"認知症" による "徘徊/行方不明" の実態は、それに関する報道が掘り下げられるほどに、痛ましく、また情けなくも思われてくる。
情けなく思われるというのは、"人命" にもかかわり、しかも誰にでも起こり得るお年寄りたちの不幸に関して、社会はこうも "無頓着(?!)" でいられた/いられるという現実に対してなのである。
先の "NHK の番組" の中で、"徘徊/行方不明" となっていたご老人を発見した男性(タクシー運転手)が語っていた言葉が印象的であった。
「自分もいつ認知症になるか分からないので、手配されると役に立ちたいと思っています......」
これが普通 だと思えるところであるが、今の現実は残念ながらズレており、だからこそ "不幸な実態!" が跡を絶たない......。
◆ 参照 当誌での "認知症/徘徊/行方不明" 関連記事
○ 必見TV番組!"認知症800万人"時代 行方不明者1万人 ~知られざる徘徊の実態~(NHK)!/当誌 2014.05.11
繰り返して "認知症/徘徊/行方不明" 問題に目を向けたいと思い、下記引用サイト記事 : "認知症"で行方不明 何度も繰り返す実態/NHK NEWS WEB/2014.05.11 - 19:07 に着目することとした。
<認知症やその疑いがあって行方不明となる人が年間1万人に上っている問題で、NHKが、行方が分からなくなったことがある120人余りの家族にアンケートした結果、行方不明になった回数は平均で6.3回に上り、何度も繰り返されている実態が明らかに/ また、全体の78%が行方不明を複数回経験していて、最も多いケースで70回あったと答えるなど、行方不明が何度も繰り返されている実態が明らかに/ 捜す際、警察や周囲に協力を求めることに、ためらいがあるかどうか尋ねたところ、「大いにある」と「どちらかと言えばある」を合わせると74%に......誰に協力を求めたか複数回答で尋ねたところ、「家族・親戚」が68%と最も多くなっているのに対し、「ケアマネージャー」や「近所の人」といった家族以外はいずれも20%台にとどまっていました/ 行方不明が繰り返されているにもかかわらず、SOSを出せず苦慮している家族の姿が浮き彫りになった。問題を家族だけに押しつけず、社会全体で解決を図っていく本格的な対策を、国や市町村は急ぐべきだ> とある。
注目しなければならない点は、<SOSを出せず苦慮している家族の姿が浮き彫り>になったという "当該家族の孤立!" の問題であるに違いない。
<捜す際、警察や周囲に協力を求めることに、ためらいがあるかどうか尋ねたところ、「大いにある」と「どちらかと言えばある」を合わせると74%に......誰に協力を求めたか複数回答で尋ねたところ、「家族・親戚」が68%と最も多くなっているのに対し、「ケアマネージャー」や「近所の人」といった家族以外はいずれも20%台にとどまっていました> という現実である。
ご家族が、事を "内輪に留めておきたい" と望む気持ちは十分に推測できるものだ。
"恥ずかしいこと(?)" というような古い感じ方や、とかく時代が押しつける "自己責任(?)" の風潮などが足元にあるかと思われる。
しかし、これらが相俟って、結果的にではあるが、社会や関係機関の "無頓着(?!)" の流れを誘うことになっていたかに見える......。
"認知症"で行方不明 何度も繰り返す実態/NHK NEWS WEB/2014.05.11 - 19:07
認知症やその疑いがあって行方不明となる人が年間1万人に上っている問題で、NHKが、行方が分からなくなったことがある120人余りの家族にアンケートした結果、行方不明になった回数は平均で6.3回に上り、何度も繰り返されている実態が明らかになりました。
認知症やその疑いがあり、はいかいなどで行方不明になったとして、警察に届けられた人は、おととし1年間に全国でおよそ1万人に上り、このうちおよそ350人の死亡が確認されています。
NHKは詳しい実態を明らかにするため、行方が分からなくなったことがある全国の125人の家族にアンケートを行いました。
その結果、行方不明になり、警察に通報したり家族などで捜したりした回数は、平均で6.3回に上ることが分かりました。
また、全体の78%が行方不明を複数回経験していて、最も多いケースで70回あったと答えるなど、行方不明が何度も繰り返されている実態が明らかになりました。
また、捜す際、警察や周囲に協力を求めることに、ためらいがあるかどうか尋ねたところ、「大いにある」と「どちらかと言えばある」を合わせると74%に上りました。実際、警察のほかに誰に協力を求めたか複数回答で尋ねたところ、「家族・親戚」が68%と最も多くなっているのに対し、「ケアマネージャー」や「近所の人」といった家族以外はいずれも20%台にとどまっていました。
認知症に詳しい、認知症介護研究・研修東京センターの永田久美子部長は、「行方不明が繰り返されているにもかかわらず、SOSを出せず苦慮している家族の姿が浮き彫りになった。問題を家族だけに押しつけず、社会全体で解決を図っていく本格的な対策を、国や市町村は急ぐべきだ」と話しています。
"認知症/徘徊/行方不明" 問題 は、現代社会が必然的に生み出している "エア・ポケット" の一つでもあるかのような印象を受ける。 "無縁社会/孤独死" と同様に!
現在の過剰なほどの "市場経済主義社会" が裡(うち)に孕むところの、これまた過剰な "個人主義 = 孤立化" と "自己責任主義" の制度と風潮 が、"これらに見合わない存在を無残にも黙殺し続ける!" という "エア・ポケット" ...... (2014.05.13)
コメントする