体内で発生してしまう "活性酸素" が、身体に良くないこと( "老化現象" を起こす!)は再三指摘されてきた。
なお、これが脳の神経細胞周辺での現象であれば、アルツハイマー病につながると考えられるだけに、警戒されるわけだ。
そして、赤ワインに含まれるポリフェノールやレスベラトロール、あるいはゴマの成分セサミンは、そうした "活性酸素" を抑え込む働きがあることによって注目されてきた。
◆ 参照 当誌過去の "レスベラトロール" 関連記事
(1) "長寿"促進の薬開発につながるか!? "長寿遺伝子Sirt1"関連の"肺で働く2タンパク質"!/当誌 2014.05.14
(2) マウスへの"遺伝子注入"実験で"失われた記憶回復に成功"!(スペイン)/当誌 2014.04.26
(3) "食事制限による寿命延長/抗老化作用"を進める必須の因子"NPY"(神経ペプチド)を解明!/当誌 2014.04.07 )
(4) "長寿遺伝子サーチュイン"と"中年太り"との関係が解明!"肥満/メタボ"では長寿不可!?/当誌 2013.12.28 )
今回注目する下記引用サイト記事 : 赤ワインやゴマ、体にいいものは細胞レベルでも 細胞死抑制、京大が解明/msn 産経ニュース/2014.08.01 - 09:07 は、"赤ワインやゴマ" の成分が、"細胞レベル" における機能障害を抑制するという研究成果を伝えている。
<細胞内の不要なタンパク質が分解できなくなるなど機能が低下した細胞の生存率を上げるのに、赤ワインに含まれるポリフェノールやゴマの成分が有効なことを京都大のチームがハムスターを使って明らかにし、31日付の英科学誌電子版に発表した。アルツハイマー病の予防などに役立つ可能性があるという。チームの阪井康能教授(分子細胞生物学)は「健康に良いとされる食品成分が細胞レベルでも効果があることを示す成果だ」と話している/ 細胞内にあるタンパク質を分解する機能が落ちた細胞では内部に異常なタンパク質が蓄積。エネルギーを作るミトコンドリアの機能障害が生じ、細胞を傷つける活性酸素が発生するなどして神経細胞死が起きアルツハイマー病などになる/ チームは活性酸素を減らす働きがあるポリフェノールの一種「レスベラトロール」とゴマの成分「セサミン」をタンパク質が分解できなくなったハムスターの細胞に添加。いずれも添加しなかった細胞に比べ8時間後の生存率が1~2割上昇することを確認した> とある。
赤ワインやゴマ、体にいいものは細胞レベルでも 細胞死抑制、京大が解明/msn 産経ニュース/2014.08.01 - 09:07
細胞内の不要なタンパク質が分解できなくなるなど機能が低下した細胞の生存率を上げるのに、赤ワインに含まれるポリフェノールやゴマの成分が有効なことを京都大のチームがハムスターを使って明らかにし、31日付の英科学誌電子版に発表した。アルツハイマー病の予防などに役立つ可能性があるという。チームの阪井康能教授(分子細胞生物学)は「健康に良いとされる食品成分が細胞レベルでも効果があることを示す成果だ」と話している。
細胞内にあるタンパク質を分解する機能が落ちた細胞では内部に異常なタンパク質が蓄積。エネルギーを作るミトコンドリアの機能障害が生じ、細胞を傷つける活性酸素が発生するなどして神経細胞死が起きアルツハイマー病などになる。
チームは活性酸素を減らす働きがあるポリフェノールの一種「レスベラトロール」とゴマの成分「セサミン」をタンパク質が分解できなくなったハムスターの細胞に添加。いずれも添加しなかった細胞に比べ8時間後の生存率が1~2割上昇することを確認した。
◆ 参照 (1) < 京都大学(京大)は7月31日、アルツハイマー病などの神経変性疾患の原因となる老化に伴う細胞内のタンパク質分解装置「プロテアソーム」の活動低下に伴う異常構造タンパク質の蓄積による細胞死の仕組みを解明し、食品由来の特定成分を細胞に添加させると、細胞生存率を回復できることを突きとめたと発表 > ( ポリフェノールやセサミンの摂取で老化に伴う細胞死を抑制できる? - 京大/マイナビニュース/2014.08.01 ) )
◆ 参照 (2) < 老化に伴うプロテアソーム活性の低下は、細胞死を引き起こし、神経変成疾患の原因となると考えられています。今回、プロテアソーム活性阻害の初期にミトコンドリアの機能障害がおこること、食品由来の抗酸化剤であるレスベラトロール、セサミンがこのミトコンドリアの機能障害を防ぐことで、細胞死を抑制することを明らかにしました。> ( タンパク質分解装置の活性低下が細胞死を引き起こす初期経路の同定と食品成分による回復/京都大学/2014.07.3 ) )
あれやこれやの健康食品、サプリメントが、"からだに良い" と推奨されること自体はめずらしくない。ただ、"実証的、科学的" な事実で裏付けられることが、何と言っても乏しい、と言わざるを得ない現状だ。
その点、上記記事は、"ハムスター実験における細胞レベルでの検証" であるだけに、今後の展開と応用が期待される...... (2014.08.03)
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