これまで、"がんの発症" には "遺伝子異常" が深く関わっている、とされてきた。 そして、高齢者ほど、"遺伝子" の経年劣化(?)のために "がんの発症" の可能性が高い、とも考えられてきたようだ。 しかし、"がんと遺伝子との関係" には、"特殊なケース" があることも報告されてはいる......。
◆ 参照 当誌過去の "がん 遺伝子" 関連記事
○ <乳がんのホルモン治療後、がんが再発し薬剤が効きにくくなる背景に、がん細胞を増殖させる遺伝子を活性化させる分子の存在があること......> ( "乳がん薬剤耐性"の原因解明!がん細胞増殖遺伝子を活性化させる分子の存在!(熊本大)/当誌 2015.05.01 )
今回注目する下記引用サイト記事 : 大腸がんは若い人ほど命を脅かす、がん細胞の遺伝子に抗がん剤を無力にする仕組み 米国臨床腫瘍学会(ASCO)からの報告/Med エッジ/2015.06.14 - 10:30 は、 <大腸がんを悪化させる遺伝子が、若いほど悪質に働く可能性があるようだ。 大腸がんは、若い人では増加傾向が見られている。50歳よりも若い人の大腸がんは「侵襲的」。より大腸がんの進行しやすいわけだ。 若い人の大腸がんの腫瘍サンプルでは薬を処理することに関与した経路が豊富に存在している。 抗がん剤はがん細胞を攻撃するが、若い人ではこうした化学療法薬を無毒にしてしまうようなプロセスを取りやすい可能性がある。> と報じている。
<大腸がんを悪化させる遺伝子が、若いほど悪質に働く可能性があるようだ。 若者ではなぜがんが「侵襲的」か? 米国コロラド大学がんセンターを中心とした研究グループが、米国臨床腫瘍学会(ASCO)の2015年年次総会で報告した。 研究グループによると、大腸がんの全体的な発症率は低下しているが、若い人では増加傾向が見られている。これまでの研究では、50歳よりも若い人の大腸がんは50歳よりも上の年代の人よりも「侵襲的」と明らかにされている。より大腸がんの進行しやすいわけだ。 研究グループは、若い人(年齢中央値31歳)からの5点の大腸がんの腫瘍と、高齢の人(年齢中央値73歳)からの5点の腫瘍について遺伝学的特性を比較した。 代謝経路が豊富に その結果、若い人の大腸がんの腫瘍サンプルでは薬を処理することに関与した経路が豊富に存在していると分かった。 抗がん剤はがん細胞を攻撃するが、若い人ではこうした化学療法薬を無毒にしてしまうようなプロセスを取りやすい可能性があるわけだ。 より高齢の人では、がん細胞自体が薬をうまく処理できずに、まともに薬の影響を受けている可能性もあるというわけだ。 研究グループは、今回の研究を通して、大腸がんの高リスクの若い人たちにより良い治療を提供したいという。 がんとの闘いは、遺伝子との闘いという側面もあるのだろう。> とある。
大腸がんは若い人ほど命を脅かす、がん細胞の遺伝子に抗がん剤を無力にする仕組み 米国臨床腫瘍学会(ASCO)からの報告/Med エッジ/2015.06.14 - 10:30
大腸がんを悪化させる遺伝子が、若いほど悪質に働く可能性があるようだ。
若者ではなぜがんが「侵襲的」か?
米国コロラド大学がんセンターを中心とした研究グループが、米国臨床腫瘍学会(ASCO)の2015年年次総会で報告した。
研究グループによると、大腸がんの全体的な発症率は低下しているが、若い人では増加傾向が見られている。これまでの研究では、50歳よりも若い人の大腸がんは50歳よりも上の年代の人よりも「侵襲的」と明らかにされている。より大腸がんの進行しやすいわけだ。
研究グループは、若い人(年齢中央値31歳)からの5点の大腸がんの腫瘍と、高齢の人(年齢中央値73歳)からの5点の腫瘍について遺伝学的特性を比較した。
代謝経路が豊富に
その結果、若い人の大腸がんの腫瘍サンプルでは薬を処理することに関与した経路が豊富に存在していると分かった。
抗がん剤はがん細胞を攻撃するが、若い人ではこうした化学療法薬を無毒にしてしまうようなプロセスを取りやすい可能性があるわけだ。
より高齢の人では、がん細胞自体が薬をうまく処理できずに、まともに薬の影響を受けている可能性もあるというわけだ。
研究グループは、今回の研究を通して、大腸がんの高リスクの若い人たちにより良い治療を提供したいという。
がんとの闘いは、遺伝子との闘いという側面もあるのだろう。
"若い人の大腸がん" には、<抗がん剤はがん細胞を攻撃するが、若い人ではこうした化学療法薬を無毒にしてしまうようなプロセスを取りやすい可能性がある> という一種の "薬剤耐性" の問題が潜伏することで、「侵襲的」になるのだそうだ...... (2015.06.17)
コメントする