"脳梗塞(こうそく)" は、生命にかかわる疾病であるとともに、その "後遺症" ( まひや意識障害など。"認知症" につながるリスク ―― 血管性認知症 ―― も! ) を伴う可能性もあるため恐れられている。
◆ 参照 当誌過去の "脳梗塞" 関連記事
○ <認知症にならないために/ 大きな二つの壁/ 60歳代から70歳代で現れる「血管性認知症」という壁/ その後の80歳前後で現れる「アルツハイマー型認知症」という壁......> ( "認知症"にならないための"正攻法"!"血管性認知症"と"アルツハイマー型認知症"が壁!/当誌 2014.04.20 )
今回注目する下記引用サイト記事 : 脳梗塞の悪化抑える物質発見 大阪大など、新薬開発も 福島慎吾/朝日新聞/2014.05.20 - 05:06 は、その "脳梗塞" が引き起こす可能性が高い "後遺症"、これを抑制する物質(たんぱく質RANKLランクル)を発見した、と報じている。
<脳梗塞(こうそく)を発症したときに脳細胞の損傷範囲が広がるのを抑えるたんぱく質を、大阪大などの研究グループがマウスを使った実験で突き止めた。まひや意識障害など、脳梗塞の後遺症を抑える新薬の開発につながる可能性がある/ 骨粗鬆症(こつそしょうしょう)などにかかわるRANKL(ランクル)というたんぱく質に着目。わざと脳梗塞を起こしたマウスの脳に、発症の4時間後にRANKLを直接注入したところ、注入しなかったマウスと比べて、脳の損傷部分の体積が6割ほどに抑えられた/ 脳梗塞の時には脳の免疫細胞が周囲の細胞の死を促す物質を出しており、RANKLはその放出を抑えていることも見つけた/ ただ、RANKLは骨を壊す細胞を刺激する働きがあり、骨粗鬆症を起こすおそれがあるという。島村さんは「新しい治療につながる可能性があるが、投与しすぎないよう検討が必要だ」と話した> とある。
引き起こされる "後遺症" については、"血管梗塞による血流の途絶え" が原因となるほかに、<脳の損傷部分の体積> の肥大化による圧迫や、<免疫細胞が周囲の細胞の死を促す物質を放出> することによる損傷が認められるようである。
今回発見の "物質(たんぱく質RANKLランクル)" は、これらの症状を抑制する、とのことであり、"新しい治療薬" の開発が期待できそうだというのである。
脳梗塞の悪化抑える物質発見 大阪大など、新薬開発も 福島慎吾/朝日新聞/2014.05.20 - 05:06
脳梗塞(こうそく)を発症したときに脳細胞の損傷範囲が広がるのを抑えるたんぱく質を、大阪大などの研究グループがマウスを使った実験で突き止めた。まひや意識障害など、脳梗塞の後遺症を抑える新薬の開発につながる可能性がある。
阪大の島村宗尚准教授(健康発達医学)らは、脳梗塞患者の血液成分と症状との関係を調べた海外での疫学データから、骨粗鬆症(こつそしょうしょう)などにかかわるRANKL(ランクル)というたんぱく質に着目。わざと脳梗塞を起こしたマウスの脳に、発症の4時間後にRANKLを直接注入したところ、注入しなかったマウスと比べて、脳の損傷部分の体積が6割ほどに抑えられたという。
脳梗塞の時には脳の免疫細胞が周囲の細胞の死を促す物質を出しており、RANKLはその放出を抑えていることも見つけた
。ただ、RANKLは骨を壊す細胞を刺激する働きがあり、骨粗鬆症を起こすおそれがあるという。島村さんは「新しい治療につながる可能性があるが、投与しすぎないよう検討が必要だ」と話した。論文は20日付の米科学アカデミー紀要に掲載される。(福島慎吾)
上記の研究成果などによって、"脳梗塞の後遺症" リスクが軽減化されるようになって行くならば、今後増大が危惧されている "認知症" 発症において、「血管性認知症」という "一つの壁" が徐々に乗り越えられて行くのであろうか...... (2014.05.21)
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