"がん細胞"に薬直撃を手助け!薬剤輸送に有効な"細胞膜透過ペプチド"新発見!(鳥取大)

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 がん治療での "薬剤投入" に当っては、抗がん剤に関して指摘され続けているように、"副作用"(正常細胞への影響)をどう抑制するかが勘所だと言われる。 そのため、"がん細胞" のみに向けて、どう "選別的・直接的・効果的" に "薬剤投下" を行うかが研究されている。


 今回注目する下記引用サイト記事がんに薬直撃を手助け...新ペプチドを鳥大助教ら発見/yomiDr. ヨミドク/2015.06.16 は、 <がんなどの腫瘍組織に狙いを定めて薬剤を輸送するのに有効な「細胞膜透過ペプチド」を新たに発見。 「効果的で副作用の少ない抗がん剤開発に役立てたい」と。発見したのはヒスチジン(H)というアミノ酸が16基結合した「ポリヒスチジン」(H16)というペプチド。 ペプチドは複数のアミノ酸が結合したたんぱく質の一種で、細胞の外膜をすり抜けて細胞内部に入り込む「細胞膜透過性」を持っているものがある。そのため、薬剤を効率的に病に冒された細胞の中に輸送する乗り物の役割を果たす素材として世界的に研究が進んでいる。> と報じている。

 <がんなどの腫瘍組織に狙いを定めて薬剤を輸送するのに有効な「細胞膜透過ペプチド」を新たに発見したと、鳥取大農学部の岩崎崇助教(32)(ペプチド化学)と第一三共系の創薬企業「アスビオファーマ」の岡田浩幸博士(33)らの研究グループが発表した。  岩崎助教は、「効果的で副作用の少ない抗がん剤開発に役立てたい」と実用化を目指している。(高山智仁)  発見したのはヒスチジン(H)というアミノ酸が16基結合した「ポリヒスチジン」(H16)というペプチド。  ペプチドは複数のアミノ酸が結合したたんぱく質の一種で、細胞の外膜をすり抜けて細胞内部に入り込む「細胞膜透過性」を持っているものがある。そのため、薬剤を効率的に病に冒された細胞の中に輸送する乗り物の役割を果たす素材として世界的に研究が進んでいる。  岩崎助教らのグループは、薬剤輸送で研究が先行している「オクタアルギニン」(R8)に比べて、H16は、がん細胞に集積しやすく、種類によって2・32~14・35倍、透過しやすいことを確認した。  従来の研究では、細胞膜透過性を持つR8などのペプチドは、アルギニン(R)というアミノ酸を豊富に含み、「正の電荷」を帯びることが重要と考えられてきた。さらに岩崎助教らは、腫瘍組織が弱酸性であることに着目。弱酸性で正の電荷を帯びることが知られていたヒスチジンに、アルギニンをつなげる形でペプチドを複数種類作成して実験をしたが、結果的にヒスチジンだけをつなげたH16の透過性が最も高かった。  がん細胞を移植したマウスに対し、可視化するためのマーカーを付けたH16とR8を静脈注射した実験では、H16のほうが腫瘍組織周辺に集積した。  H16は正の電荷を帯びないほぼ中性の環境でも透過性は変わらなかったという。岩崎助教は「Hだけで細胞透過性があることは全く知られていなかった。電荷とは別のメカニズムが透過性に関係していることを意味する実験結果も合わせて二重に驚いた」と振り返る。  研究グループでは今後、マウスなどで、H16で実際に抗がん剤などを細胞内に運ぶ実験をしたいとしている。  研究成果は5月14日、薬物輸送技術分野で最も権威ある学術専門誌のひとつとされる国際科学誌「Journal of Controlled Release」電子版に掲載された。> とある。

 がんに薬直撃を手助け...新ペプチドを鳥大助教ら発見/yomiDr. ヨミドク/2015.06.16

 がんなどの腫瘍組織に狙いを定めて薬剤を輸送するのに有効な「細胞膜透過ペプチド」を新たに発見したと、鳥取大農学部の岩崎崇助教(32)(ペプチド化学)と第一三共系の創薬企業「アスビオファーマ」の岡田浩幸博士(33)らの研究グループが発表した。

 岩崎助教は、「効果的で副作用の少ない抗がん剤開発に役立てたい」と実用化を目指している。(高山智仁)

 発見したのはヒスチジン(H)というアミノ酸が16基結合した「ポリヒスチジン」(H16)というペプチド

 ペプチドは複数のアミノ酸が結合したたんぱく質の一種で、細胞の外膜をすり抜けて細胞内部に入り込む「細胞膜透過性」を持っているものがある。そのため、薬剤を効率的に病に冒された細胞の中に輸送する乗り物の役割を果たす素材として世界的に研究が進んでいる

 岩崎助教らのグループは、薬剤輸送で研究が先行している「オクタアルギニン」(R8)に比べて、H16は、がん細胞に集積しやすく、種類によって2・32~14・35倍、透過しやすいことを確認した。

 従来の研究では、細胞膜透過性を持つR8などのペプチドは、アルギニン(R)というアミノ酸を豊富に含み、「正の電荷」を帯びることが重要と考えられてきた。さらに岩崎助教らは、腫瘍組織が弱酸性であることに着目。弱酸性で正の電荷を帯びることが知られていたヒスチジンに、アルギニンをつなげる形でペプチドを複数種類作成して実験をしたが、結果的にヒスチジンだけをつなげたH16の透過性が最も高かった

 がん細胞を移植したマウスに対し、可視化するためのマーカーを付けたH16とR8を静脈注射した実験では、H16のほうが腫瘍組織周辺に集積した

 H16は正の電荷を帯びないほぼ中性の環境でも透過性は変わらなかったという。岩崎助教は「Hだけで細胞透過性があることは全く知られていなかった。電荷とは別のメカニズムが透過性に関係していることを意味する実験結果も合わせて二重に驚いた」と振り返る。

 研究グループでは今後、マウスなどで、H16で実際に抗がん剤などを細胞内に運ぶ実験をしたいとしている

 研究成果は5月14日、薬物輸送技術分野で最も権威ある学術専門誌のひとつとされる国際科学誌「Journal of Controlled Release」電子版に掲載された。

(2015年6月16日 読売新聞)


 今回の研究成果の意義は、<「効果的で副作用の少ない抗がん剤開発に役立てたい」と実用化を目指している> という意図と結びついているかと思われる。
 とすると、<H16は、がん細胞に集積しやすく......> という点や、"H16の「細胞膜透過性」" は "正常細胞" に対してはどう機能するのか......、という点などに関心が向かうことになる
...... (2015.06.18)













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