"がんの予防薬/治療薬" として、思わぬ "既存薬" が名指しされるケースがある。中でも、その薬品名が頻繁に出てくるのは、何と言っても "アスピリン" であろう。
◆ 参照 当誌過去の "既存薬/アスピリンとがん予防" 関連記事
○ <アスピリンを日常的に服用することで、膵臓(すいぞう)がんのリスクを半分に減らせるという研究報告が、米国がん学会(AACR)が発行する医学誌「がん疫学、生体指標と予防」に発表された。膵臓がんは、悪性腫瘍の中で最も死亡率が高いものの一つとされるが、この予防に安価な薬が役立つ可能性が出てきた......> ( 既存薬"アスピリン"の低用量常用/長期間服用で"膵臓がん"リスク抑制という研究成果!/当誌 2014.07.03 )
"アスピリン" が、"がん発症、心臓病" などのリスク低減に "効能" があることは頻繁に目にするところである。
が、同時に "副作用(消化管出血、胃腸障害、脳内出血)" に関する指摘も欠かさず指摘されてきたことにも留意しなければならないようだ。
今回注目する下記引用サイト記事 : 【EU発!Breaking News】「日々75mgのアスピリン服用で胃、食道、大腸がん予防を」とロンドン大学研究チーム。/livedoor NEWS - Techinsight/2014.08.07 - 17:00 は、従前の米国での注目に加えて、"ロンドン大学" によっても当該事実が指摘、発表されたと報じている。
<少し前から騒がれるようになっていた、病気を予防する目的での微量のアスピリン服用の効果。先には米国で心臓血管疾患をかなり防げるのではないかと話題になったが、ロンドンの専門家はこのほど「期待されているがん予防効果もある」と発表/ ロンドン大学医学部クイーン・メアリー・カレッジで腫瘍学を専門とするジャック・キュージック教授とその研究チームは、このほど行われた英メディア『BBC』とのインタビューで、以前から期待が高まっていた「アスピリンに大腸がんを防ぐ効果」という話題について、200にも及んだ調査の結果を発表。効果は確実だとして人々を驚かせている/ 欧米ではアスピリンを常用している人が本当に多いが、彼らに大腸がんの発症が少ないことを専門家らは長く注目してきた。COX-2(シクロオキシゲナーゼのアイソザイムの1種)が大腸がん患者に高頻度で発現していることから、アスピリンの持つCOX-2を抑え込む作用に高い期待が寄せられていた/ 「喫煙と肥満の問題を解消できた場合、その後にがん予防のカギを握るのはアスピリンでしょう」とキュージック教授。50歳以上の健康な人すべてが毎日75mgのアスピリンを10年にわたり服用するようになった場合、大腸ばかりか食道や胃のがんについても現在より発症数を3~4割減らせると発表。がん予防の効果のためには最低5年間の継続が望まれるが、具体的には20年間で122,000人のがん死を防げるであろうとした/ ただしアスピリンは強い成分ゆえ、人によっては胃腸障害や脳内出血を引き起こす可能性があり、こうしたことが原因で同時に18,000人の死亡が予測されるとのこと。アスピリンはまさに"両刃の剣"であり、個人の健康状態や年齢を考え、服用は慎重に行われるべきだという> とある。
【EU発!Breaking News】「日々75mgのアスピリン服用で胃、食道、大腸がん予防を」とロンドン大学研究チーム。/livedoor NEWS - Techinsight/2014.08.07 - 17:00
少し前から騒がれるようになっていた、病気を予防する目的での微量のアスピリン服用の効果。先には米国で心臓血管疾患をかなり防げるのではないかと話題になったが、ロンドンの専門家はこのほど「期待されているがん予防効果もある」と発表した。
ロンドン大学医学部クイーン・メアリー・カレッジで腫瘍学を専門とするジャック・キュージック教授とその研究チームは、このほど行われた英メディア『BBC』とのインタビューで、以前から期待が高まっていた「アスピリンに大腸がんを防ぐ効果」という話題について、200にも及んだ調査の結果を発表。効果は確実だとして人々を驚かせている。しかし...!?
欧米ではアスピリンを常用している人が本当に多いが、彼らに大腸がんの発症が少ないことを専門家らは長く注目してきた。COX-2(シクロオキシゲナーゼのアイソザイムの1種)が大腸がん患者に高頻度で発現していることから、アスピリンの持つCOX-2を抑え込む作用に高い期待が寄せられていたのだ。
「喫煙と肥満の問題を解消できた場合、その後にがん予防のカギを握るのはアスピリンでしょう」とキュージック教授。50歳以上の健康な人すべてが毎日75mgのアスピリンを10年にわたり服用するようになった場合、大腸ばかりか食道や胃のがんについても現在より発症数を3~4割減らせると発表。がん予防の効果のためには最低5年間の継続が望まれるが、具体的には20年間で122,000人のがん死を防げるであろうとした。
ただしアスピリンは強い成分ゆえ、人によっては胃腸障害や脳内出血を引き起こす可能性があり、こうしたことが原因で同時に18,000人の死亡が予測されるとのこと。アスピリンはまさに"両刃の剣"であり、個人の健康状態や年齢を考え、服用は慎重に行われるべきだという。キュージック教授自身も4年間アスピリンの服用を続けているが、年齢の上昇で出血傾向が高まることが予想されることから、10年目でいったん中断して様子を見るつもりでいる。
鎮痛剤の成分という印象のアスピリンだが、欧米ではすでにこれをサプリメントのような感覚で日々微量ずつ服用している人たちも多い。また血栓予防薬としても活躍しており、最近ではアメリカで「アスピリンの微量服用を続けると、一般成人において想定される心臓疾患発症者数の半分近くを防げるであろう」との発表がなされ、大きな話題となっていた。
※ 画像はイメージです。
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)
昨日は、"薬への基本的知識" が不足しがちであること ―― 現状では多くの人に薬の基本的な知識の不足が目立つ! 啓発団体が「10カ条提言」!( 当誌 2014.08.09 ) ―― について着目したが、いよいよ、"薬への自分なりの姿勢" が問われ始めているのかもしれない...... (2014.08.10)
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