何かと "不眠" で悩む人が少なくない現状であり、また "不安" のタネも尽きない昨今である。そのためか、"睡眠薬(睡眠導入剤)、抗不安薬" などの服用へと近づく気配が漂っていそうである......。
ありがたいことか、困ったことか、かかりつけの医者に、少しでもこうした症状を話したりすると、今どきの医者は躊躇うことなくこれらの薬を処方するとも聞く。
かねてより、薬には "副作用" というものがほぼ確実に伴っていると懸念されてきたが、特に、"睡眠薬(睡眠導入剤)、抗不安薬" などのような神経作用を "なだめる(?)" 薬には、同時に、"薬物依存性" がありはしないかと心配もなされてきたようだ......。
今回注目する下記【 引用記事 1 】 : 睡眠薬常用、目にダメージ...神経過敏でけいれん/YOMIURI ONLINE 科学/2014.06.29 - 13:29 は、<睡眠薬や抗不安薬の長期服用> が、思わぬ "副作用" をもたらすリスクについて報じている。
<睡眠薬や抗不安薬を長期服用すると、脳の中央にある視床が過度に興奮し、まぶたのけいれんや目のまぶしさ、痛みなどを伴う眼瞼(がんけん)けいれんが引き起こされ、服薬をやめても視床の興奮が続く例があることが、神経眼科医らの調査で分かった/ 三島総合病院(静岡県三島市)の鈴木幸久眼科部長と東京医科歯科大の清澤源弘臨床教授らが11年前から調査を開始。不眠症などでベンゾジアゼピン系や類似の睡眠薬、抗不安薬を長く服用し、眼瞼けいれんを発症した患者21人(服薬期間の平均は約4年)を対象とした。服薬を2週間以上中断してもらい、薬の直接的な影響を除き、ポジトロン断層法と呼ばれる画像検査で脳の活性度を調べた/ このデータを健康な男女63人、薬と関係なく発症した患者21人、服薬中だが未発症の24人(検査時は薬を2週間以上中断)の画像と比較した/ その結果、服薬中の発症患者は、全身の感覚情報を大脳に中継する視床が健康な人よりも激しく活動していた。薬の影響で、視床の神経細胞の興奮を抑える働きが鈍り、神経が過敏になって目の症状が引き起こされたとみられる> とある。
なお、【 引用記事 2 】は、当記事中で指摘されていた<ベンゾジアゼピン系や類似の睡眠薬、抗不安薬> は数限りなく提供されているのであるが、その中の一例として<ベンゾジアゼピン系や類似の催眠鎮静剤> の、一般公開されている "添付説明文" を引用したものである。(筆者自身服薬歴あり)
「使用上の注意」として、<連用すると、薬を使わないと眠れなくなることがあります(精神的な薬物依存)。薬の使用はできるだけ短期間にとどめ、薬を使わないで眠るように努力してください> とされる部分に眼が向かうはずであろう......。
【 引用記事 1 】
睡眠薬常用、目にダメージ...神経過敏でけいれん/YOMIURI ONLINE 科学/2014.06.29 - 13:29
睡眠薬や抗不安薬を長期服用すると、脳の中央にある視床が過度に興奮し、まぶたのけいれんや目のまぶしさ、痛みなどを伴う眼瞼(がんけん)けいれんが引き起こされ、服薬をやめても視床の興奮が続く例があることが、神経眼科医らの調査で分かった。
脳研究の国際的な学術誌電子版に論文が掲載された。
三島総合病院(静岡県三島市)の鈴木幸久眼科部長と東京医科歯科大の清澤源弘臨床教授らが11年前から調査を開始。不眠症などでベンゾジアゼピン系や類似の睡眠薬、抗不安薬を長く服用し、眼瞼けいれんを発症した患者21人(服薬期間の平均は約4年)を対象とした。服薬を2週間以上中断してもらい、薬の直接的な影響を除き、ポジトロン断層法と呼ばれる画像検査で脳の活性度を調べた。
このデータを健康な男女63人、薬と関係なく発症した患者21人、服薬中だが未発症の24人(検査時は薬を2週間以上中断)の画像と比較した。
その結果、服薬中の発症患者は、全身の感覚情報を大脳に中継する視床が健康な人よりも激しく活動していた。薬の影響で、視床の神経細胞の興奮を抑える働きが鈍り、神経が過敏になって目の症状が引き起こされたとみられる。
【 引用記事 2 】
レンドルミンD/goo 辞書
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■ どんな薬か?
中枢神経に作用して、眠りに導く催眠鎮静剤です。眠りに導く作用はバルビツール酸系催眠鎮静剤に比べると弱いのですが、薬物依存におちいる危険が少ない薬です。不眠症の治療のほか、麻酔の際の補助薬として使うこともあります。また、神経症、うつ病、心身症(消化器の病気、高血圧、自律神経失調症など)における不安・緊張・抑うつ、睡眠障害にも効果があります。
非バルビツール酸系催眠鎮静剤の代表的な薬がベンゾジアゼピン系催眠鎮静剤で、自然な入眠効果を発揮し、副作用の少ない安全性の高い薬で、睡眠剤の中でもよく使用されています。
......■ 副作用
①過敏症状(発疹(ほっしん)、発熱、かゆみなど)がおこることがあります。過敏症状がおこったときは使用を止め、すぐ医師に相談してください。②ふらつき、手足のしびれ、けいれん、頭痛、頭重感、めまい、不安、興奮などの精神神経症状、食欲不振、口やのどの渇き、吐き気・嘔吐(おうと)、下痢、腹痛、便秘などの消化器症状、動悸(どうき)、胸の圧迫感、血圧の低下などの循環器症状、倦怠感(けんたいかん)(だるさ)、力が入らないといった筋緊張低下症状、横紋筋融解症、悪性症候群、意識障害、勃起(ぼっき)障害、むくみ・夜尿・頻尿などをおこすことがあります。
......■ 使用上の注意
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④連用すると、薬を使わないと眠れなくなることがあります(精神的な薬物依存)。薬の使用はできるだけ短期間にとどめ、薬を使わないで眠るように努力してください。
......( レンドルミンD/goo 辞書 )( ※引用者注 ―― 文意を損なわないよう留意して割愛しています。)
医者が処方する薬に対して、疑義や異論を差し挟まない(差し挟めない)のが、一般的な患者であろう。
ただ、薬などについては、その気になりさえすれば、現在では "ネット検索" という実に手軽な確認方法がある。
"忙しい医者" が、薬について "言い漏らすリスク" を患者自身が "再確認" してみることは必要であろうし、場合によっては "飲み忘れてみる(?)" こともありか......。
もちろん "無抵抗な高齢者(?)" の周囲にいる若い世代は、"ネット検索代行" くらいは引き受けても良いのではなかろうか...... (2014.07.02)
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