これまで "肝臓がん/肝細胞がん" は、<有効な抗がん剤が存在しておらず、がん死亡原因第3位> となり続けている。それだけに、新しい治療法開発に対して少なからぬ期待が寄せられている。
◆ 参照 当誌過去の "肝臓がん治療法" 関連記事
○ "タンパク質AIM"が、肝臓がんを除去され易くする(東大)!肝臓癌治療法の開発に期待!/当誌 2014.10.12
今回注目する下記引用サイト記事 : 愛媛大学など、肝がん治療の支援新技術/日本経済新聞/2014.11.02 は、<肝がんの治療法として、2004年に保険適用が認められた「ラジオ波治療」を支援するシステム> として、<3本の針と臓器を3次元表示するシステム> が開発されたことを報じている。"より効果的な治療" を可能にするものと期待されている。
<愛媛大学は日立メディコ傘下の医療機器メーカー、日立アロカメディカルと共同で、肝臓に電極の入った針を刺し、熱で腫瘍を焼く肝がんの治療を支援する新技術を開発した。様々な角度から針の刺す位置をモニターで確認できるシステムで、医師が作業しやすくなる。同社が医療機関向けに2、3年後の製品化を目指す。 愛媛大医学部付属病院の広岡昌史講師らの研究チームが開発した。肝がんの治療法として、2004年に保険適用が認められた「ラジオ波治療」を支援するシステムだ。/ 同治療は直径3センチメートルほどの腫瘍だと、周辺に3本の針を刺し、高周波の電流を流してがん細胞を死滅させる。この3本の針の位置関係が、正三角形に近いと1回の治療で終えることができる。だが、針の位置がずれると複数回の治療が必要となっていた。 研究チームは3本の針と臓器を3次元表示するシステムを開発した。超音波で取得したデータと、診断時に撮影しておいたコンピューター断層撮影装置(CT)画像をセンサーによる位置情報を使って連動させる。超音波はリアルタイムの計測に優れているが、臓器を3次元表示するには境界線が不明瞭で使いにくいため、この手法を採用した。/ 愛媛大の倫理委員会で今年1月に承認され、21人の患者に臨床研究として適用した。治療は1回で終わり、その後の経過も良好だという。今後は学会で発表し、研究者の意見を聞いていく。 針と臓器を3次元表示するソフトウエアについて、日立アロカメディカルが厚生労働省に販売許可の申請をする方針だ。国内では中規模以上の病院でラジオ波治療を採用しており、一定の需要はあるとみている。欧米でも広く使われている手法であり、海外にも売り込んでいく計画だ。 愛媛大では年間で150人前後にラジオ波治療をしている。同省の13年の人口動態統計によると、肝がんの人口10万人当たりの死亡率は、愛媛県は全国4位と高水準に位置している。こうした背景から肝がんの治療を効率化するために開発した。> とある。
愛媛大学など、肝がん治療の支援新技術 /日本経済新聞/2014.11.02
愛媛大学は日立メディコ傘下の医療機器メーカー、日立アロカメディカルと共同で、肝臓に電極の入った針を刺し、熱で腫瘍を焼く肝がんの治療を支援する新技術を開発した。様々な角度から針の刺す位置をモニターで確認できるシステムで、医師が作業しやすくなる。同社が医療機関向けに2、3年後の製品化を目指す。
愛媛大医学部付属病院の広岡昌史講師らの研究チームが開発した。肝がんの治療法として、2004年に保険適用が認められた「ラジオ波治療」を支援するシステムだ。
同治療は直径3センチメートルほどの腫瘍だと、周辺に3本の針を刺し、高周波の電流を流してがん細胞を死滅させる。この3本の針の位置関係が、正三角形に近いと1回の治療で終えることができる。だが、針の位置がずれると複数回の治療が必要となっていた。
研究チームは3本の針と臓器を3次元表示するシステムを開発した。超音波で取得したデータと、診断時に撮影しておいたコンピューター断層撮影装置(CT)画像をセンサーによる位置情報を使って連動させる。超音波はリアルタイムの計測に優れているが、臓器を3次元表示するには境界線が不明瞭で使いにくいため、この手法を採用した。
愛媛大の倫理委員会で今年1月に承認され、21人の患者に臨床研究として適用した。治療は1回で終わり、その後の経過も良好だという。今後は学会で発表し、研究者の意見を聞いていく。
針と臓器を3次元表示するソフトウエアについて、日立アロカメディカルが厚生労働省に販売許可の申請をする方針だ。国内では中規模以上の病院でラジオ波治療を採用しており、一定の需要はあるとみている。欧米でも広く使われている手法であり、海外にも売り込んでいく計画だ。
愛媛大では年間で150人前後にラジオ波治療をしている。同省の13年の人口動態統計によると、肝がんの人口10万人当たりの死亡率は、愛媛県は全国4位と高水準に位置している。こうした背景から肝がんの治療を効率化するために開発した。
"患者への負担" が比較的小さいと見なされている「ラジオ波治療」が、システムとして操作し易く新技術が追加されたとのことであり、治療効果の向上が大いに望めるものと思われる...... (2014.11.04)
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