比較的簡便な "血液検査" によって、"早期発見" が求められている病気(アルツハイマー病、すい臓がんなど)の発見が可能となり始めた。
◆ 参照 当誌過去の "血液検査" 関連記事
(1) アルツハイマー病の原因物質の蓄積が判定できる新技術!血液が数滴あればできる検査!/当誌 2014.11.12
(2) すい臓がんを"血液検査"で早期発見(味の素)!早期では"自覚症状"が少ないすい臓がん!/当誌 2014.10.09
今回注目する下記引用サイト記事 :【 引用記事 1 】 うつ病、血液分析から診断 鶴岡のHMTが開発/河北新聞/2015.02.21、 【 引用記事 2 】 うつ病を血液検査で簡便に診断する検査法を開発/Human Metabolome Technologies プレスリリース/2011.06.02 は、<鶴岡市のバイオベンチャー、ヒューマン・メタボローム・テクノロジーズ(HMT)は20日、同社が特許登録した血液バイオマーカーを使い、大うつ病性障害(うつ病)かどうかを検査する委託契約を東横恵愛病院(川崎市)、保健科学研究所(横浜市)と締結> と報じている。
既に、2011年に <HMTは血液のメタボローム解析で、うつ病患者はEAP濃度が低いことを発見。うつ病診断のバイオマーカーになるとして、共同研究者とともに特許登録> しており、今回の記事は、現場の医療機関との契約締結へと発展したとの進捗が報じられている。
<鶴岡市のバイオベンチャー、ヒューマン・メタボローム・テクノロジーズ(HMT)は20日、同社が特許登録した血液バイオマーカーを使い、大うつ病性障害(うつ病)かどうかを検査する委託契約を東横恵愛病院(川崎市)、保健科学研究所(横浜市)と締結した。 発表によると、東横恵愛病院が患者から血液検体を採取し、保健科学研究所を通じてHMTに運ぶ。血液中のエタノールアミンリン酸(EAP)を測定し、結果は研究所経由で病院側に伝える。 HMTは血液のメタボローム解析で、うつ病患者はEAP濃度が低いことを発見。うつ病診断のバイオマーカーになるとして、共同研究者とともに特許登録している。 HMTによると、国内のうつ病患者は約95万人。適切な処置をすれば治癒するが、診断は専門医による問診しか手段がなく、見逃されるリスクが高かった。健康診断や専門外の診療科でも発見できるよう、客観的な指標による診断方法の確立が求められていたという。> とある。
【 引用記事 1 】
うつ病、血液分析から診断 鶴岡のHMTが開発/河北新聞/2015.02.21
鶴岡市のバイオベンチャー、ヒューマン・メタボローム・テクノロジーズ(HMT)は20日、同社が特許登録した血液バイオマーカーを使い、大うつ病性障害(うつ病)かどうかを検査する委託契約を東横恵愛病院(川崎市)、保健科学研究所(横浜市)と締結した。
発表によると、東横恵愛病院が患者から血液検体を採取し、保健科学研究所を通じてHMTに運ぶ。血液中のエタノールアミンリン酸(EAP)を測定し、結果は研究所経由で病院側に伝える。
HMTは血液のメタボローム解析で、うつ病患者はEAP濃度が低いことを発見。うつ病診断のバイオマーカーになるとして、共同研究者とともに特許登録している。
HMTによると、国内のうつ病患者は約95万人。適切な処置をすれば治癒するが、診断は専門医による問診しか手段がなく、見逃されるリスクが高かった。健康診断や専門外の診療科でも発見できるよう、客観的な指標による診断方法の確立が求められていたという。
【 引用記事 2 】
うつ病を血液検査で簡便に診断する検査法を開発/Human Metabolome Technologies プレスリリース/2011.06.02
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■ 要 旨
うつ病患者34名と、年齢や性別の構成をそろえた健常者31名の血漿メタボローム解析を行い、うつ病を診断するバイオマーカーとしてエタノールアミンリン酸(EAP)を同定しました。EAPの濃度を測定することで、うつ病患者を正しく診断できた確率は82%、健康な人をうつ病でないと診断できた確率は95%と、高い診断性能を示します。単独の血液成分でこれほどの高い診断性能を示すものは過去に知られていません。またEAPは高速かつ安価に測定することができるので、臨床現場での実用性も高いバイオマーカーです。今後は、うつ病患者の血液検査キットを早期に実用化し、見逃されていたうつ病患者の一般健診やプライマリケアによる発見を目指します。
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( ※引用者注 ―― 文意を損なわないよう留意して割愛しています。)
こうした "血液検査" の結果が "独り歩き(?)" することへの危惧、警戒感は無いわけではなさそうだが、<HMTによると、国内のうつ病患者は約95万人。適切な処置をすれば治癒するが、診断は専門医による問診しか手段がなく、見逃されるリスクが高かった> という寒々しい実情は見つめられなければならない。
その意味で、<健康診断や専門外の診療科でも発見できるよう、客観的な指標による診断方法の確立が求められていた> という、この "血液検査" の意義は小さくないと思われる...... (2015.02.25)
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