"内視鏡手術/腹腔鏡手術" は、一方において "医師の手による場合" の "安全性が懸念" されつつも、他方では、高度技術の "手術支援ロボット" が導入されて、その実績が増えているとされる。
◆ 参照 当誌過去の "手術支援ロボット" 関連記事
(1) 手術中の手ぶれ抑えます!手術支援ロボット「アイアームス」開発(信州大/デンソー)!/当誌 2014.09.27
(2) 内視鏡ロボット手術 (腎細胞がん部分切除手術/神戸大病院)!国の先進医療に8月承認!/当誌 2014.09.05(=内視鏡手術支援ロボット「ダ・ヴィンチ」)
今回注目する下記引用サイト記事 : 手術ロボット「執刀」急増、ダビンチ実績2万件/yomiDr. ヨミドクター/2014.11.24 は、いち早く国内に導入されていた "手術支援ロボット" の "ダビンチ" による手術実績が急増していることを報じている。
<精密な動き 体への負担少なく / 手術支援ロボットの「ダビンチ」が急速に普及している。2009年11月に厚生労働省が医療機器として「薬事承認」し、販売が開始されて5年。製造販売会社によると、国内では170病院に計183台が導入され、手術実績は今年中に計2万件に達する見通しだ。 精密な動きが可能で患者の体への負担も少ないといい、保険が適用される手術が増えれば、さらに普及は進むとみられる。 09年からダビンチ手術を積極的に行っている藤田保健衛生大病院(愛知県豊明市)では19日、実績が1000件に達した。国内ではトップ10に入るという。 藤田保健衛生大病院は2台を臨床活用し、国内で2か所しかない製造販売会社認定のダビンチ手術のトレーニング施設を設け、別の2台で医師の教育も実施。東海地方では名古屋市立大病院や岐阜市の岐阜県総合医療センター、愛知県長久手市の愛知医科大病院、同県豊橋市の豊橋市民病院なども導入している。 課題は高額な治療費だ。12年4月に保険適用された前立腺がん手術以外は、200万~300万円が患者の自己負担となる。ただ、今秋、保険診療が併用される「先進医療」に胃がんや腎がんのダビンチ手術が認められた。実績を積めば保険適用の対象になる可能性がある。藤田保健衛生大病院の宇山一朗・上部消化管外科教授(54)は「普及拡大を見据え、より安全性を高めるため、医師の技量を上げる講習会などを実施していきたい」と話している。> とある。
手術ロボット「執刀」急増、ダビンチ実績2万件/yomiDr. ヨミドクター/2014.11.24
精密な動き 体への負担少なく
手術支援ロボットの「ダビンチ」が急速に普及している。2009年11月に厚生労働省が医療機器として「薬事承認」し、販売が開始されて5年。製造販売会社によると、国内では170病院に計183台が導入され、手術実績は今年中に計2万件に達する見通しだ。
精密な動きが可能で患者の体への負担も少ないといい、保険が適用される手術が増えれば、さらに普及は進むとみられる。
09年からダビンチ手術を積極的に行っている藤田保健衛生大病院(愛知県豊明市)では19日、実績が1000件に達した。国内ではトップ10に入るという。......藤田保健衛生大病院は2台を臨床活用し、国内で2か所しかない製造販売会社認定のダビンチ手術のトレーニング施設を設け、別の2台で医師の教育も実施。東海地方では名古屋市立大病院や岐阜市の岐阜県総合医療センター、愛知県長久手市の愛知医科大病院、同県豊橋市の豊橋市民病院なども導入している。
課題は高額な治療費だ。12年4月に保険適用された前立腺がん手術以外は、200万~300万円が患者の自己負担となる。ただ、今秋、保険診療が併用される「先進医療」に胃がんや腎がんのダビンチ手術が認められた。実績を積めば保険適用の対象になる可能性がある。藤田保健衛生大病院の宇山一朗・上部消化管外科教授(54)は「普及拡大を見据え、より安全性を高めるため、医師の技量を上げる講習会などを実施していきたい」と話している。
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ダビンチ 1990年代に米国で開発。患者の体に1~2センチほどの穴を開けて内視鏡や電気メスなどの医療器具がついた4本のロボットアームを入れ、医師が離れた場所から立体画像を見て操作する。傷口が小さく、出血が少ないのが特長。手ぶれ防止機能や複数の関節機能などが備わり、高精度な動きができる。1セット購入に2億~3億円かかるとされる。
( ※引用者注 ―― 文意を損なわないよう留意して割愛しています。)
いわゆる "外科手術" が、"がん治療" に適しているのかどうかという視点もあることはある。だが、"外科手術" が選択肢に入った際、特に高齢患者の場合には、期待が寄せられるのは "開腹手術" ではなく "患者への負担が小さい内視鏡手術" ということにならざるを得ない。
もちろん、"内視鏡手術" の技術的水準向上が必須ではあろうが、<課題は高額な治療費> だという残る問題については、"保険適用" 幅の拡大を待つほかなさそうである...... (2014.11.27)
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