いわゆる "体内時計" の機能が働いているのが、脳の "視交叉上核(しこうさじょうかく)" であること、は既に知られてきた。
◆ 参照 "視交叉上核" 関連記事
○ <視交叉上核は、視交叉の直上で視床下部第三脳室底部にある一対の小さな神経核であり、睡眠と行動や内分泌等の生理的現象の概日リズムの最高位中枢である。視交叉上核の概日時計は一日の時刻情報を全身に送り出し、臓器に存在する概日時計の位相を調律する。視交叉上核は多数の細胞時計から構成され、お互いの細胞間コミュニケーションにより、きわめて明瞭で安定した時間情報を発信する概日時計の中枢として機能する。 > ( 脳科学辞典 - 視交叉上核 より )
今回注目する下記引用サイト記事 : 体内時計つかさどる細胞を特定 筑波大と米大学チーム/【共同通信】/2015.03.05 - 02:00 は、<「体内時計」のおおもととなる細胞を特定> と報じている。
"細胞のレベル" で "特定" したという点に新規な価値があるようだ。
<睡眠や血圧、体温などを24時間周期で制御する「体内時計」のおおもととなる細胞を特定したと筑波大と米テキサス大のチームが5日、米科学誌電子版に発表した。 時間を刻む分子は体のほぼ全ての細胞にあるが、それらの時刻を合わせ、統一的に管理する細胞を、脳の中心部にある視交叉上核で特定したという。 細胞は視交叉上核の細胞のうち、約4割を占めるが、どのような仕組みで体全体の時計を管理しているかはまだ分からない。チームの柳沢正史筑波大教授は「仕組みが解明できれば、体のリズムに関連した病気の治療が可能になる」と話した。> とある。
体内時計つかさどる細胞を特定 筑波大と米大学チーム/【共同通信】/2015.03.05 - 02:00
睡眠や血圧、体温などを24時間周期で制御する「体内時計」のおおもととなる細胞を特定したと筑波大と米テキサス大のチームが5日、米科学誌電子版に発表した。
時間を刻む分子は体のほぼ全ての細胞にあるが、それらの時刻を合わせ、統一的に管理する細胞を、脳の中心部にある視交叉上核で特定したという。
細胞は視交叉上核の細胞のうち、約4割を占めるが、どのような仕組みで体全体の時計を管理しているかはまだ分からない。チームの柳沢正史筑波大教授は「仕組みが解明できれば、体のリズムに関連した病気の治療が可能になる」と話した。
上記の記事では、<時間を刻む分子> という表現となっているが、この辺りに、"細胞" に焦点を合わせて研究する "分子生物学/細胞生物学" などの研究手法の特徴が垣間見える......。ここから、細胞の<「仕組みが解明できれば、体のリズムに関連した病気の治療が可能になる」> とつながってゆくようである...... (2015.03.06)
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