「エクソソーム」という、細胞が分泌する微粒子の働きが、いろいろな観点で重視され始めている。
◆ 参照 当誌過去の "エクソソーム" 関連記事
(1) <北海道大学の湯山耕平特任助教らによる研究グループは、神経培養細胞由来のナノ顆粒である「エクソソーム」を投与することで、アルツハイマー病の原因となるアミロイドβ蓄積が軽減されることを、脳内の研究によって明らかにした......> ( アルツハイマー病原因の"脳内アミロイドβ蓄積"を軽減する全く新しい手法解明(北大)!/当誌 2014.08.21 )
(2) <国立がん研究センター(国がん)は7月2日、乳がんの特徴である術後長期間を経ての再発、転移について、骨髄中の間葉系幹細胞が分泌する微小な小胞エクソソームが乳がん細胞の休眠状態を誘導していることを明らかにしたと発表......> ( 術後長期間を経て"再発・転移"する乳がんのメカニズムを解明!(国がん) 新治療法へ!?/当誌 2014.00.00 )
(3) <早期の大腸がんを数時間で見つける方法を、国立がん研究センターなどの研究チームが開発した。ごくわずかな血液で調べることができ、従来の方法よりも精度が高い。数年以内の実用化を目指すという/ 細胞が分泌する「エクソソーム」という微粒子に着目。大腸がん細胞のエクソソームに特異的に多く含まれる物質を発見し、0・005ミリリットルの血液からそれをとらえて光らせる方法を開発した。1時間半から3時間で検出できる......> ( 微量の血液で大腸がん発見(国立がんセンター)!細胞が分泌する"エクソソーム"に着目!/当誌 2014.04.19 )
今回注目する下記引用サイト記事 : 脳への転移 特殊な物質が脳血管破壊で発生/NHK NEWS WEB/2015.04.01 - 09:30 は、<がんが再発した患者の脳への転移は、がん細胞が出す特殊な物質が脳の血管を破壊することで起きることが、国立がん研究センターのグループによる乳がんの研究で分かりました> と報じている。
従来、<脳を守るために不必要な物質を通さない構造になっている脳の血管になぜがん細胞が入り込むのか、そのメカニズムは十分解明されていませんでした> とある。この "脳の血管の構造" を "エクソソーム" が破壊し、"がん細胞" をスルーさせ、かつ増殖させる、というメカニズムのようである。
<がんが再発した患者の脳への転移は、がん細胞が出す特殊な物質が脳の血管を破壊することで起きることが、国立がん研究センターのグループによる乳がんの研究で分かりました。研究グループは、脳転移の早期発見や治療薬の開発などにつなげたいとしています。 この研究は国立がん研究センターの分子細胞治療研究分野の富永直臣研究員などのグループが行ったもので、イギリスの科学誌ネイチャーの関連誌の電子版に掲載されることになりました。 研究グループによりますと、がんの脳転移は乳がんの再発患者のおよそ40%に起きるとされますが、脳を守るために不必要な物質を通さない構造になっている脳の血管になぜがん細胞が入り込むのか、そのメカニズムは十分解明されていませんでした。 また、脳の血管は抗がん剤などの化学物質も通しにくいため、脳に転移したがんの治療が難しいのが現状です。 研究グループは、がんが脳に転移した乳がん患者のがん細胞を、脳の血管と一緒に培養したところ、がん細胞が出す「エクソソーム」という特殊な物質が脳の血管を破壊することで、がん細胞が脳に転移することが明らかになったということです。 また、この物質には脳に転移したがん細胞を増やす働きもあることが分かったということです。 富永研究員は「これまでがんが脳に転移すると治療の手だてが少なかった。今回の研究結果を脳転移の早期発見や治療薬の開発などにつなげたい」と話しています。> とある。
脳への転移 特殊な物質が脳血管破壊で発生/NHK NEWS WEB/2015.04.01 - 09:30
がんが再発した患者の脳への転移は、がん細胞が出す特殊な物質が脳の血管を破壊することで起きることが、国立がん研究センターのグループによる乳がんの研究で分かりました。研究グループは、脳転移の早期発見や治療薬の開発などにつなげたいとしています。
この研究は国立がん研究センターの分子細胞治療研究分野の富永直臣研究員などのグループが行ったもので、イギリスの科学誌ネイチャーの関連誌の電子版に掲載されることになりました。
研究グループによりますと、がんの脳転移は乳がんの再発患者のおよそ40%に起きるとされますが、脳を守るために不必要な物質を通さない構造になっている脳の血管になぜがん細胞が入り込むのか、そのメカニズムは十分解明されていませんでした。
また、脳の血管は抗がん剤などの化学物質も通しにくいため、脳に転移したがんの治療が難しいのが現状です。
研究グループは、がんが脳に転移した乳がん患者のがん細胞を、脳の血管と一緒に培養したところ、がん細胞が出す「エクソソーム」という特殊な物質が脳の血管を破壊することで、がん細胞が脳に転移することが明らかになったということです。
また、この物質には脳に転移したがん細胞を増やす働きもあることが分かったということです。
富永研究員は「これまでがんが脳に転移すると治療の手だてが少なかった。今回の研究結果を脳転移の早期発見や治療薬の開発などにつなげたい」と話しています。
<脳の血管は抗がん剤などの化学物質も通しにくいため、脳に転移したがんの治療が難しいのが現状> とある。"放射線治療" にあっても "副作用(後遺症)" が危惧されがちで、<これまでがんが脳に転移すると治療の手だてが少なかった> というのが実情のようだ。
<今回の研究結果を脳転移の早期発見や治療薬の開発などにつなげたい> とする推移に期待したい...... (2015.04.03)
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