"放射線治療" は患部にX線などを照射してがん細胞の分裂を止め死滅させる。ただし、種々の "副作用" が懸念されてもいる。
そこで注目されはじめているのが、新たな放射線治療法としての「ホウ素中性子捕捉療法(BNCT)」だ。
◆ 参照 当誌過去の "ホウ素" 関連記事
(1) <放射線治療は患部にX線などを照射してがん細胞の分裂を止め死滅させる。ただし周辺の正常な細胞にも影響するため疲労感、食欲不振や激しい吐き気、下痢などを引き起こすことがある。また場合によっては数十回の照射が必要なため、長い治療期間がかかる。副作用があるため照射できる総線量が限られる(治療回数に制限がある)こともデメリットだった。......それらの弱点を克服する新たな放射線治療の研究が進んでいる。その一つが、京都大学原子炉実験所で研究されている「ホウ素中性子捕捉療法(BNCT)」だ。......> ( 放射線"新"治療法研究(京大)!ホウ素中性子捕捉療法(BNCT)!がん細胞だけを照射破壊!/当誌 2014.00.00 )
今回注目する下記引用サイト記事 : がん細胞「狙い撃ち」...次世代治療法、西日本初の拠点/yomiDr. ヨミドクター/2015.03.28 は、<大阪医科大は26日、次世代のがん治療法とされる放射線治療の一種「ホウ素中性子捕捉療法(BNCT)」の拠点施設を、大阪府高槻市の同大学構内に設置> と報じている。
<大阪医科大は26日、次世代のがん治療法とされる放射線治療の一種「ホウ素中性子捕捉療法(BNCT)」の拠点施設を、大阪府高槻市の同大学構内に設置すると発表した。 開院は4年後の予定で、西日本初の拠点として京都大や大阪大などと連携して治療を進める。 BNCTでは、がん細胞に取り込まれやすいホウ素薬剤を患者に点滴後、患部に中性子線を30~50分照射する。ホウ素と中性子の核反応で出る放射線が、がん細胞だけをたたく仕組みで、治療が難しい悪性脳腫瘍や再発がんなどに有効とされる。中性子線は正常な細胞を素通りし、核反応で出る放射線も周りの細胞に届かないほど「射程」が短いため、副作用は少ないという。 計画では、中性子線を発生させる陽子加速器や治療室2室を整備。京大や阪大などと共同で治療を行い、ホウ素薬剤は大阪府立大を中心に開発を進める。総工費約45億円で、年間で最大約1800人の治療を見込む。BNCT施設は福島県などでも計画が進んでいる。> とある。
がん細胞「狙い撃ち」...次世代治療法、西日本初の拠点/yomiDr. ヨミドクター/2015.03.28
大阪医科大は26日、次世代のがん治療法とされる放射線治療の一種「ホウ素中性子捕捉療法(BNCT)」の拠点施設を、大阪府高槻市の同大学構内に設置すると発表した。
開院は4年後の予定で、西日本初の拠点として京都大や大阪大などと連携して治療を進める。
BNCTでは、がん細胞に取り込まれやすいホウ素薬剤を患者に点滴後、患部に中性子線を30~50分照射する。ホウ素と中性子の核反応で出る放射線が、がん細胞だけをたたく仕組みで、治療が難しい悪性脳腫瘍や再発がんなどに有効とされる。中性子線は正常な細胞を素通りし、核反応で出る放射線も周りの細胞に届かないほど「射程」が短いため、副作用は少ないという。
計画では、中性子線を発生させる陽子加速器や治療室2室を整備。京大や阪大などと共同で治療を行い、ホウ素薬剤は大阪府立大を中心に開発を進める。総工費約45億円で、年間で最大約1800人の治療を見込む。BNCT施設は福島県などでも計画が進んでいる。
"BNCT" の仕組みは、<がん細胞に取り込まれやすいホウ素薬剤を患者に点滴後、患部に中性子線を30~50分照射する。ホウ素と中性子の核反応で出る放射線が、がん細胞だけをたたく> のだそうだ。
こうした "患者への負担の少ない放射線治療" によって、より "QOL(Quality of Life)" の高い、効果的ながん治療の成果が生まれることを期待したいものだ...... (2015.03.30)
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