交通事故などによる "脊髄損傷" は、その後、"寝たきり" 生活を余儀なくされるようなリスクを伴う、と言われる。
< "中枢神経系" である "脊髄" は、脳と手足などの "末梢神経系" とを繋ぎ、脳からの運動命令を伝えたり、手足の感覚情報を返したりしている。
ところが、もしこの "脊髄" が損傷する("脊髄損傷")ならば、"末梢神経系" の場合とは異なって、"修復と再生は不能!(決定的な治療法なし)" だと見なされている。 損傷部位以下の手足などから "運動機能" が失われ、"感覚知覚機能" も失われる(麻痺)ことになる。
それゆえに、"脊髄損傷" は甚大な障害につながりかねないと警戒されている。......> ( 脊髄損傷のラット:酵素(たんぱく質)投与で神経細胞を再生、動き回れる回復 (京大)!/当誌 2014.05.17 )
◆ 参照 当誌過去の "脊髄損傷" 関連記事
○ <体内では再生しないとされる神経細胞を酵素(たんぱく質)の投与で再生させることにラットの実験で成功したと、武井義則・京都大特定助教らの研究グループが15日、科学誌サイエンティフィック・リポーツに発表した。脊髄損傷などの新たな治療法になる可能性があるとしている......> ( 脊髄損傷のラット:酵素(たんぱく質)投与で神経細胞を再生、動き回れる回復 (京大)!/当誌 2014.05.17 )
今回注目する下記引用サイト記事 : 脊髄損傷の新治療法 臨床試験開始へ/NHK NEWS WEB/2014.06.17 - 03:20 は、上記参照記事での "ラット実験成果" との関係は定かではないが、このアプローチにおける "臨床試験" ではないかと推測される。
<交通事故などで脊髄が傷ついた患者に、神経を修復する働きのある物質を投与し、その回復を図る初めての臨床試験を慶応大学などのグループが始めると発表/ 対象となるのは、交通事故などで首の脊髄が傷ついて78時間以内の患者で、神経の再生を促す働きのある「HGF」と呼ばれる、たんぱく質を5回投与し、半年後に手足の働きの改善の程度を調べます/ 国内では毎年およそ5000人が事故などで新たに脊髄損傷になっているとされますが、有効な治療法は確立されていません/ これまでの猿を使った実験では、HGFを投与して8週間後に手で物をつかめるようになるなど運動機能の回復が見られたということで、研究グループでは今後2年ほどの間に48人の患者に行いたいとしています/ 慶応大学の中村准教授は「動物の実験では、かなりの手足のまひがあっても治療を行うと動き回れるまでになる。同じような効果があれば、寝たきりに近いような人が自分の足で立ったり、動かなかった手が動くようになる可能性もある」と話しています> とある。
脊髄損傷の新治療法 臨床試験開始へ/NHK NEWS WEB/2014.06.17 - 03:20
交通事故などで脊髄が傷ついた患者に、神経を修復する働きのある物質を投与し、その回復を図る初めての臨床試験を慶応大学などのグループが始めると発表しました。
臨床試験を始めるのは、慶応大学の岡野栄之教授と中村雅也准教授らの研究グループでベンチャー企業と共同で行います。
対象となるのは、交通事故などで首の脊髄が傷ついて78時間以内の患者で、神経の再生を促す働きのある「HGF」と呼ばれる、たんぱく質を5回投与し、半年後に手足の働きの改善の程度を調べます。
国内では毎年およそ5000人が事故などで新たに脊髄損傷になっているとされますが、有効な治療法は確立されていません。
これまでの猿を使った実験では、HGFを投与して8週間後に手で物をつかめるようになるなど運動機能の回復が見られたということで、研究グループでは今後2年ほどの間に48人の患者に行いたいとしています。
慶応大学の中村准教授は「動物の実験では、かなりの手足のまひがあっても治療を行うと動き回れるまでになる。同じような効果があれば、寝たきりに近いような人が自分の足で立ったり、動かなかった手が動くようになる可能性もある」と話しています。
現状、"脊髄損傷" の場合は、"寝たきり" に近い状態で、しかも決定的な治療法が無いとのことである。
"脊髄神経の修復、再生" が叶えば、<自分の足で立ったり、動かなかった手が動くようになる可能性もある> ということのようである。
絶望の縁にある "脊髄損傷患者" に、生きる希望が与えられることを願わずにはいられない...... (2014.06.18)
コメントする