国立がん研究センター:小児の難治性神経芽腫免疫療法治験!"ドラッグ・ラグ"の解消!

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 がんなどに対して "有意な効果があるとされる新薬" が、臨床で使えない状態を指す "ドラッグ・ラグ" という言葉がある

 <ドラッグ・ラグ(drug lag、新薬承認の遅延)とは、新たな薬物が開発されてから、治療薬として実際に患者の診療に使用できるようになるまでの時間差や遅延のことである。また、他の国や地域における使用の承認からの遅延を指して使われることもある。これらはいずれも、主として規制当局による承認の遅れに起因するものを指している
 日本においては、日本国外において既にその使用が承認されている薬剤が、国内では使用が承認されていないこと、また承認の遅れを指して使われる
>( ドラッグ・ラグ/ウィキペディア

 患者サイドにとっては、"いても立ってもいられない心境" に苛まれることは容易に想像できる

 下記引用サイト記事国立がん研究センター 小児の難治性神経芽腫の免疫療法 治験に東北大、九大も参加/ミクス Online/2014.04.04 - 03:50 は、そうした状況を突き崩すかのような朗報に値する報道ではないかと思われる。

 <国立がん研究センター(以下、国がん)はこのほど、小児がんの難治性神経芽腫の再発抑制を目的にした「抗GD2抗体免疫療法」の医師主導治験の実施施設を増やすと明かした。現在の実施施設の国がん、大阪市立総合医療センターに加え、今夏にも東北大学や九州大学でも開始する予定。14年前半に投与量や治療方法を確定させ、実施施設を増やしたうえで、オーファンドラッグとしての承認申請を目指す。抗GD2抗体免疫療法は化学療法や放射線治療終了後に行う。10年の米国での報告によると、2年間で20%の再発抑制が確認されている/ 神経芽腫は......海外では再発抑制の標準薬としてビタミンA類似薬があるが、日本では15年にわたりドラッグ・ラグの状態が続いているとされる/ 抗GD2抗体免疫療法は、神経芽腫細胞表面のGD2という糖脂質に働きかける抗体(ch14.18)を、免疫機能を高める他の薬剤と併用。......今回の治験では、両剤とも日本の承認薬ではないことから、国内で使用できる別の薬剤を用い、米国の抗GD2抗体免疫療法を再現する形で承認取得を目指す/ 同免疫療法は、欧州では13年12月に承認申請され、米国では14年前半に承認申請される見込み。日本では13年10月より国がんなどで医師主導治験が開始された。欧米での承認前に日本で治験が開始されるのは小児がんでは初めてという/ 国がんは、「海外とのドラッグ・ラグを生むことなく日本で使える仕組みづくりも視野に、今後も牽引的役割を果たしていきたい」とコメント> とある。

 規制当局側としては、当然のことながらいわゆる "薬害問題" への慎重な警戒が必要であろうことは推察できる。 が、"医師主導治験" 方式などを十分に活かしながら、患者側の強い期待に呼応してもらいたいものだと思われる......。

 国立がん研究センター 小児の難治性神経芽腫免疫療法 治験に東北大、九大も参加/ミクス Online/2014.04.04 - 03:50

 国立がん研究センター(以下、国がん)はこのほど、小児がんの難治性神経芽腫の再発抑制を目的にした「抗GD2抗体免疫療法」の医師主導治験の実施施設を増やすと明かした。現在の実施施設の国がん、大阪市立総合医療センターに加え、今夏にも東北大学や九州大学でも開始する予定。14年前半に投与量や治療方法を確定させ、実施施設を増やしたうえで、オーファンドラッグとしての承認申請を目指す。抗GD2抗体免疫療法は化学療法や放射線治療終了後に行う。10年の米国での報告によると、2年間で20%の再発抑制が確認されている

 神経芽腫は小児の固形がんとしては脳腫瘍に次いで多い。患者の半数がハイリスクに分類され、ハイリスク例は年間100~120人に上る。5年以上の長期生存は3~4割にとどまる。海外では再発抑制の標準薬としてビタミンA類似薬があるが、日本では15年にわたりドラッグ・ラグの状態が続いているとされる

 抗GD2抗体免疫療法は、神経芽腫細胞表面のGD2という糖脂質に働きかける抗体(ch14.18)を、免疫機能を高める他の薬剤と併用。異なる2種類の免疫活性化薬を交互に用い、5回の治療を繰り返す。ただ、今回の治験では、両剤とも日本の承認薬ではないことから、国内で使用できる別の薬剤を用い、米国の抗GD2抗体免疫療法を再現する形で承認取得を目指す

 同免疫療法は、欧州では13年12月に承認申請され、米国では14年前半に承認申請される見込み。日本では13年10月より国がんなどで医師主導治験が開始された。欧米での承認前に日本で治験が開始されるのは小児がんでは初めてという

 国がんは、今回のような複数の薬剤を組み合わせた早期探索的な治験について、企業との交渉、PMDAとの相談、治験実施を支援する組織の存在、フェーズ1が実施できる診療体制などが必要になるため、「通常のがん専門病院でも非常に困難。早期・探索的臨床試験拠点だからこそ可能となった」とし、「海外とのドラッグ・ラグを生むことなく日本で使える仕組みづくりも視野に、今後も牽引的役割を果たしていきたい」とコメントしている。


 ◆ 参照ニュースソース記事
 ...... 医師主導治験......以前は製薬会社だけが新薬の開発を行っていましたが、2003年7月に医師や歯科医師が治験を企画して医薬品開発にかかわることが認められました。このように医師や歯科医師が自ら治験を実施することを医師主導治験といいます。抗がん剤はその適応が細かく厳しく定められています。あるがん種に効くであろうことがわかっている薬剤でも、適応外であれば使うことができません。そこで国がんでは、医師主導治験を積極的に行い、抗がん剤をはじめとする薬剤の適応を広げる取り組み推進しています。......> ( ドラッグ・ラグが続く小児がんの難治性神経芽腫 欧米で承認が見込まれる好成績の免疫療法について ドラッグ・ラグを生じさせず国内承認を目指す医師主導治験にて日本の子どもの投与量や治療法が確定間近/独立行政法人 国立がん研究センター/2014.03.27

 情報化時代の今日、患者側も可能な限り、疾病に関する情報を入手する環境となっている。"素人療法" の暴走は戒められるべきだとしても、患者側が "疾病とその治療法" について緊張感をもって学ぶことは重要なことであるに違いない。
 もし、こうした傾向に対して、"ドラッグ・ラグ" が "水を差す" ことになっているとするならば残念なことかと思われる
...... (2014.04.06)













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このページは、yasuo hiroseが2014年4月 6日 00:01に書いたブログ記事です。

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