群馬大学病院(前橋市)における<肝臓の腹腔鏡手術を受けた患者8人が2011年1月~14年5月に死亡> という悲惨な "医療事故" は、決して他人事では済ますことができない多くの人々に、言いようのない不安と恐怖を与えてきた。ますます "腹腔鏡手術" が普及してきた現状だけに、その "失敗" にも匹敵するはずの "死亡事故" は、患者たちの思いに暗澹たる影を落とさざるを得なかったであろう......。
◆ 参照 当誌過去の "群馬大 腹腔鏡" 関連記事
(1) 群馬大、"開腹手術"でも10人死亡(死亡率全国の3倍)! "腹腔鏡手術"と同じ医師!/当誌 2014.12.23
(2) 群馬大学病院/第一外科 "医療過誤"があり、十二指腸潰瘍手術後約11か月で患者死亡!/当誌 2014.11.20
(3) 術後8人死亡の"腹腔鏡"肝臓切除手術問題!保険手術と偽った診療報酬不正請求疑いも!/当誌 2014.11.18
(4) "腹腔鏡"を使う肝臓切除手術!術後3か月以内に8人死亡!高難度肝切除、同一医師執刀/当誌 2014.11.16
今回注目する下記引用サイト記事 : 腹腔鏡死亡「全例で過失」...群馬大病院/yomiDr. ヨミドクター/2015.03.03 は、<群馬大学病院(前橋市)の腹腔(ふくくう)鏡手術問題で、病院による最終的な調査報告の概要が判明し、手術後に死亡した患者8人全員の診療に「過失があった」と認めていること> について報じている。
"未だ未解明の疑惑" も多々残されてはいるようだが、問題解決へのワンステップが踏み固められたか......。
<群馬大学病院(前橋市)の腹腔(ふくくう)鏡手術問題で、病院による最終的な調査報告の概要が判明し、手術後に死亡した患者8人全員の診療に「過失があった」と認めていることがわかった。 最終報告はきょう3日公表される。病院側は遺族への補償の意向を示しているという。ただ、患者の死亡例が相次いだ後も執刀医や教授が高難度の手術を続けた理由や背景はなお不透明で、「納得できない」という遺族もいる。 群馬大病院では、肝臓の腹腔鏡手術を受けた患者8人が2011年1月~14年5月に死亡。外部委員5人を含む調査委員会で調査し、昨年12月に中間報告を公表。今年2月には調査を終え、同月中旬から3月1日まで遺族やその代理人を務める弁護士に個別に説明してきた。 最終報告では、手術前に行うべき肝機能検査が行われず、患者への説明やカルテ記載に不備があったことなど、中間報告で公表されている問題のほか、患者個々の診療の医学的評価が新たに加えられている。 調査の結果、臓器の縫い合わせがうまくいかず容体が悪化している例が複数あり、手術中の操作に問題があったとみられる。 手術後の再手術が必要だったり、大量の出血が体の負担になったりしたとみられる患者もいた。また、複数の患者で、病状や体調に照らし、手術すること自体が不適当だった可能性が指摘されている。 こうしたことから、病院側は「8人すべてで過失があったと判断した」と結論づけている。......(2015年3月3日 読売新聞)> とある。
腹腔鏡死亡「全例で過失」...群馬大病院/yomiDr. ヨミドクター/2015.03.03
群馬大学病院(前橋市)の腹腔(ふくくう)鏡手術問題で、病院による最終的な調査報告の概要が判明し、手術後に死亡した患者8人全員の診療に「過失があった」と認めていることがわかった。
最終報告はきょう3日公表される。病院側は遺族への補償の意向を示しているという。ただ、患者の死亡例が相次いだ後も執刀医や教授が高難度の手術を続けた理由や背景はなお不透明で、「納得できない」という遺族もいる。
群馬大病院では、肝臓の腹腔鏡手術を受けた患者8人が2011年1月~14年5月に死亡。外部委員5人を含む調査委員会で調査し、昨年12月に中間報告を公表。今年2月には調査を終え、同月中旬から3月1日まで遺族やその代理人を務める弁護士に個別に説明してきた。
最終報告では、手術前に行うべき肝機能検査が行われず、患者への説明やカルテ記載に不備があったことなど、中間報告で公表されている問題のほか、患者個々の診療の医学的評価が新たに加えられている。
調査の結果、臓器の縫い合わせがうまくいかず容体が悪化している例が複数あり、手術中の操作に問題があったとみられる。
手術後の再手術が必要だったり、大量の出血が体の負担になったりしたとみられる患者もいた。また、複数の患者で、病状や体調に照らし、手術すること自体が不適当だった可能性が指摘されている。
こうしたことから、病院側は「8人すべてで過失があったと判断した」と結論づけている。
ただ、相次ぐ患者の死亡後、十分に検証せず、医師が少ない中で高難度の腹腔鏡手術をなぜ3年半も続けたのか、真相は不透明なままだ。
このほか、診療と死亡の因果関係の評価が不明確で、遺族への補償に関して具体的な金額が明かされていない。手術を手がけた第二外科の責任者である教授と執刀医による直接の説明や謝罪も行われていない。
このため、病院の説明に納得していない遺族もいる。遺族側の弁護団は「現在、2人の患者について独自に調査しているが、病院の調査内容や説明は不十分だと考えている。近く問題点を公表する」とする。
群馬大病院総務課は「調査結果の詳細は現時点では答えられない」と話している。
群馬大学病院の腹腔鏡手術問題 第二外科による肝臓の腹腔鏡手術を受けた患者8人が手術後に相次いで死亡したことが昨年11月に発覚した。その後に患者死亡後の症例検討会を診療科で行っていなかったり、カルテ記載が不十分だったりする問題が明らかになり、厚生労働省などが1月に立ち入り検査を行った。
(2015年3月3日 読売新聞)
こうして繰り返される "医療事故" の恐さの、その核心は、一般患者が想定して当然であるはずの "生命尊重" 感(観)を、医療サービス提供側が "職業的鈍感さ(?!)" によって希薄化させてしまっている点なのかもしれない。そうでないことを望みたいが...... (2015.03.04)
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