"アルツハイマー病" を早期に発見 (原因物質 "アミロイドβ" の蓄積発見) することは、その重要性にもかかわらず、現状ではかなり困難だとされている。
◆ 参照 <"認知症" のおよそ半数を占めるとされる "アルツハイマー病"(アルツハイマー型認知症)。その発症メカニズムは未だ全容解明には至っておらず、根治治療法は叶っていない。
そのため、治療の主眼は "いかに発症程度を抑制し、症状進行を遅らせるか......" にあるとも言われている。したがって、その兆候をいかに早期に発見するかが重要! とされる。
ところがその発見とて、必ずしも容易ではなく、"陽電子放射断層撮影(PET)とコンピューター断層撮影装置(CT)を組み合わせた「PET―CT」" を駆使する "脳ドック" などでも、≪画像をきちんと読み取れる「読影」の専門家や、検査結果から病気との関連を判定できる医師がいるかどうか> という課題に直面しているという≫ ( "血液検査"でアルツハイマー予見、精度90%超!(米大学) 予防/早期治療に結びつくか?!/当誌 2014.03.11 【 "アルツハイマー型認知症" に関する最近の当誌記事 】含む )
こうした現状であるだけに、米国における "血液検査"でアルツハイマー予見、精度90%超!(米大学) 予防/早期治療に結びつくか?!/当誌 2014.03.11 が注目されたりもするわけだ。
そして、今回注目する記事は、国内(早稲田大)での研究成果である。
下記引用サイト記事 : アルツハイマー病の原因物質、短時間で検出 早大が開発/日本経済新聞/2014.03.25 - 12:08 がこれだ。
<早稲田大の逢坂哲弥教授と朝日透教授らの研究チームは、アルツハイマー病の原因物質を短時間で検出する技術を開発した。高性能な半導体センサーを使い、病気の原因とされる物質をとらえる。将来、血液による検査も可能になれば、病気の早期診断につながると期待される/ アルツハイマー病は認知症のうち7割を占める。脳内にアミロイドβ(ベータ)という物質がたまって病気を発症するとされる。アミロイドβは脳から血液にも流れ出るとされ、検出できれば早期診断につながる/ 研究チームは半導体センサーを改良。アミロイドβが付着すると、半導体に流れる電流が変化し検出できる。実験では水に溶かしたアミロイドβを1時間以内でとらえた> とある。
まだ実用/臨床の段階ではないようだが、今後の研究が大いに期待される。
アルツハイマー病の原因物質、短時間で検出 早大が開発 /日本経済新聞/2014.03.25 - 12:08
早稲田大の逢坂哲弥教授と朝日透教授らの研究チームは、アルツハイマー病の原因物質を短時間で検出する技術を開発した。高性能な半導体センサーを使い、病気の原因とされる物質をとらえる。将来、血液による検査も可能になれば、病気の早期診断につながると期待される。
アルツハイマー病は認知症のうち7割を占める。脳内にアミロイドβ(ベータ)という物質がたまって病気を発症するとされる。アミロイドβは脳から血液にも流れ出るとされ、検出できれば早期診断につながる。
研究チームは半導体センサーを改良。アミロイドβが付着すると、半導体に流れる電流が変化し検出できる。実験では水に溶かしたアミロイドβを1時間以内でとらえた。アルツハイマー病は、問診と画像検査などを組み合わせて病気かどうか診断するが、根本的な治療法は見つかっていない。
現状、"アルツハイマー病" は、治療の主眼は "いかに発症程度を抑制し、症状進行を遅らせるか......" にあるとされている。そこから、この病気の "早期診断/発見" が大前提と見なされるわけだ。
それだけに、血液検査での "原因物質(アミロイドβ)" の検出につながり得る上記記事にある検出技術の開発は意義深い...... (2014.03.28)
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