がん細胞を効果的に攻撃し、その増殖阻止を目的とする "分子標的薬" の開発が続けられている。
◆ 参照 当誌過去の "分子標的薬" 関連記事
(1) <抗がん剤の新種であるがんの "分子標的薬" は、攻撃の "標的" としてどのような "分子" を選定するかの違いでさまざまな種類がある。 そのひとつに、がん細胞は増殖を続ける上で自らの栄養補給路として "毛細血管" を作り出す( "血管新生" )のだが、この機能を促進する "遺伝子" があり、もしこの "遺伝子" を阻害するならば、結局、がん細胞の増殖を阻止することになる。 ただ、抗がん剤としての "分子標的薬" は全身を巡るため、"がん患部" のみならず正常な臓器にも "殺細胞" 的な攻撃を加えてしまう。いわゆる "副作用" であるが、そのダメージは決して小さくない......。> ( 副作用抑止の"がん分子標的薬"開発につながるか?!"血管新生"関連遺伝子発見(三重大)!/当誌 2014.09.23 )
(2) ノバルティス:重篤な副作用2579例 未報告!死亡例も!抗がん剤/分子標的薬など!/当誌 2014.08.3
今回注目する下記引用サイト記事 : がん狙い撃ち新物質、シカゴ大・中村教授が発見/yomiDr. ヨミドクター/2014.10.23 は、<がん細胞を狙い撃ちする分子標的薬の新しい有力候補となる化合物> を発見した、と報じている。
<がん細胞を狙い撃ちする分子標的薬の新しい有力候補となる化合物を見つけたと、米シカゴ大の中村祐輔教授の研究チームが22日、米医学誌「サイエンス・トランスレーショナル・メディシン」に発表した。 中村教授によると、この化合物を使ってマウスで実験したところ、肺がんが完全に消えたという。/ 研究チームは、がん細胞の増殖で重要な役割をする「TOPK」というたんぱく質に注目。30万種類の化合物の中から、TOPKの働きを妨げる化合物を探し出した。 この化合物を、肺がんのマウス6匹に週2回ずつ3週間、注射した。すると、5匹のがん細胞は、最初の注射から25~29日後に完全に死滅した。TOPKの働きが妨げられ、がんの細胞分裂が止まったとみられる。化合物をそのまま投与すると白血球が減るなどの副作用があったが、化合物を脂質の膜で包む改良を加えると、副作用は小さくなったという。(2014年10月23日 読売新聞)> とある。
がん狙い撃ち新物質、シカゴ大・中村教授が発見/yomiDr. ヨミドクター/2014.10.23
【ワシントン=中島達雄】がん細胞を狙い撃ちする分子標的薬の新しい有力候補となる化合物を見つけたと、米シカゴ大の中村祐輔教授の研究チームが22日、米医学誌「サイエンス・トランスレーショナル・メディシン」に発表した。
中村教授によると、この化合物を使ってマウスで実験したところ、肺がんが完全に消えたという。
研究チームは、がん細胞の増殖で重要な役割をする「TOPK」というたんぱく質に注目。30万種類の化合物の中から、TOPKの働きを妨げる化合物を探し出した。
この化合物を、肺がんのマウス6匹に週2回ずつ3週間、注射した。すると、5匹のがん細胞は、最初の注射から25~29日後に完全に死滅した。TOPKの働きが妨げられ、がんの細胞分裂が止まったとみられる。化合物をそのまま投与すると白血球が減るなどの副作用があったが、化合物を脂質の膜で包む改良を加えると、副作用は小さくなったという。
(2014年10月23日 読売新聞)
"分子標的薬(抗がん剤)" には付き物とされている "副作用" 面であるが、<化合物を脂質の膜で包む改良を加えると、副作用は小さくなった> とされている。 こうした "改良" 研究とあわせて注目される...... (2014.10.24)
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