高齢者たちとその家族にとって最も悲惨な現実に対して、"有効な手立て" はないのだろうか?
今や "社会問題"/"国民的な課題" として浮上している、"認知症" とその結果としての "はいかい" によって "行方不明(死亡、行方不明のまま)" が高止まりしている現実のことである。
自分の居住地でも、"高齢者の行方不明" を伝える市の広報スピーカーからの連絡が頻繁にある昨今である。
問題の原点は、"地域コミュニティ" が "機能不全" に陥っている現状ではないかと危惧されるが、それにしても、人の命にかかわる事態であるだけに憂慮される。
下記引用サイト記事 : 認知症で行方不明 1年で1万人近くに/NHK NEWS WEB/2014.04.16 - 19:00 は、こうした "憂慮される現実" に警鐘を鳴らすかたちで報じている。
<認知症やその疑いがあり、「はいかい」などで行方不明になったとして警察に届けられた人が、おととし1年間に全国で延べ1万人近くに上り、このうち死亡が確認されたり行方不明のままだったりする人が合わせて550人を超えることが、全国の警察本部への取材で分かりました/ こうした実態が明らかになるのは初めてで、専門家は「まだまだ氷山の一角で、国は詳しい分析を行い有効な対策を打ち出す必要がある」と指摘/ 行方不明になったとして警察に届けられた人は全国で延べ9607人に上ること/ このうち、川に転落したり交通事故にあったりして死亡が確認された人は351人/ その年の末の時点でも行方不明のままの人も208人いたこと/ 認知症の問題に詳しい認知症介護研究・研修東京センターの永田久美子部長は「今回明らかになったのはまだまだ氷山の一角で、今後、認知症による高齢者は増え『はいかい』の問題はより深刻化していくことが予想される。国は、正確な実態を把握するとともに詳しい分析を行って、有効な対策を打ち出していく必要がある」> とある。
問題が深刻であり、直ちに "有効な対策" が講じられる必要に迫られていのは、以下のような "今後" が待ち構えているからだ。
<厚生労働省の研究班によりますと、国内の認知症の高齢者はおととしの時点で462万人に上り、高齢者の15%に達すると推計/ 認知症の予備軍とされる「軽度認知障害」の高齢者は400万人に上ると推計され、国内の認知症とその予備軍の高齢者は合わせて860万人余り、高齢者の4人に1人> という "今後" なのである。
認知症で行方不明 1年で1万人近くに/NHK NEWS WEB/2014.04.16 - 19:00
認知症やその疑いがあり、「はいかい」などで行方不明になったとして警察に届けられた人が、おととし1年間に全国で延べ1万人近くに上り、このうち死亡が確認されたり行方不明のままだったりする人が合わせて550人を超えることが、全国の警察本部への取材で分かりました。
こうした実態が明らかになるのは初めてで、専門家は「まだまだ氷山の一角で、国は詳しい分析を行い有効な対策を打ち出す必要がある」と指摘しています。NHKは、ことし2月、おととし1年間に認知症やその疑いがある人が「はいかい」などで行方不明になったケースについて全国の警察本部を対象にアンケート調査を行いました。
その結果、行方不明になったとして警察に届けられた人は全国で延べ9607人に上ることが分かりました。
このうち、川に転落したり交通事故にあったりして死亡が確認された人は351人に上りました。
さらに、その年の末の時点でも行方不明のままの人も208人いたことが分かりました。......こうした実態が明らかになるのは初めてで、認知症の問題に詳しい認知症介護研究・研修東京センターの永田久美子部長は「今回明らかになったのはまだまだ氷山の一角で、今後、認知症による高齢者は増え『はいかい』の問題はより深刻化していくことが予想される。国は、正確な実態を把握するとともに詳しい分析を行って、有効な対策を打ち出していく必要がある」と話しています。
はいかい 国の施策は
「はいかい」は認知症の症状のひとつです。
自分のいる場所や時間の見当がつかなくなる認知機能の障害が主な原因とされ、長年の生活習慣などと結びつき、いろいろなパターンの「はいかい」を引き起こすとされています。
初期のころは、方向感覚が薄らいでも周辺の景色をヒントに道を間違えないで歩くことができますが、暗くなると道に迷うこともあります。
症状が進行すると、近所で迷子になったり、夜、自宅のトイレの場所が分からなくなったりするほか、到底歩いていきそうにない距離を歩いて出かけようとすることもあります。
さらに不安や緊張などが加わるとその傾向が一層強くなり、自宅で暮らし続けることが難しくなるケースもあります。
国は、認知症になっても病院に入院せずできるだけ自宅で暮らし続けられるよう、訪問介護や訪問看護のサービスの充実やグループホームなどの施設の整備を進めています。 ......
しかしネットワークの中にはほとんど稼働していないケースもあり、認知症の人が安心して外出できる街をどのように実現していくのか課題となっています。おととし時点で高齢者の15%と推計
厚生労働省の研究班によりますと、国内の認知症の高齢者はおととしの時点で462万人に上り、高齢者の15%に達すると推計されています。
されています。
また、認知症の予備軍とされる「軽度認知障害」の高齢者は400万人に上ると推計され、国内の認知症とその予備軍の高齢者は合わせて860万人余り、高齢者の4人に1人に上っています。
厚生労働省によりますと、このうち介護サービスを利用する認知症の高齢者は305万人と推計
高齢化が進むにつれて今後も増え続けると予測されていて、来年には345万人、6年後には410万人、団塊の世代が75歳を迎える11年後、2025年には470万人に増加する見通しです。( ※引用者注 ―― 文意を損なわないよう留意して割愛しています。)
残念ながら、現状の医学医療水準の段階では、"認知症" は、誰かれの差なく避け難く発症する可能性を継続させている......。
医学医療技術の進展に期待したいところではあるが、もう片方で、目前に迫っている "社会問題" 化している危機的状況には人智を尽くさなければ、社会が成り立たなくなる恐れを無しとはしないのではなかろうか...... (2014.04.18)
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