猛威を振るい続ける "エボラ出血熱" に対しては、それを食い止める有効な "ワクチン" や治療薬の開発が強く求められている。
◆ 参照 当誌過去の "エボラ出血熱 治療薬" 関連記事
(1) "エボラ出血熱ワクチン"(「cAd3-EBO」)に効果か?! 米で臨床試験開始、安全性確認!/当誌 2014.11.28
(2) 抗インフルエンザ薬"アビガン"(富士フイルムの薬品) 独の病院でもエボラ患者に投与!/当誌 2014.10.10
今回注目する下記引用サイト記事 : 鳥インフル急死の謎解明 京都府立大、エボラ熱に共通か/京都新聞/2014.12.17 - 06:40 は、一見、"鳥インフルエンザ" 関連の話題と見紛うわけだが、実は、<「ヒトのエボラ出血熱などの治療で、エンドセリンの阻害剤が治療薬として有効かもしれない」> と指摘されるように、"エボラ出血熱" の治療薬として大いに期待される研究を紹介した報道なのである。
<高病原性鳥インフルエンザウイルス(H5N1型)の感染でニワトリが急死するメカニズムの一端を、京都府立大生命環境科学研究科の塚本康浩教授らのグループが解明し、このほど米医学誌に発表した。血管収縮物質と、結合して作用する受容体がともに増加しており、受容体をブロックする薬剤が致死率を大幅に下げることを突き止めた。エボラ出血熱など出血性の感染症でも同様の仕組みが考えられ、新しい治療法の開発につながる成果という。/ 高病原性鳥インフルエンザを引き起こすウイルスのうち、強毒性のH5N1型はヒトへの感染例も多い。感染したニワトリは他の多くの病気のように徐々に弱るのではなく、急に死に至ることが謎だった。 グループは、インドネシアでニワトリのひなを使って強毒性H5N1型ウイルスの感染実験を実施。各臓器で血管に出血やうっ血などの症状が見られることに注目した。 肺の分析で、血管収縮物質のエンドセリンが通常の約3倍、エンドセリンの受容体が約1・5倍に増えていた。エンドセリンが急激な出血や虚血状態を引き起こし、急死すると考えられるという。エンドセリン受容体の阻害剤を投与すると、感染から5日目の致死率を100%から約20%に抑えることができた。ただ、感染でエンドセリンと受容体が増加する仕組みはよく分かっていないという。/ 高病原性インフルエンザに感染したニワトリは殺処分が法律で定められている。治療することはないが、塚本教授は「ヒトのエボラ出血熱などの治療で、エンドセリンの阻害剤が治療薬として有効かもしれない」と話している。> とある。
鳥インフル急死の謎解明 京都府立大、エボラ熱に共通か/京都新聞/2014.12.17 - 06:40
高病原性鳥インフルエンザウイルス(H5N1型)の感染でニワトリが急死するメカニズムの一端を、京都府立大生命環境科学研究科の塚本康浩教授らのグループが解明し、このほど米医学誌に発表した。血管収縮物質と、結合して作用する受容体がともに増加しており、受容体をブロックする薬剤が致死率を大幅に下げることを突き止めた。エボラ出血熱など出血性の感染症でも同様の仕組みが考えられ、新しい治療法の開発につながる成果という。
高病原性鳥インフルエンザを引き起こすウイルスのうち、強毒性のH5N1型はヒトへの感染例も多い。感染したニワトリは他の多くの病気のように徐々に弱るのではなく、急に死に至ることが謎だった。
グループは、インドネシアでニワトリのひなを使って強毒性H5N1型ウイルスの感染実験を実施。各臓器で血管に出血やうっ血などの症状が見られることに注目した。
肺の分析で、血管収縮物質のエンドセリンが通常の約3倍、エンドセリンの受容体が約1・5倍に増えていた。エンドセリンが急激な出血や虚血状態を引き起こし、急死すると考えられるという。エンドセリン受容体の阻害剤を投与すると、感染から5日目の致死率を100%から約20%に抑えることができた。ただ、感染でエンドセリンと受容体が増加する仕組みはよく分かっていないという。
高病原性インフルエンザに感染したニワトリは殺処分が法律で定められている。治療することはないが、塚本教授は「ヒトのエボラ出血熱などの治療で、エンドセリンの阻害剤が治療薬として有効かもしれない」と話している。
"血管収縮物質のエンドセリン" と "エボラ出血熱" との具体的的関係については、上記記事からは、今ひとつよく見えてはこないのであるが、今後の研究の深化を期待したい...... (2014.12.19)
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