昨年の夏は、"代々木公園・デング熱" についての騒動で明け暮れた感があった。 しかも、それは単なる一過性の現象ではなさそうだと受けとめられただけに、気にかかったものであった。
◆ 参照 当誌過去の "デング熱" 関連記事
(1) あの代々木公園発の"デング熱"で、有力"抗体"発見(国際チーム)!ワクチン開発に期待!/当誌 2014.12.18
(2) 代々木公園デング熱! 要するに海外での感染者から拡大か!? 事態はどう収束するのか?/当誌 2014.09.08
今回注目する下記引用サイト記事 : デング熱:過去最多ペース...海外感染で発症80人に/毎日新聞/2015.05.25 - 10:56 は、 <蚊が媒介する感染症・デング熱に海外で感染して日本で発症した患者報告数が10日現在で今年80人に上り、1999年の調査開始以降、過去最多のペースになっている。昨年は国内感染例が約70年ぶりに確認され、国内患者数は計162人に上った。東南アジアではデング熱の流行が続いており、海外からウイルスが持ち込まれるケースが増えるほど国内感染の危険は高まる。専門家は「蚊の発生時期を迎え、警戒が必要だ」と呼びかけている。> と報じている。
<蚊が媒介する感染症・デング熱に海外で感染して日本で発症した患者報告数が10日現在で今年80人に上り、1999年の調査開始以降、過去最多のペースになっている。昨年は国内感染例が約70年ぶりに確認され、国内患者数は計162人に上った。東南アジアではデング熱の流行が続いており、海外からウイルスが持ち込まれるケースが増えるほど国内感染の危険は高まる。専門家は「蚊の発生時期を迎え、警戒が必要だ」と呼びかけている。【藤野基文】 ◇「どこでも流行の可能性」 昨年、感染源となった代々木公園を所管する東京都は4月、代々木公園のほか上野公園、日比谷公園など人の集まる9公園で蚊の採取を始めた。デングウイルスの保有の有無を調べ、陽性の蚊が見つかればホームページなどで公表する。側溝などの水をすくって幼虫の発生状況も調べ、成虫になるのを防ぐ薬剤も散布する。 7月には医療機関向けの研修も行う予定で、今年度のデング熱対策費はワクチン開発と併せて2億1000万円に上る。 ただ、デング熱の感染源が昨年と同じ都内になるとは限らない。ウイルスが卵を介して親から子に受け継がれ、翌年の流行につながった例はなく、今年も国内感染があるとするなら、海外から新たに持ち込まれるウイルスが感染源になるからだ。 国立感染症研究所昆虫医科学部の小林睦生・名誉所員は「ウイルスを媒介するヒトスジシマカは、年平均気温が11度以上の秋田・岩手両県以南に高い密度で生息しており、どこで流行してもおかしくない」と指摘する。 「実は見落としてきただけで、これまでも小規模の国内流行は起きていた」とみる専門家もいる。 国立国際医療研究センターの忽那(くつな)賢志・国際感染症センター医師によると、昨年国内で感染した患者の1人から、代々木公園にいた蚊とは異なる遺伝子型のウイルスが見つかっていたという。2013年にも、日本を旅行したドイツ人女性が帰国後にデング熱を発症している。忽那医師は「直近2年間だけで3回もデングウイルスの国内感染が起きていたことになる。早く感染者を見つけ、流行を広げないことが重要だ」と話す。 ヒトスジシマカは、カリブ海諸国や中南米で大流行しているチクングニア熱や、昨年もタイなどから国内に持ち込まれたジカ熱も媒介する。海外を行き来する日本人のほかに、訪日外国人数が急増する中、これらの国内感染のリスクも高まっている。> とある。
デング熱:過去最多ペース...海外感染で発症80人に/毎日新聞/2015.05.25 - 10:56
蚊が媒介する感染症・デング熱に海外で感染して日本で発症した患者報告数が10日現在で今年80人に上り、1999年の調査開始以降、過去最多のペースになっている。昨年は国内感染例が約70年ぶりに確認され、国内患者数は計162人に上った。東南アジアではデング熱の流行が続いており、海外からウイルスが持ち込まれるケースが増えるほど国内感染の危険は高まる。専門家は「蚊の発生時期を迎え、警戒が必要だ」と呼びかけている。【藤野基文】
◇「どこでも流行の可能性」
昨年、感染源となった代々木公園を所管する東京都は4月、代々木公園のほか上野公園、日比谷公園など人の集まる9公園で蚊の採取を始めた。デングウイルスの保有の有無を調べ、陽性の蚊が見つかればホームページなどで公表する。側溝などの水をすくって幼虫の発生状況も調べ、成虫になるのを防ぐ薬剤も散布する。
7月には医療機関向けの研修も行う予定で、今年度のデング熱対策費はワクチン開発と併せて2億1000万円に上る。
ただ、デング熱の感染源が昨年と同じ都内になるとは限らない。ウイルスが卵を介して親から子に受け継がれ、翌年の流行につながった例はなく、今年も国内感染があるとするなら、海外から新たに持ち込まれるウイルスが感染源になるからだ。
国立感染症研究所昆虫医科学部の小林睦生・名誉所員は「ウイルスを媒介するヒトスジシマカは、年平均気温が11度以上の秋田・岩手両県以南に高い密度で生息しており、どこで流行してもおかしくない」と指摘する。
「実は見落としてきただけで、これまでも小規模の国内流行は起きていた」とみる専門家もいる。
国立国際医療研究センターの忽那(くつな)賢志・国際感染症センター医師によると、昨年国内で感染した患者の1人から、代々木公園にいた蚊とは異なる遺伝子型のウイルスが見つかっていたという。2013年にも、日本を旅行したドイツ人女性が帰国後にデング熱を発症している。忽那医師は「直近2年間だけで3回もデングウイルスの国内感染が起きていたことになる。早く感染者を見つけ、流行を広げないことが重要だ」と話す。
ヒトスジシマカは、カリブ海諸国や中南米で大流行しているチクングニア熱や、昨年もタイなどから国内に持ち込まれたジカ熱も媒介する。海外を行き来する日本人のほかに、訪日外国人数が急増する中、これらの国内感染のリスクも高まっている。
<「実は見落としてきただけで、これまでも小規模の国内流行は起きていた」とみる専門家もいる> との指摘に関心が向くとしても、やはり、<海外を行き来する日本人のほかに、訪日外国人数が急増> という近年のグローバリズムの日常茶飯から目を離すわけにはいかないわけだ...... (2015.05.27)
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