昨日、着目した "医療ミス!" と並び、医療現場では何としても避けてもらいたいのが "薬の副作用死!" ということになるはずだ。
"新薬が、効く、効かない" という事象があることはそれはそれとしても、"認可された薬" が原因で、服用患者が死亡に至る! というのは何ともやり切れない。
軽度の副作用で悩まされるどころではなくて、こうした "副作用で死亡する!" というケースの場合は、製薬会社を含めた医療側の責任が大きく問われなければならないのではなかろうか。
今回注目する下記引用サイト記事 : C型肝炎薬で15人副作用死...「田辺三菱」製/読売新聞/2014.07.26 は、"C型肝炎治療薬" 使用の治療において、"15人もの副作用死亡者!" が出ていたことを報じている。
<2011年に発売されたC型肝炎治療薬「テラビック」(一般名・テラプレビル)を服用した患者の4人に1人に全身の皮膚炎や肝不全などの重い副作用が起き、15人が死亡していたことが、製造販売元の田辺三菱製薬(大阪市中央区)などへの取材でわかった/ 発売前の臨床試験(治験)中から副作用の危険性が指摘され、重い肝硬変や肝臓がん患者は処方の対象外となっていた。しかし死亡例の多くで医師の判断で対象外の患者に投与されていた/ 同社によると、テラビックは11年11月の発売以降、昨年9月までの約2年間に1万1135人が服用、23%の2588人に重い副作用症状が出た。うち13人が肝不全や皮膚炎、腎障害などで死亡、さらに今年2月までに2人が亡くなった。いずれも薬の服用との因果関係が疑われた/ テラビックは、治験中に重い副作用が頻発したため、厚生労働省は市販にあたり、同社に第三者委員会の設置を指示。同委による分析で対象外の患者への使用が判明した/ 同委の報告書によると、ある高齢女性は、過去に肝硬変と診断されていたが、医師が処方を開始。食欲減退などの症状が出たが、同じ治療を約3か月間継続。肝炎ウイルスは検出されなくなったものの、急性肝不全で死亡した/ 60歳代の男性患者は服用開始直後に皮膚の発疹などが現れ、いったん治った。ところが50日目に再発した後は悪化の一途をたどり、全身の皮膚がただれて亡くなった。同委は、副作用の兆候を見逃した疑いがある例と判断した/ この薬は皮膚の状態を注意深く観察すれば、副作用の悪化が防げることが治験で判明。厚労省は処方可能な医療機関を肝臓病と皮膚病の専門医がそろう約800施設に限っていた/ 同社によると、死亡例以外でも、服用した人に副作用の兆候である皮膚の症状が現れたのに、専門医が重症化を防ぐ措置を十分に行わなかった例も目立ったという。薬の副作用に詳しい「医薬品・治療研究会」代表の別府宏圀(ひろくに)医師(75)は「専門医に限る対策が根本的な副作用対策にならないことは、過去の副作用被害でも明らかだ。今回の問題点を検討し、警鐘とすべきだ」と話している/ テラビック 肝炎ウイルスの増殖を抑える飲み薬(1日3回)で、免疫を活性化させる治療薬の注射(週1回)と、抗ウイルスの飲み薬(1日2回)と併用する。昨年12月、副作用が少ない新たな治療薬が発売され、テラビックの使用量は減少傾向にある> とある。
C型肝炎薬で15人副作用死...「田辺三菱」製/読売新聞/2014.07.26
対象外患者に処方
2011年に発売されたC型肝炎治療薬「テラビック」(一般名・テラプレビル)を服用した患者の4人に1人に全身の皮膚炎や肝不全などの重い副作用が起き、15人が死亡していたことが、製造販売元の田辺三菱製薬(大阪市中央区)などへの取材でわかった。
発売前の臨床試験(治験)中から副作用の危険性が指摘され、重い肝硬変や肝臓がん患者は処方の対象外となっていた。しかし死亡例の多くで医師の判断で対象外の患者に投与されていた。
同社によると、テラビックは11年11月の発売以降、昨年9月までの約2年間に1万1135人が服用、23%の2588人に重い副作用症状が出た。うち13人が肝不全や皮膚炎、腎障害などで死亡、さらに今年2月までに2人が亡くなった。いずれも薬の服用との因果関係が疑われた。
テラビックは、治験中に重い副作用が頻発したため、厚生労働省は市販にあたり、同社に第三者委員会の設置を指示。同委による分析で対象外の患者への使用が判明した。
同委の報告書によると、ある高齢女性は、過去に肝硬変と診断されていたが、医師が処方を開始。食欲減退などの症状が出たが、同じ治療を約3か月間継続。肝炎ウイルスは検出されなくなったものの、急性肝不全で死亡した。
60歳代の男性患者は服用開始直後に皮膚の発疹などが現れ、いったん治った。ところが50日目に再発した後は悪化の一途をたどり、全身の皮膚がただれて亡くなった。同委は、副作用の兆候を見逃した疑いがある例と判断した
。この薬は皮膚の状態を注意深く観察すれば、副作用の悪化が防げることが治験で判明。厚労省は処方可能な医療機関を肝臓病と皮膚病の専門医がそろう約800施設に限っていた。
同社によると、死亡例以外でも、服用した人に副作用の兆候である皮膚の症状が現れたのに、専門医が重症化を防ぐ措置を十分に行わなかった例も目立ったという。薬の副作用に詳しい「医薬品・治療研究会」代表の別府宏圀(ひろくに)医師(75)は「専門医に限る対策が根本的な副作用対策にならないことは、過去の副作用被害でも明らかだ。今回の問題点を検討し、警鐘とすべきだ」と話している。
テラビック 肝炎ウイルスの増殖を抑える飲み薬(1日3回)で、免疫を活性化させる治療薬の注射(週1回)と、抗ウイルスの飲み薬(1日2回)と併用する。昨年12月、副作用が少ない新たな治療薬が発売され、テラビックの使用量は減少傾向にある。
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