すでに、"認知症800万人" というフレーズが流布しているためか、"何百万人" という表現にもさほどの驚きを感じない "認知症" 患者数なのかもしれない。
ただし、その膨大な数字は、それ自体の重みに止まらず、そこに起因する大きな随伴リスクに眼を向けるべきなのかもしれない。
先ずは、"介護" 体制における著しい逼迫という問題がある。通常の "高齢者介護" に加えて、何倍もの要員とエネルギーが必要となろう。
また、他の医療問題("がん" など)との重なりが、事態を複雑にして治療を難しくするであろうことも想定される。
また、"高速道路での逆走事件" の何割かが認知症高齢者によるものと懸念されているが、増加するはずの "高齢者ドライバー" の趨勢にも暗い影を投げかける......。
そして、こうした "社会的リスク" 増の恐れは、"独居老人" が増え続けると予想される事態によっても増幅されると考えられる。
つまり、"認知症何百万人" というフレーズには、氷山のように水面下に潜む "未曾有の社会的リスク増" が潜伏していると想定されるのである。
◆ 参照 当誌過去の "認知症800万人" 関連記事
○ 必見TV番組!"認知症800万人"時代 行方不明者1万人 ~知られざる徘徊の実態~(NHK)!/当誌 2014.05.11
今回注目する下記引用サイト記事 : 認知症の高齢者 10年後には730万人と推計/NHK NEWS WEB/2015.01.08 - 06:00 は、<認知症の高齢者は、いわゆる団塊の世代がすべて75歳以上となる10年後の2025年には、多い場合で730万人に達し、高齢者のおよそ5人に1人に上るとする新たな推計> について報じている。
もちろん、単に数字の多寡のみが問題なのではなくて、前記のような "未曾有の社会的リスク増" の方なのだろうと想定される。
<認知症の高齢者は、いわゆる団塊の世代がすべて75歳以上となる10年後の2025年には、多い場合で730万人に達し、高齢者のおよそ5人に1人に上るとする新たな推計を厚生労働省の研究班がまとめました。 国は、認知症への対策を急ぐ必要があるとして、近く新たな戦略をまとめることにしています。 厚生労働省の研究班によりますと、認知症の人の割合は65歳以上の高齢者の15%とされ、3年前の時点で全国でおよそ462万人と推計されています。 認知症になる割合は年齢とともに高くなることから、研究班がいわゆる団塊の世代がすべて75歳以上となる10年後の2025年での割合を新たに推計したところ19%となり、推計人数は675万人となりました。 また認知症になる割合は、糖尿病があるとさらに高くなるとして、その場合は730万人が認知症になると推計しています。 いずれも3年前の推計の462万人より大幅に増え、高齢者のおよそ5人に1人に上ります。 国は、増え続ける認知症の人への対策を急ぐ必要があるとして、本人や家族の考えを政策に反映することや、治療薬の研究開発を推進することなどを盛り込んだ新たな戦略を近く取りまとめることにしています。> とある。
認知症の高齢者 10年後には730万人と推計/NHK NEWS WEB/2015.01.08 - 06:00
認知症の高齢者は、いわゆる団塊の世代がすべて75歳以上となる10年後の2025年には、多い場合で730万人に達し、高齢者のおよそ5人に1人に上るとする新たな推計を厚生労働省の研究班がまとめました。
国は、認知症への対策を急ぐ必要があるとして、近く新たな戦略をまとめることにしています。厚生労働省の研究班によりますと、認知症の人の割合は65歳以上の高齢者の15%とされ、3年前の時点で全国でおよそ462万人と推計されています。
認知症になる割合は年齢とともに高くなることから、研究班がいわゆる団塊の世代がすべて75歳以上となる10年後の2025年での割合を新たに推計したところ19%となり、推計人数は675万人となりました。
また認知症になる割合は、糖尿病があるとさらに高くなるとして、その場合は730万人が認知症になると推計しています。
いずれも3年前の推計の462万人より大幅に増え、高齢者のおよそ5人に1人に上ります。
国は、増え続ける認知症の人への対策を急ぐ必要があるとして、本人や家族の考えを政策に反映することや、治療薬の研究開発を推進することなどを盛り込んだ新たな戦略を近く取りまとめることにしています。
<認知症の人への対策を急ぐ必要がある> のは当然として、冒頭にて危惧したように、氷山のように水面下に潜む "未曾有の社会的リスク増" が潜伏していることへの "総合的な事前対策" が望まれるかと思える...... (2015.01.10)
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