その "ワクチンの副作用問題" で注目を浴び続けているのが、"子宮頸がん" であった。 だが、注目すべきは、どうもそれだけではなさそうである......。
◆ 参照 当誌過去の "子宮頸がん" 関連記事
(1) "子宮頸がんワクチン"副作用、重い副作用例が千件超(1112件)と研究者チーム分析発表!/当誌 2014.09.15
(2) 子宮頸がんワクチン、副作用患者は"脳障害"か!? 原因は不明!? 厚労省は別様に認識!?/当誌 2014.09.07
"子宮頸がん" が、今ひとつ関心を集めているのは、"その治療法" と "治療後の妊娠確率!" との関係という悩ましい問題!のようなのである。
事の焦点は、<島根大病院(島根県出雲市)は、子宮頸がん手術で、子宮につながる自律神経を残しながら、頸がんができた子宮頸部を摘出する手法を14日までに導入した。......> ( 神経残す子宮頸がん手術 島根大導入、妊娠率向上に/当誌 2014.09.15 ) という一つの新しい手術方法の登場が照らし出している。
そこで、今回注目する下記引用サイト記事 : 子宮頸がんに新手術法...島根大病院/yomiDr. ヨミドクター/2014.08.22 としては、この "新しい手術方法" が最初に報じられた記事(2014年8月22日 読売新聞)に戻ってみることとした。
<神経一部温存、妊娠率向上へ/ 島根大医学部付属病院(出雲市)は20日、子宮頸(けい)がんの治療で、手術後も妊娠できる可能性を残せる治療法を取り入れたと発表した。/ 従来の手術では切除していた神経の一部を温存する、昨秋考案された方法で、高度な技術が必要だが、担当の京(きょう)哲(さとる)・産科婦人科教授は「危険性は少なく、命の誕生が増えることにつなげたい」と意気込む。/ 同病院によると、対象となるのは、子宮頸部にある腫瘍が2センチ以下の大きさで、リンパ節への転移のない早期のがん。同病院スタッフに技術を学ばせた上で、導入に踏み切った。/
子宮頸がんに新手術法...島根大病院/yomiDr. ヨミドクター/2014.08.22
神経一部温存、妊娠率向上へ
島根大医学部付属病院(出雲市)は20日、子宮頸(けい)がんの治療で、手術後も妊娠できる可能性を残せる治療法を取り入れたと発表した。
従来の手術では切除していた神経の一部を温存する、昨秋考案された方法で、高度な技術が必要だが、担当の京(きょう)哲(さとる)・産科婦人科教授は「危険性は少なく、命の誕生が増えることにつなげたい」と意気込む。
同病院によると、対象となるのは、子宮頸部にある腫瘍が2センチ以下の大きさで、リンパ節への転移のない早期のがん。同病院スタッフに技術を学ばせた上で、導入に踏み切った。
約10年前から、子宮の機能を残すため、病巣周辺のみを切除し、子宮と膣(ちつ)を縫合する「子宮温存手術」が国内約30病院で行われているが、手術後の妊娠率は20~30%という。
新たな治療法では、従来の子宮温存手術で切断していた、受精卵の着床や子宮収縮に関わる神経を残すため、妊娠率の向上が期待できるという。京教授が金沢大に在籍していた昨年、3例を実施している。
同病院の井川幹夫院長は「子宮頸がんは若い世代で増えており、手術後も妊娠を望む女性に応えられるようになる」と話している。(高田史朗)
(2014年8月22日 読売新聞)
今回の、島根大病院による <子宮頸がん手術での、子宮につながる自律神経を残しながら、頸がんができた子宮頸部を摘出する手法> の登場が、図らずも照らし出したのは、従来の "治療法(手術)" にあっては、"がん治療" が優先されるあまり、"手術後の妊娠可能性" については必ずしも十分に配慮されてはいなかった(?)という点なのかもしれない。
最悪、"広汎子宮全摘手術" となればもちろん妊娠可能性どころではないわけだし、"子宮頸部摘出手術"、"子宮頸部円錐切除手術" であっても、<手術後の妊娠率は20~30%> という可能性激減!(逆に "流産" の可能性が高まる)に至るわけだ。
また、患者にとっての選択肢をさらに広げるならば、必ずしも "手術" でなければならないわけでもなさそうであり、"放射線治療で十分!" という見解( 近藤 誠 『がん治療で殺されない七つの秘訣』文春新書,2013.04.20 )さえ控えているようである。
患者自身が、落ち着いて十分に斟酌して選択する時代となっているようだ...... (2014.09.17)
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