"筋ジストロフィー" 治療のアプローチとして期待される研究成果(京大グループ)については、つい先日注目したばかりである。
◆ 参照 <要点は二点、一つは、<筋肉の幹細胞を移植→「骨格筋」再生> であり、もうひとつは<iPS細胞から幹細胞を作る> という "京大研究チーム" ならではのアプローチ......> "幹細胞"移植で骨格筋再生(京大)!"iPS細胞→幹細胞"で筋ジストロフィー治療に期待!/当誌 2014.08.16
今回注目する下記引用サイト記事 : 骨格筋再生する二つの物質...京大グループが発見/yomiDr. ヨミドクター/2014.08.15 も、"ニュース・ソース" は上記記事と同一である。
あえて、"再注目" した理由はと言うと、"骨格筋の幹細胞" の "培養過程" で "加えられた"、"二つの物質、二つのマイクロRNA" に着目しておきたかったからである。
<体を動かす筋肉「骨格筋」の再生を促す物質をマウスの実験で突き止めたと、京都大の瀬原淳子教授、佐藤貴彦・特定助教らが14日、オンライン科学誌ネイチャー・コミュニケーションズに発表/ 現在は有効な治療法がほとんどない筋ジストロフィーの治療に役立つ可能性があるとしている/ 筋ジストロフィーは、筋肉の構造を支えるたんぱく質を作ることができず、成長するにつれて全身が動かなくなる難病。骨格筋細胞のもとになる幹細胞を筋肉に移植し、正常なたんぱく質を作らせれば治療できると考えられているが、骨格筋の幹細胞は体外で培養すると性質が変わり、移植しても機能せずに死滅してしまうのが課題だった/ 瀬原教授らは、細胞内の様々な物質の働きを詳しく調べた結果、遺伝子の機能を調節する「マイクロRNA」と呼ばれる物質のうち、ある特定の2種類が骨格筋幹細胞で活発に働いていることを確認した/ この二つのマイクロRNAを加えて培養した骨格筋幹細胞を、筋ジストロフィーを発症したマウスの足の筋肉に移植。すると、骨格筋細胞が増え始め、筋肉の再生を促すようになった/ >瀬原教授は「移植する細胞の数を増やすといった改良を進めれば、治療法として確立できるかもしれない。他のマイクロRNAの働きも詳しく調べて、様々な病気の再生医療の実現に役立てたい」と話している/ (2014年8月15日 読売新聞)> とある。
骨格筋再生する二つの物質...京大グループが発見/yomiDr. ヨミドクター/2014.08.15
体を動かす筋肉「骨格筋」の再生を促す物質をマウスの実験で突き止めたと、京都大の瀬原淳子教授、佐藤貴彦・特定助教らが14日、オンライン科学誌ネイチャー・コミュニケーションズに発表した。
現在は有効な治療法がほとんどない筋ジストロフィーの治療に役立つ可能性があるとしている。
筋ジストロフィーは、筋肉の構造を支えるたんぱく質を作ることができず、成長するにつれて全身が動かなくなる難病。骨格筋細胞のもとになる幹細胞を筋肉に移植し、正常なたんぱく質を作らせれば治療できると考えられているが、骨格筋の幹細胞は体外で培養すると性質が変わり、移植しても機能せずに死滅してしまうのが課題だった。
瀬原教授らは、細胞内の様々な物質の働きを詳しく調べた結果、遺伝子の機能を調節する「マイクロRNA」と呼ばれる物質のうち、ある特定の2種類が骨格筋幹細胞で活発に働いていることを確認した。
この二つのマイクロRNAを加えて培養した骨格筋幹細胞を、筋ジストロフィーを発症したマウスの足の筋肉に移植。すると、骨格筋細胞が増え始め、筋肉の再生を促すようになった。
瀬原教授は「移植する細胞の数を増やすといった改良を進めれば、治療法として確立できるかもしれない。他のマイクロRNAの働きも詳しく調べて、様々な病気の再生医療の実現に役立てたい」と話している。
(2014年8月15日 読売新聞)
今回の記事で着目されるべき点は、<筋肉の幹細胞を移植→「骨格筋」再生> というプロセスが "自動的" に実行されるわけではなくて、
<この二つのマイクロRNAを加えて培養した骨格筋幹細胞を、筋ジストロフィーを発症したマウスの足の筋肉に移植。すると、骨格筋細胞が増え始め、筋肉の再生を促すようになった>
という手順こそが不可欠!だったのである...... (2014.08.18)
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