"がん予防" に関する研究方法も、格段に進展し、<現在ではより科学的な検証方法が取り入れられたことで、客観的な検証が可能> となってきたかのようだ。
その結果、従来から推奨され、信じられてもきた "特定の食材によるガン発生リスク軽減説" が、ここに来て大きく揺らぎ始めている。
今回注目する下記引用サイト記事 : 特定の食材によるガン発生リスク軽減説の根拠が弱まっていることが判明/Gigazine/2014.05.12 - 09:24 は、そうしたちょっとした "衝撃" とも受け取れる事実を淡々と報じている。
<ここ30年にわたって日本人(成人)の死因第1位 の座をキープし続けてきたのはガンで、その発生リスクを下げるためには特定の食物を採ったり、脂肪分の高い食べ物を避けることが有効とされてきました。しかし、2014年時点の学会における解釈では、脂肪分の抑制とアルコール量の管理を除き、特定の食生活によるガンの発生リスク軽減には明確な根拠が見いだせられないことが明らかになっています/ 2014年4月に1万8000人以上の研究者が参加して開催された 全米ガン研究会議 (American Association for Cancer Research:AACR)の年次会議で明らかにされた研究内容によると、それらの食物とガン発生のリスクの間にはほとんど関連性が見られなかったとのこと/ 同様に、ハーバードで伝染病学の研究に携わり、長年にわたって食事とガンの関連性を研究してきたウォルター・ウィレット教授は、2014年の同会議における定例報告の場において、特定の果物や野菜によるガンの発生リスク低減を証明する証拠は見つからないという内容を報告/ 1997年からの約15年で研究結果が一転することになった最大の理由は、研究で用いる手法がより緻密なものになったためと考えられています。以前の研究では、対象者への聞き取りは本人の記憶に頼るところが大きかったのに対し、現在ではより科学的な検証方法が取り入れられたことで、客観的な検証が可能になっています/ それでもなお、全体的にな視点においては従来からの通説どおりに、肥満度の管理がガンの抑制に効果があることは確実なものとされており、これは心臓病や二型糖尿病、高血圧、脳卒中といった病気のリスクにも共通するもの。また、アルコール類の過度の摂取を避けることも明確な効果をもたらすこともわかっています> とある。
また、<学会での関心は、すでにガン細胞の慢性炎症などに対する免疫療法へとシフトしており、従来の食事によるガン抑制はすでに主流からは外れていると考えられるようになっています> とあり、まさに、<より科学的な検証方法> が活用できるアプローチへのシフトが見て取れる......。
特定の食材によるガン発生リスク軽減説の根拠が弱まっていることが判明/Gigazine/2014.05.12 - 09:24
ここ30年にわたって日本人(成人)の死因第1位 の座をキープし続けてきたのはガンで、その発生リスクを下げるためには特定の食物を採ったり、脂肪分の高い食べ物を避けることが有効とされてきました。しかし、2014年時点の学会における解釈では、脂肪分の抑制とアルコール量の管理を除き、特定の食生活によるガンの発生リスク軽減には明確な根拠が見いだせられないことが明らかになっています。
Superhyped superfoods aren't found to prevent cancer | Star Tribune
ガン発生のリスクを下げるためには、体内の正常細胞を攻撃するフリーラジカルの発生を抑制する抗酸化物質やフィトケミカルを多く含む食物が効果があるとされたり、昔ながらの農村や古代人が食べていた食事に戻ることが推奨されるなどの動きがありましたが、2014年4月に1万8000人以上の研究者が参加して開催された 全米ガン研究会議 (American Association for Cancer Research:AACR)の年次会議で明らかにされた研究内容によると、それらの食物とガン発生のリスクの間にはほとんど関連性が見られなかったとのこと。
同様に、ハーバードで伝染病学の研究に携わり、長年にわたって食事とガンの関連性を研究してきたウォルター・ウィレット教授は、2014年の同会議における定例報告の場において、特定の果物や野菜によるガンの発生リスク低減を証明する証拠は見つからないという内容を報告しています。
この状況は、1997年に 世界がん研究基金 およびAACRが共同で作成した膨大な量の報告書の根拠を失わせかねないものとなっています。当時の研究では、緑黄色野菜は肺ガンと胃ガンのリスクを下げ、直腸ガンと甲状腺ガンにはブロッコリーやキャベツ、芽キャベツの摂取が効果があることなどが語られていましたが、その後の2007年の時点では「特定の食物を採ることによるガン発生のリスク軽減効果はほぼ認められない」とする結果が報告されています。
1997年からの約15年で研究結果が一転することになった最大の理由は、研究で用いる手法がより緻密なものになったためと考えられています。以前の研究では、対象者への聞き取りは本人の記憶に頼るところが大きかったのに対し、現在ではより科学的な検証方法が取り入れられたことで、客観的な検証が可能になっています。......
学会での関心は、すでにガン細胞の慢性炎症などに対する免疫療法へとシフトしており、従来の食事によるガン抑制はすでに主流からは外れていると考えられるようになっています。......
それでもなお、全体的にな視点においては従来からの通説どおりに、肥満度の管理がガンの抑制に効果があることは確実なものとされており、これは心臓病や二型糖尿病、高血圧、脳卒中といった病気のリスクにも共通するもの。また、アルコール類の過度の摂取を避けることも明確な効果をもたらすこともわかっています。結局のところ、なるべく病気にならないようにするには「健康的な生活を心がける」のが一番というわけです。
( ※引用者注 ―― 文意を損なわないよう留意して割愛しています。)
"食生活" のあり方が、健康維持にとって重要な意義を持つことは、現時点でも変わりはないはず。
ただ、"多元方程式" 並みの複雑さを秘めた "がん" の、その予防法としてそれを唐突に直結させてきたところにムリがあったのかもしれない...... (2014.06.01)
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