脳の "神経細胞" が損なわれることは、例えば、脳卒中、脳梗塞、アルツハイマー病、その他外的事故など様々なケースによって起こり得る。
そしてこの場合、問題となるのは、<ほとんどの成人の脳では神経細胞が新たに生産されることはない>(下記引用サイト記事) という点であり、損傷に見舞われた "神経細胞" が担っていた機能が、損傷とともに失われてしまうのだ。
◆ 参照 当誌過去の "嗅覚と神経細胞、神経細胞・神経幹細胞生産" 関連記事
(1) 嗅覚と目の検査でアルツハイマー病早期発見可か!?新しいバイオマーカーになり得るか!?/当誌 2014.07.16
(2) "正常な老化過程における細胞死"について、ハエの嗅覚神経細胞老化で究明(東京大学)!/当誌 2014.07.01
(3) ランニングなどの有酸素運動が、脳の老化阻止/海馬の"神経幹細胞"新生/記憶能力増大!?/当誌 2014.03.23
(4) 認知症治療に!衰えた脳の神経幹細胞を若返らせ、"ニューロン"を再び作り出させるか?!/当誌 2014.01.16
ところが、今回注目する下記引用サイト記事 : 奈良県立医科大研究グループ、神経細胞の接続増やすタンパク質を発見/msn 産経ニュース/2014.08.01 - 04:22 では、"神経細胞・再生医療" への道を切り拓く可能性を秘めた研究成果が紹介されている。
<においの刺激が強いほど増産されるタンパク質「NPAS4」が、神経細胞同士の接続(シナプス)を増加させることを、県立医科大学の坪井昭夫教授らの研究グループが発見した 脳卒中などで損傷した部位を再生させる再生医療への応用も期待される/ ほとんどの成人の脳では神経細胞が新たに生産されることはないが、においの情報処理を行う脳の領域「嗅球(きゅうきゅう)」の神経細胞は例外的に側脳室で生産され、脳梗塞などで損傷した部位に移動して神経回路を修復する性質をもつことが分かっている/ 研究グループは、においの刺激で発現量が変化する遺伝子に着目。嗅球の神経細胞内にあるNPAS4が刺激の強さに応じてつくられ、シナプスの数を調節していることを突き止めた/ 今後、NPAS4を薬剤などで人為的に活性化させることができれば、神経障害を回復させる再生医療に応用できる可能性があるという/ 県立医大の坪井教授は「研究で多くの脳梗塞患者などが救われることを目指したい」と話している> とある。
奈良県立医科大研究グループ、神経細胞の接続増やすタンパク質を発見/msn 産経ニュース/2014.08.01 - 04:22
においの刺激が強いほど増産されるタンパク質「NPAS4」が、神経細胞同士の接続(シナプス)を増加させることを、県立医科大学の坪井昭夫教授らの研究グループが発見した。7月31日発行の米科学雑誌「セルリポーツ」(電子版)に掲載される。脳卒中などで損傷した部位を再生させる再生医療への応用も期待されるという。
ほとんどの成人の脳では神経細胞が新たに生産されることはないが、においの情報処理を行う脳の領域「嗅球(きゅうきゅう)」の神経細胞は例外的に側脳室で生産され、脳梗塞などで損傷した部位に移動して神経回路を修復する性質をもつことが分かっている。
研究グループは、においの刺激で発現量が変化する遺伝子に着目。嗅球の神経細胞内にあるNPAS4が刺激の強さに応じてつくられ、シナプスの数を調節していることを突き止めた。
今後、NPAS4を薬剤などで人為的に活性化させることができれば、神経障害を回復させる再生医療に応用できる可能性があるという。
県立医大の坪井教授は「研究で多くの脳梗塞患者などが救われることを目指したい」と話している。
<ほとんどの成人の脳では神経細胞が新たに生産されることはないが、においの情報処理を行う脳の領域「嗅球(きゅうきゅう)」の神経細胞は例外的に側脳室で生産され、脳梗塞などで損傷した部位に移動して神経回路を修復する性質をもつことが分かっている> との記述もあり、"神経細胞" と "におい、嗅覚" との関係の密接性には、尚のこと意が傾く...... (2014.08.02)
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