がん治療における重要な課題のひとつは、いかにして、がん細胞のみを攻撃・死滅させて、他の正常細胞への損傷(副作用)を抑制するか、であると言われている。
◆ 参照 当誌過去の "がん細胞 狙い撃ち" 関連記事
○ <次世代のがん治療法とされる放射線治療の一種「ホウ素中性子捕捉療法(BNCT)」......BNCTでは、がん細胞に取り込まれやすいホウ素薬剤を患者に点滴後、患部に中性子線を30~50分照射する。ホウ素と中性子の核反応で出る放射線が、がん細胞だけをたたく仕組みで、治療が難しい悪性脳腫瘍や再発がんなどに有効とされる。中性子線は正常な細胞を素通りし、核反応で出る放射線も周りの細胞に届かないほど「射程」が短いため、副作用は少ないという。> ( 次世代のがん治療法:放射線治療の一種「ホウ素中性子捕捉療法(BNCT)」の拠点施設!/当誌 2014.00.00 )
今回注目する下記引用サイト記事 : 赤外線でがん細胞を攻撃 米NIHで臨床試験へ/【共同通信】/2015.05.06 - 15:49 は、 <近赤外線を使った舌がんや咽頭がんなどの新たな治療法。 がん細胞の表面に結合しやすい抗体に、特定の波長の光で活性化する化学物質をつなげた薬剤を開発。患部に薬剤を注射した後、近赤外線を当ててがん細胞だけを壊すことを目指す。正常な組織を傷つけないため副作用が少ないと期待> という新しい動向について報じている。
<【ワシントン共同】米国立衛生研究所(NIH)の小林久隆主任研究員は5日、近赤外線を使った舌がんや咽頭がんなどの新たな治療法の臨床試験を、米大学と共同で始めることを明らかにした。新薬として承認を目指す米バイオベンチャーも参加し、3~4年後の実用化を目指す。 がん細胞の表面に結合しやすい抗体に、特定の波長の光で活性化する化学物質をつなげた薬剤を開発。患部に薬剤を注射した後、近赤外線を当ててがん細胞だけを壊すことを目指す。正常な組織を傷つけないため副作用が少ないと期待され、マウス実験で高い治療効果が示されている。> とある。
赤外線でがん細胞を攻撃 米NIHで臨床試験へ/【共同通信】/2015.05.06 - 15:49
【ワシントン共同】米国立衛生研究所(NIH)の小林久隆主任研究員は5日、近赤外線を使った舌がんや咽頭がんなどの新たな治療法の臨床試験を、米大学と共同で始めることを明らかにした。新薬として承認を目指す米バイオベンチャーも参加し、3~4年後の実用化を目指す。
がん細胞の表面に結合しやすい抗体に、特定の波長の光で活性化する化学物質をつなげた薬剤を開発。患部に薬剤を注射した後、近赤外線を当ててがん細胞だけを壊すことを目指す。正常な組織を傷つけないため副作用が少ないと期待され、マウス実験で高い治療効果が示されている。
今回、取り上げられているのは "近赤外線を当てる" 治療法だけに、当然ながら治療対象のがんは、光線が届くことが可能な "舌がんや咽頭がん" に限定されているようだ。
だが、とにかく "副作用が少なく効果的ながん治療法" の進化が、"副作用だらけ!" の "抗がん剤" に取って代わってほしいものである...... (2015.05.08)
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