"目の難病:加齢黄斑変性" (網膜の下に老廃物がたまって不要な血管が形成される病気で、視力低下や失明の恐れがある) の治療は困難を極め、昨今漸く "iPS細胞" 使った移植手術が手掛けられるに至っているのが実情だ。
◆ 参照 当誌過去の "加齢黄斑変性" 関連記事
○ "iPS細胞"使った移植手術(難病「加齢黄斑変性」の患者)実施! 理研、世界で初めて!/当誌 2014.09.14
今回注目する下記引用サイト記事 : 目の難病にプラズマ効果 名古屋大、照射液体で症状抑制/中日新聞/2015.01.10 は、<薄型テレビなどに使われるプラズマの粒子を照射した液体を目に注射することで、高齢者に多い目の難病「加齢黄斑(おうはん)変性」の症状を抑えることに、名古屋大の寺崎浩子教授(眼科学)と兼子裕規助教(同)らのグループがヒトの細胞とマウス実験で成功した> と報じている。
名大が独自技術で開発したプラズマ照射の培養液は、"がん細胞の増殖" を抑制する作用を果たすとともに "網膜下の不要な血管生成" を抑制する作用がもたらされるとされている。
<薄型テレビなどに使われるプラズマの粒子を照射した液体を目に注射することで、高齢者に多い目の難病「加齢黄斑(おうはん)変性」の症状を抑えることに、名古屋大の寺崎浩子教授(眼科学)と兼子裕規助教(同)らのグループがヒトの細胞とマウス実験で成功した。プラズマを眼病治療に活用する世界初の成果で、九日付の英科学誌に掲載された。名大は日本のプラズマ医療研究の中心となっており、がん治療や止血など医療に革命をもたらす可能性がある。 加齢黄斑変性は、網膜の下に老廃物がたまって不要な血管が形成される病気で、視力低下や失明の恐れがある。寺崎教授らが、ヒトの血管細胞にプラズマを照射した培養液を入れたところ、新しい血管の形成を九割以上抑えられたほか、病気を再現したマウスの実験でも効果を確認。寺崎教授は「効く理由や期間は未解明で実用化は先。ただ正常細胞への悪影響も今のところ無く、新しい治療の開発が期待できる」と話す。 成果のカギとなったのは、血管が作られるときに働く物質が、がん細胞の増殖に重要な物質と同じという点だ。現在も抗がん剤と同様に作用する薬を眼球に注射する治療が行われている。名大は独自の技術でプラズマを照射した培養液を開発し、卵巣がんや胃がんなどでがんを死滅させる研究成果を挙げており、今回の研究につながった。 プラズマは気体となった物質の原子から電子が離れた状態で、十数年前に大気中で人工的に作れるようになった。メスなどとして使えばより細かな手術が期待でき、傷口に照射すると殺菌し止血する効果もある。(社会部・中崎裕)> とある。
目の難病にプラズマ効果 名古屋大、照射液体で症状抑制/中日新聞/2015.01.10
薄型テレビなどに使われるプラズマの粒子を照射した液体を目に注射することで、高齢者に多い目の難病「加齢黄斑(おうはん)変性」の症状を抑えることに、名古屋大の寺崎浩子教授(眼科学)と兼子裕規助教(同)らのグループがヒトの細胞とマウス実験で成功した。プラズマを眼病治療に活用する世界初の成果で、九日付の英科学誌に掲載された。名大は日本のプラズマ医療研究の中心となっており、がん治療や止血など医療に革命をもたらす可能性がある。
加齢黄斑変性は、網膜の下に老廃物がたまって不要な血管が形成される病気で、視力低下や失明の恐れがある。寺崎教授らが、ヒトの血管細胞にプラズマを照射した培養液を入れたところ、新しい血管の形成を九割以上抑えられたほか、病気を再現したマウスの実験でも効果を確認。寺崎教授は「効く理由や期間は未解明で実用化は先。ただ正常細胞への悪影響も今のところ無く、新しい治療の開発が期待できる」と話す。
成果のカギとなったのは、血管が作られるときに働く物質が、がん細胞の増殖に重要な物質と同じという点だ。現在も抗がん剤と同様に作用する薬を眼球に注射する治療が行われている。名大は独自の技術でプラズマを照射した培養液を開発し、卵巣がんや胃がんなどでがんを死滅させる研究成果を挙げており、今回の研究につながった。
プラズマは気体となった物質の原子から電子が離れた状態で、十数年前に大気中で人工的に作れるようになった。メスなどとして使えばより細かな手術が期待でき、傷口に照射すると殺菌し止血する効果もある。
―― 以下略 ―― (社会部・中崎裕)
上記記事の今回の研究成果は、名大における、"がん治療" での成果を含む "プラズマ医療研究全体" の一例だと見なすのが妥当であるようだ。
同校による幅広い "プラズマ医療研究" の、今後の成果に注目したい...... (2015.01.13)
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