アルツハイマー病が、「アミロイドベータ」と「タウ」という "2種類のたんぱく質" の脳内蓄積によって引き起こされることはよく知られている。
したがって、認知症の6割以上を占めるアルツハイマー病への治療の基本は、これら "2種類のたんぱく質" を減らしたり、取り除いたりすることだと考えられている。
◆ 参照 当誌過去の "アルツハイマー病 タウ" 関連記事
(1) "アルツハイマー病の根源"はβアミロイドよりも"タウ"か?!可視化技術で進行度も把握!/当誌 2014.04.25
(2) アルツハイマー型認知症の原因物質:タウ蛋白質集積"画像化"に成功!早期診断に奏功!/当誌 2013.09.20
今回注目する下記引用サイト記事 : アルツハイマー病 「原因減らす抗体開発」/NHK NEWS WEB/2015.01.09 - 22:46 は、上記の "2種類のたんぱく質" の片方である「タウ」を減らし、"記憶障害の症状" を抑制することにつながる、、そうした "抗体" が開発されたと報じている。
<今後、予防や治療に役立つ可能性がある> と期待されている、という。
<認知症患者の6割以上を占めるアルツハイマー病の原因とされるたんぱく質の1つを減らす作用がある抗体を、大阪市立大学の研究グループがマウスを使った実験で開発したと発表しました。 今後、予防や治療に役立つ可能性があるとしています。 研究を行ったのは、大阪市立大学大学院の富山貴美准教授などのグループです。 認知症患者の6割以上を占めるアルツハイマー病は、「アミロイドベータ」と「タウ」という2種類のたんぱく質が脳に蓄積し、神経細胞が壊れることで起きるとされています。 研究グループは、このうちの「タウ」を形づくるさまざまな種類のアミノ酸のうち、神経細胞を壊す化学反応を特に起こしやすい種類を突き止めたとしています。 そのうえで、マウスを使った実験で、この種類のアミノ酸と結合し、その働きを阻害する抗体を開発したということです。 この抗体を、記憶障害の症状が出たマウスに1か月にわたって投与したところ、神経細胞を壊す「タウ」が減り、記憶力が回復したということです。 富山准教授は「今後、予防や治療に役立つ可能性がある。アルツハイマー病で苦しむ患者は多く、早く実用化につなげたい」と話しています。> とある。
アルツハイマー病 「原因減らす抗体開発」/NHK NEWS WEB/2015.01.09 - 22:46
認知症患者の6割以上を占めるアルツハイマー病の原因とされるたんぱく質の1つを減らす作用がある抗体を、大阪市立大学の研究グループがマウスを使った実験で開発したと発表しました。
今後、予防や治療に役立つ可能性があるとしています。研究を行ったのは、大阪市立大学大学院の富山貴美准教授などのグループです。
認知症患者の6割以上を占めるアルツハイマー病は、「アミロイドベータ」と「タウ」という2種類のたんぱく質が脳に蓄積し、神経細胞が壊れることで起きるとされています。
研究グループは、このうちの「タウ」を形づくるさまざまな種類のアミノ酸のうち、神経細胞を壊す化学反応を特に起こしやすい種類を突き止めたとしています。
そのうえで、マウスを使った実験で、この種類のアミノ酸と結合し、その働きを阻害する抗体を開発したということです。この抗体を、記憶障害の症状が出たマウスに1か月にわたって投与したところ、神経細胞を壊す「タウ」が減り、記憶力が回復したということです。
富山准教授は「今後、予防や治療に役立つ可能性がある。アルツハイマー病で苦しむ患者は多く、早く実用化につなげたい」と話しています。
これまで、アルツハイマー病の "原因物質" であるたんぱく質の脳内蓄積については、"進行速度" を遅れさせる治療はあっても、"蓄積したそれらを減らす!" という治療法は無かったかと見受けられる。
その点で、今回の研究成果は、"新たな予防や治療" への道を切り拓く可能性がありそうだとして注目される...... (2015.01.11)
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