"がん転移" という難問が、"がん治療" における大きな課題であることは言うをまたない。
< "がん治療" における "最も切実な課題" のひとつは、"再発・転移" の "抑制/阻止" だと言われている。
なお、<転移(てんい、metastasis)とは、腫瘍細胞が原発病変とは違う場所に到達し、そこで再び増殖し、同一種類の腫瘍を二次的に生じること。> だとされる。
したがって、"転移" をいかに "抑制/阻止" するかの研究には熱い視線が注がれても来た。> (下記関連記事)
◆ 参照 当誌過去の "がん転移" 関連記事
○ がん:"既存薬(肝炎治療薬セロシオン)"で"転移抑制"!九大教授らマウス実験で確認!/当誌 2015.01.05
今回注目する下記引用サイト記事 : がん転移促す遺伝子発見 京大グループ/京都新聞/2015.01.23 - 22:06 は、<がん転移促す遺伝子発見> によって<転移を抑える薬剤や手術後の経過の診断法の開発に役立つ成果> だとして期待されている、と報じている。
<がんの転移では、低酸素状態でも細胞を生かす働きがある遺伝子HIF-1の関与が分かっている。しかし、詳しい仕組みはよく分かっていなかった。 グループは、がん細胞を使った実験や遺伝子の解析で、生殖細胞などで働いている遺伝子UCHL1が、HIF―1を活性化して転移を促進させることを突き止めた。また、皮膚がんの患者から摘出したがん細胞の解析で、UCHL1が活性化していると、摘出から5年間の転移率が2倍以上に高まることも分かった。。 原田准教授は「UCHL1とHIF―1のつながりを阻害する薬剤は、がんを完治させる治療薬として期待できる。また、患者のUCHL1の活性度は、転移のリスクの予測にも役立てられる」と話している。> とある。
がん転移促す遺伝子発見 京大グループ/京都新聞/2015.01.23 - 22:06
がんの転移を促す遺伝子の一つを、京都大医学研究科の原田浩准教授と大学院生の後藤容子さんらのグループが見つけた。転移を抑える薬剤や手術後の経過の診断法の開発に役立つ成果で、英科学誌ネイチャー・コミュニケーションズで23日に発表した。
がんの転移では、低酸素状態でも細胞を生かす働きがある遺伝子HIF-1の関与が分かっている。しかし、詳しい仕組みはよく分かっていなかった。
グループは、がん細胞を使った実験や遺伝子の解析で、生殖細胞などで働いている遺伝子UCHL1が、HIF―1を活性化して転移を促進させることを突き止めた。また、皮膚がんの患者から摘出したがん細胞の解析で、UCHL1が活性化していると、摘出から5年間の転移率が2倍以上に高まることも分かった。
原田准教授は「UCHL1とHIF―1のつながりを阻害する薬剤は、がんを完治させる治療薬として期待できる。また、患者のUCHL1の活性度は、転移のリスクの予測にも役立てられる」と話している。
今回発見された "がん転移を促進させる遺伝子" である <UCHL1>については、この働きを阻害する薬剤の開発を促し、がん転移を抑制するとともに、<転移のリスクの予測にも役立てられる>と期待されている、とのことである...... (2015.01.25)
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