副作用のない抗体医薬品開発が可能に!がん細胞だけ攻撃!新抗体の作製成功(東北大)!

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 "がん細胞" を攻撃、死滅させる上での最大の難問は、"がん細胞" が、"正常細胞" と余りにも共通項が多過ぎて区別されにくい点だと言われている

 含まれる遺伝子もほぼ共通であるなら、対・免疫システム関係においても "自己" として認識されるため、"がん細胞" だからといって "非自己" 見なされて攻撃対象とされることにはならないのである

 "がん特有のエンドレスな細胞分裂" モードという点以外は、"がん細胞" と 正常細胞" とは、"自己" の "瓜二つ" の細胞なのである
 ここから、"免疫システム" での治療アプローチが困難さを極めるし、また "抗がん剤" 治療アプローチにおいても、正常細胞" への "とばっちり!" が回避できないという "副作用" ばかりが表面化することになるわけだ
 とにかく、"がん細胞" の "首輪" にどのような "" を付けて、"正常細胞" との "区別!" を明瞭とさせるのか......。それが、"免疫システム"、"抗体医薬"、"抗がん剤" などのがん治療アプローチにおける最重要課題のひとつとなり続けてきた


  今回注目する下記引用サイト記事 1~3東北大、がん攻撃の新手法開発 正常細胞と区別/河北新報/2014.08.01がん細胞だけ攻撃 東北大、新抗体の作製成功/河北新報/2014.08.02がん細胞だけを攻撃する抗体作製技術の開発 〜副作用のない抗体医薬品の開発が可能に〜 /東北大学大学院医学系研究科/2014.07.29 は、そうした "区別!" の問題に、独自な視点からの研究成果を生み出したと報じている

 <東北大大学院医学系研究科の加藤幸成教授(腫瘍生物学)らの研究グループは、がん細胞だけを攻撃する新しい抗体の作製に成功した。新抗体は、がん細胞の中の糖タンパク質ポドプラニン」とは結合するが、正常な細胞ポドプラニンとは結合しないため、副作用のない治療薬の開発につながると期待される/  がんの悪性化に関わるポドプラニンは、肺や食道などのがん細胞に現れるが、同時に、肺や皮膚などの正常な細胞にも発現する/  このため、がん細胞だけを攻撃する抗体の作製は困難とされていた/  加藤教授らは、がん細胞正常な細胞に同じ糖タンパク質が現れる場合でも、タンパク質の表面に付着している糖の化合物に違いがある点に着目。この違いを見分ける抗体を作製した/  加藤教授は「今回の技術を応用すれば、ポドプラニン以外の糖タンパク質に反応する抗体の作製も可能。副作用を心配せずに治療薬の開発を進めることができる」と話す> とある。

【 引用記事 1 】

 東北大、がん攻撃の新手法開発 正常細胞と区別/河北新報/2014.08.01

 正常な細胞との違いを見分けてがん細胞だけを攻撃する新たな手法を開発したと、東北大の加藤幸成教授(腫瘍生物学)らの研究グループが1日付の英科学誌電子版に発表した。グループは「将来、副作用のない医薬品の開発が期待できる」としている
 抗がん剤の中には、がん細胞にあるタンパク質識別して攻撃するものがある。しかし、正常細胞にも同じタンパク質がある場合が多く、副作用を引き起こす危険性が高い。このため実用化は白血病など一部を対象にしたものにとどまっている。今回の手法は、タンパク質表面の違いを見分け、がん細胞だけを攻撃できるという


【 引用記事 2 】
 がん細胞だけ攻撃 東北大、新抗体の作製成功/河北新報/2014.08.02

 東北大大学院医学系研究科の加藤幸成教授(腫瘍生物学)らの研究グループは、がん細胞だけを攻撃する新しい抗体の作製に成功した。新抗体は、がん細胞の中の糖タンパク質ポドプラニン」とは結合するが、正常な細胞ポドプラニンとは結合しないため、副作用のない治療薬の開発につながると期待される
 がんの悪性化に関わるポドプラニンは、肺や食道などのがん細胞に現れるが、同時に、肺や皮膚などの正常な細胞にも発現する。
 このため、がん細胞だけを攻撃する抗体の作製は困難とされていた
 加藤教授らは、がん細胞正常な細胞に同じ糖タンパク質が現れる場合でも、タンパク質の表面に付着している糖の化合物に違いがある点に着目。この違いを見分ける抗体を作製した
 加藤教授は「今回の技術を応用すれば、ポドプラニン以外の糖タンパク質に反応する抗体の作製も可能。副作用を心配せずに治療薬の開発を進めることができる」と話す。
 研究の内容は、1日付の英国の科学誌サイエンティフィック・リポーツに掲載された。


【 引用記事 3 】
 がん細胞だけを攻撃する抗体作製技術の開発 〜副作用のない抗体医薬品の開発が可能に〜 /東北大学大学院医学系研究科/2014.07.29

 ......

【 用語説明 】
注1. ポドプラニン:
別名Aggrus(アグラス)とも呼ばれ、血小板凝集因子として同定された。あらゆるがん細胞に発現しており、がんの悪性化に関わっている。一方で、肺、腎、リンパ管、皮膚などの正常組織にも多く発現していることが知られている

注2. 抗体医薬:
抗体とは、リンパ球のうち、B細胞が産生する蛋白質で、特定の分子(抗原)を認識して結合する。血液中や体液中に存在し、細菌やウイルスなどの微生物に結合すると、白血球による貪食が起こる。またがん細胞に結合しがん細胞を殺す働きもあり、多くの抗体医薬品が臨床で使用されている

注3. 糖鎖:
様々な糖がグリコシド結合によってつながりあった一群の化合物のこと。特に細胞膜に発現している蛋白質のほとんどには、特定の糖鎖が付加されており、細胞接着やウイルス感染など、細胞のコミュニケーションに重要な役割を果たしている。

注4.CasMab(キャスマブ):
Cancer-specific monoclonal antibody(がん特異的抗体)の略。

( ※引用者注 ―― 【 用語説明 】のみを引用いたしました。)

 "がん細胞だけを攻撃!"、"正常細胞" への意図せぬ影響という "副作用" 無し! というような "新しいがん治療方法" の研究が、一刻も早く研究段階から臨床の場へと移され、堅実な臨床成果が収められることを大いに期待したい...... (2014.08.04)













【 SE Assessment 】 【 プロジェクトα 再挑戦者たち 】








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