"群馬大病院"、"千葉県がんセンター" などにおける "手術後死亡" 問題が、その信じ難い死亡率の高さのため人々を震撼させてきた。 何か、昨今特有の危うい傾向(?)ではないのかとの不信感も生まれている......。
◆ 参照 当誌過去の "腹腔鏡手術" 関連記事
○ 千葉県がんセンターの腹腔鏡手術複数死亡問題!群馬大病院と類似点が浮かび上がる!/当誌 2015.03.27
今回注目する下記引用サイト記事 1・2 : 生体肝移植で7人中4人死亡...神戸の新病院、4か月で/yomiDr. ヨミドク/2015.04.14 ・ 生体肝移植4人死亡の病院、8人目を実施「今後も続ける」/yomiDr. ヨミドク/2015.04.14 は、<<神戸市が進める「医療産業都市構想」の一環として昨年11月に設立され、生体肝移植を行っている「神戸国際フロンティアメディカルセンター」で、3月末までに移植手術を受けた国内外の患者7人のうち4人が手術後1か月以内に死亡していたことがわかった。肝臓移植医らでつくる日本肝移植研究会(会長=上本伸二・京大教授)が診療に問題がないか調査を始めた。移植医療の専門家から「非常に高い死亡率。手術を止めて検証すべきだ」との声が上がっている......> と報じている。
<高い死亡率は、移植に適さない患者にも手術を行っていたために生じている可能性がある>、<同センターで生体肝移植を主に行う常勤医は3人。生体肝移植は通常6~10人の医師が必要だが、同センターは支援の医師を招くなどして対応しており、「生体肝移植には体制が不十分」と指摘する声もある> と指摘されているが、"病院側" は、<「死亡率が高いのは残念。余命の限られた厳しい状態の患者や他の病院で断られた難しい患者を手術しており、リスクを話し納得して受けてもらっている」と> 話し、さらに、<「医療事故とは思っていない。倫理委員会を通すなどの手続きもきちんとやっている。必要とする患者がいれば今後も生体肝移植を続ける」と> "強気の姿勢" を示しているようだ......。
【 引用記事 1 】
生体肝移植で7人中4人死亡...神戸の新病院、4か月で/yomiDr. ヨミドク/2015.04.14
神戸市が進める「医療産業都市構想」の一環として昨年11月に設立され、生体肝移植を行っている「神戸国際フロンティアメディカルセンター」で、3月末までに移植手術を受けた国内外の患者7人のうち4人が手術後1か月以内に死亡していたことがわかった。肝臓移植医らでつくる日本肝移植研究会(会長=上本伸二・京大教授)が診療に問題がないか調査を始めた。移植医療の専門家から「非常に高い死亡率。手術を止めて検証すべきだ」との声が上がっている。
同センターは、生体肝移植を2000例以上手がける田中紘一・京大名誉教授(73)を院長に開院。来日した外国人患者への生体肝移植を目的の一つにしている。同センターによると、昨年12月~今年3月の4か月で国内外の計7人に親族からの生体肝移植を行った。このうち胆道閉鎖症の患者ら4人(日本人2人、インドネシア人2人)が手術後、腎臓や肝臓の状態が悪くなるなどして死亡した。複数の関係者の話では、死亡者の2人は15歳未満だった。
生体肝移植は、患者の肝臓を取り出し、臓器提供者(ドナー)の肝臓の一部を移植する。同研究会によると、生体肝移植の患者約7000人の1年後の生存率は85%。健康なドナーにメスを入れるため、病状が極めて悪く救命の可能性が低い患者への移植は慎重になるのが一般的だ。高い死亡率は、移植に適さない患者にも手術を行っていたために生じている可能性がある。
同センターで生体肝移植を主に行う常勤医は3人。生体肝移植は通常6~10人の医師が必要だが、同センターは支援の医師を招くなどして対応しており、「生体肝移植には体制が不十分」と指摘する声もある。
調査は同研究会に所属する数人の専門家からなる調査検討委員会が行っている。術前の患者などの評価や手術の内容について検証結果をまとめるとみられる。同センターによると、今月5日に患者の診療内容を説明し、質疑に応じたという。田中院長は今年3月、読売新聞の取材に「死亡率が高いのは残念。余命の限られた厳しい状態の患者や他の病院で断られた難しい患者を手術しており、リスクを話し納得して受けてもらっている」と話していた。
(2015年4月14日 読売新聞)
【 引用記事 2 】
生体肝移植4人死亡の病院、8人目を実施「今後も続ける」/yomiDr. ヨミドク/2015.04.14
神戸市の神戸国際フロンティアメディカルセンター(院長=田中紘一・京大名誉教授)で3月末までに生体肝移植を受けた患者7人中4人が死亡した問題で、同センターの菊地耕三副院長は14日、報道陣に対し、今月すでに8人目の患者に生体肝移植を行ったことを明らかにした。
現在、入院中だという。
この問題を巡っては、肝臓移植医らでつくる日本肝移植研究会が診療に問題がなかったか調査しており、結果がまとまり次第、必要に応じて記者会見し、説明する意向も示した。菊地副院長は「医療事故とは思っていない。倫理委員会を通すなどの手続きもきちんとやっている。必要とする患者がいれば今後も生体肝移植を続ける」と話した。
一方、厚生労働省は、同センターの診療について情報収集を始めた。日本肝移植研究会や神戸市から、調査の見通しなどの聞き取りを進める。塩崎厚労相は同日、閣議後の記者会見で、今後の対応について「研究会が検証を行うと思う。(内容が)分かったところで考えたい」と述べた。
(2015年4月14日 読売新聞)
上記の "手術後死亡高比率問題" の実情や客観的評価については、調査結果を今しばらく待たなければならないが、"高度先進医療!" と打って出ている医療環境での、その実 "異様な結果(?)" に対しては、くれぐれも慎重に対処してもらいたいものである...... (2015.04.16)
コメントする