"アルツハイマー病" の原因とされる "アミロイドβ" の脳内沈着については、現状では、"早期発見/検出" と "早期抑性の治療" が重要な対応だとされている。
そのため、脳内における "アミロイドβ" の沈着度合いを検出する技術が次々と開発されてもいる。
◆ 参照 1. "アミロイドβ"の検出に関する記事
(1) <早稲田大の逢坂哲弥教授と朝日透教授らの研究チームは、アルツハイマー病の原因物質を短時間で検出する技術を開発した。高性能な半導体センサーを使い、病気の原因とされる物質をとらえる。将来、血液による検査も可能になれば、病気の早期診断につながると期待される/ アルツハイマー病は認知症のうち7割を占める。脳内にアミロイドβ(ベータ)という物質がたまって病気を発症するとされる。アミロイドβは脳から血液にも流れ出るとされ、検出できれば早期診断につながる/ 研究チームは半導体センサーを改良。アミロイドβが付着すると、半導体に流れる電流が変化し検出できる。実験では水に溶かしたアミロイドβを1時間以内でとらえた> ( アルツハイマー病の原因物質を短時間で検出する技術開発(早大)!病気早期発見に期待!/当誌 2014.03.28 )
(2) <米ジョージタウン大学などの研究チームは10日までに、将来的にアルツハイマー病を発症するかどうかを極めて高い精度で予見できる血液検査法を開発したと発表/ 研究チームは血液検査で手軽に調べられる脂肪の値に着目。米ニューヨーク州とカリフォルニア州に住む70歳以上の健康な高齢者数百人の血液を調べた/ このうち28人が5年後に、アルツハイマー病やその前兆となる軽度の認知症状を発症。この28人の脂質を調べたところ、特定の10種類の脂質の値が、発症しなかった人に比べて低くなっていたことが分かった/ 検証のため、アルツハイマーや認知症状を発症している別の54人の血液を調べ、やはりこの脂質の値が低いことを確認/ この血液検査法では、90%以上の精度でアルツハイマー病や認知障害を発症するかどうかを予見できるという。症状が表れる前から予測できるのが特徴で、研究者は、脳の細胞が死滅し始めるのと同時に脂質の濃度も低下し始めるようだと解説> ( "血液検査"でアルツハイマー予見、精度90%超!(米大学) 予防/早期治療に結びつくか?!/当誌 2014.03.11 )
◆ 参照 2. その他アルツハイマー病 最新記事 "アルツハイマー型認知症"予防策の一つ!"有酸素運動"で"酵素:ネプリライシン"強化!/当誌 2014.04.01 )
今回注目する下記引用サイト記事 : アルツハイマー原因物質の検出薬を開発へ GEヘルスケア/日本経済新聞/2014.04.07 - 20:09 も、これに関する記事である。
<GEヘルスケア・ジャパン(東京都日野市)は7日、日本メジフィジックス(東京・江東)と共同で、アルツハイマー病の原因物質の一つとされるたんぱく質「βアミロイド」を検出する薬剤を国内向けに開発すると発表した。陽電子放射断層撮影装置(PET)検査で脳内に沈着するβアミロイドの分布を調べ、アルツハイマー病の早期発見につなげる。製薬会社による治療薬開発のスピードアップにも役立つ可能性がある/ 開発を計画するのは「フルテメタモール」。患者に投与するとβアミロイドがある場所に集まる性質がある。体内の放射性同位体の分布を調べるPET検査でβアミロイドの蓄積の度合いが分かる> とある。
【 引用記事 】
アルツハイマー原因物質の検出薬を開発へ GEヘルスケア/日本経済新聞/2014.04.07 - 20:09
GEヘルスケア・ジャパン(東京都日野市)は7日、日本メジフィジックス(東京・江東)と共同で、アルツハイマー病の原因物質の一つとされるたんぱく質「βアミロイド」を検出する薬剤を国内向けに開発すると発表した。陽電子放射断層撮影装置(PET)検査で脳内に沈着するβアミロイドの分布を調べ、アルツハイマー病の早期発見につなげる。製薬会社による治療薬開発のスピードアップにも役立つ可能性がある。
開発を計画するのは「フルテメタモール」。患者に投与するとβアミロイドがある場所に集まる性質がある。体内の放射性同位体の分布を調べるPET検査でβアミロイドの蓄積の度合いが分かる。
GEヘルスケア・ジャパンは、フルテメタモールを病院内で合成する機器について薬事法上の承認を申請。英GEヘルスケアと住友化学の合弁会社、日本メジフィジックスは医薬品としての国内承認申請を目指し、英GEヘルスケアとライセンス契約を結んだ。承認を受け供給を始める。
日本には認知症の患者が400万人以上いる。そのうち6割がアルツハイマー病によるといわれ、製薬会社は治療薬開発を急いでいる。
"アミロイドβ" の脳内沈着の検出は、決して容易な検査ではないようである。
<"陽電子放射断層撮影(PET)とコンピューター断層撮影装置(CT)を組み合わせた「PET―CT」" を駆使する "脳ドック" などでも、≪画像をきちんと読み取れる「読影」の専門家や、検査結果から病気との関連を判定できる医師がいるかどうか≫ という課題に直面している> ( 認知症"の心配と"脳ドック"の利用!"脳ドック"にあまり期待し過ぎないで上手に利用?!/当誌 2014.01.22 ) ) とも言われている。
上記記事の "新薬" が、より効果的に "この脳内沈着状況" を指し示すようであってほしい...... (2014.04.10)
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