日本もひと頃は、クルマの排気ガスを原因とする "大気汚染" の深刻さに悩まされもした。 が、現在では隣国からの "越境汚染" が災いとなっている......。
◆ 参照 当誌過去の "PM2.5" 関連記事
(1) <中国では29日、各地で最悪レベルの大気汚染が観測され、視界不良のため高速道路が閉鎖されるなど、市民生活に影響/ 東部の江蘇省では、深刻な大気汚染の影響で日中でも視界が10メートルほどになり、車がライトをつけ速度を落として走らざるを得なくなったほか、各地で高速道路が閉鎖される事態/ 北京では、車の排ガスなどに含まれる大気汚染物質、PM2.5の濃度が6段階の基準で最悪のレベル> ( 中国で最悪レベルの大気汚染!日中でも視界が10メートルほど!西日本への影響も懸念?!/当誌 2013.10.01 )
(2) <今の中国は、"優雅な霧" で山水画的風景が作られるのではなく、有毒な"大気汚染" によって風景が白くかすむのだそうである......> ( 「越境汚染」をもたらしている中国大気汚染!"風上にも置けない"奴だとばかりに非難!?/当誌 2013.02.01 )
今回注目する下記引用サイト記事 : 大気汚染減り肺の発達改善 子どもと環境で米調査/【共同通信】/2015.05.26 は、"大気汚染と子どもたちの肺機能の発達" に関する実証的データに着目している。
<米カリフォルニア州で大気汚染が改善したのに伴い、そこで育つ子どもたちの肺機能の発達も良くなったとする調査結果を南カリフォルニア大の研究チームが米医学誌に発表。ロサンゼルスを中心とする同州南部では、過去20年以上にわたって積極的な大気汚染低減策が取られてきたが、子どもの呼吸機能発達との関連が示されたのは初めて。/子ども時代に肺が十分に発達しないと、ぜんそくのリスクが高まるほか、肺機能が低い大人は心血管系疾患などが増える> と報じている。
<米カリフォルニア州で大気汚染が改善したのに伴い、そこで育つ子どもたちの肺機能の発達も良くなったとする調査結果を南カリフォルニア大の研究チームが米医学誌に発表した。 ロサンゼルスを中心とする同州南部では、過去20年以上にわたって積極的な大気汚染低減策が取られてきたが、子どもの呼吸機能発達との関連が示されたのは初めてだという。 チームはまず、1994年から2011年までの間に州南部五つの地区で測定された大気汚染データを収集。 次に、肺の発達に重要な時期とされる11歳から15歳にかけての4年間に子どもの呼吸機能がどう変化したかを、同じ五つの地区で ① 94~98年 ② 97~01年 ③ 07~11年 にそれぞれ検査して比較した。検査した子どもは3グループで計2120人に上る。 大気汚染はこの期間に改善が進み、特に微小粒子状物質「PM2・5」などの低減が顕著だった。 呼吸機能を肺活量などで評価したところ、4年間の発達の度合いは、生まれた時期が遅く、大気汚染の低減が進んでいたグループ ③ が一番良かった。この傾向は性別にかかわらず、ぜんそくの有無にも関係がなかった。 15歳時点で肺機能が通常の80%未満と低い子どもの割合も、グループ ① は7・9%だったが、グループ ② は6・3%、グループ ③ は3・6%と汚染の低減とともに減少していた。 子ども時代に肺が十分に発達しないと、ぜんそくのリスクが高まるほか、肺機能が低い大人は心血管系疾患などが増えると指摘されている。> とある。
大気汚染減り肺の発達改善 子どもと環境で米調査/【共同通信】/2015.05.26
米カリフォルニア州で大気汚染が改善したのに伴い、そこで育つ子どもたちの肺機能の発達も良くなったとする調査結果を南カリフォルニア大の研究チームが米医学誌に発表した。
ロサンゼルスを中心とする同州南部では、過去20年以上にわたって積極的な大気汚染低減策が取られてきたが、子どもの呼吸機能発達との関連が示されたのは初めてだという。チームはまず、1994年から2011年までの間に州南部五つの地区で測定された大気汚染データを収集。
次に、肺の発達に重要な時期とされる11歳から15歳にかけての4年間に子どもの呼吸機能がどう変化したかを、同じ五つの地区で ① 94~98年 ② 97~01年 ③ 07~11年 にそれぞれ検査して比較した。検査した子どもは3グループで計2120人に上る。大気汚染はこの期間に改善が進み、特に微小粒子状物質「PM2・5」などの低減が顕著だった。
呼吸機能を肺活量などで評価したところ、4年間の発達の度合いは、生まれた時期が遅く、大気汚染の低減が進んでいたグループ ③ が一番良かった。この傾向は性別にかかわらず、ぜんそくの有無にも関係がなかった。
15歳時点で肺機能が通常の80%未満と低い子どもの割合も、グループ ① は7・9%だったが、グループ ② は6・3%、グループ ③ は3・6%と汚染の低減とともに減少していた。子ども時代に肺が十分に発達しないと、ぜんそくのリスクが高まるほか、肺機能が低い大人は心血管系疾患などが増えると指摘されている。
"環境問題" の恐い点は、そこで生活する多くの人間たちの健康を損ない、がんを含むさまざまな疾患を引き起こす可能性がある点だ。 そして、後に、社会全体に過重な "医療費負荷" を負わせることにもつながる。既知の厳粛な事実がクールに活かされるべきであろう...... (2015.06.02)
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