く、国内では年間1万人前後が発症しているとされる。青木教授らは、大動脈解離を防ぐ「安全装置」の役割をたんぱく質「テネイシンC」が果たしていることを発見した。大動脈解離の発症の仕組みについては現在も未解明なままで、今回の発見は、大動脈解離の病態解明が進むきっかけになると期待されている/ 青木教授らは「安全装置」として働く物質は他にもあると考え、今後は他の物質の発見を目指す。青木教授は「新薬に適合する物質が見つかれば、大動脈解離治療に役立つ可能性がある」と話す。また、血中のテネイシンCの値を測ることで、大動脈解離や高血圧性心臓病などの予防に役立てられそうという> とある。
"未解明なまま" で現在に至っていた "大動脈解離" に関して、原因物質ではないにせよ、<たんぱく質「テネイシンC」> という重要な手掛かりが発見されたことは実に意義深い成果だ。
大動脈解離:世界初、防ぐたんぱく質発見 久留米大など/毎日新聞/2014.02.18 - 21:29
久留米大循環器病研究所(福岡県久留米市)は18日、大動脈解離を防ぐたんぱく質を世界で初めて発見したと発表した
。同研究所の青木浩樹教授(分子循環器学)が中心となり、山口大、三重大、筑波大、国立国際医療研究センターとの共同研究で発見した。突然死の原因ともなる大動脈解離は、大動脈が突然、裂ける病気で、50代以上の男性に多く、国内では年間1万人前後が発症しているとされる。青木教授らは、大動脈解離を防ぐ「安全装置」の役割をたんぱく質「テネイシンC」が果たしていることを発見した。大動脈解離の発症の仕組みについては現在も未解明なままで、今回の発見は、大動脈解離の病態解明が進むきっかけになると期待されている。
テネイシンCは、体内で炎症などが起きた際など、さまざまな組織で作られ、これまでもその存在自体は知られていたが、どのような役割を果たすかは解明されていなかった。
青木教授らは、大動脈瘤(りゅう)の研究の過程で、このテネイシンCに着目。通常のマウスとテネイシンCを持たないマウスで大動脈にストレスを与える実験をしたところ、テネイシンCを持たないマウスの約半数が大動脈解離を起こした。
ただ、テネイシンCを持たないマウスでも半数は大動脈解離を発症しなかったことから、青木教授らは「安全装置」として働く物質は他にもあると考え、今後は他の物質の発見を目指す。青木教授は「新薬に適合する物質が見つかれば、大動脈解離治療に役立つ可能性がある」と話す。また、血中のテネイシンCの値を測ることで、大動脈解離や高血圧性心臓病などの予防に役立てられそうという。
今回の発見は、英国の科学誌「Scientific Reports」に掲載された。【上村里花】
<青木教授らは「安全装置」として働く物質は他にもあると考え、今後は他の物質の発見を目指す> とのことであるが、一刻も早く "突然死!" という不安と恐怖が取り除かれることを期待したい...... (2014.02.20)
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