がん治療の "三大療法"(除去手術/抗がん剤/放射線)は、それぞれ飛躍的な進化を遂げている。中でも "放射線治療法" の領域では、"最新放射線治療"( 「化学放射線療法」「高精度放射線治療」「ピンポイント照射」「サイバーナイフ」「粒子線/陽子線治療」etc. )が注目を集めている。
◆ 参照 "高精度放射線治療" 関連サイト
○ <高精度放射線治療とは、病巣を三次元で立体的にとらえ、正常組織への副作用を最小限にとどめながら効率的にがん細胞を攻撃していく治療法です。従来の放射線治療より副作用が少なく、より効果的な治療が可能です。......> ( TROC 東京放射線クリニック )
今回注目する下記引用サイト記事 : がん細胞だけピンポイントで狙う体幹部定位放射線治療の成果/ガジェット通信/2015.06.20 - NEWSポストセブン は、 <従来の放射線治療は、がん細胞の周囲にある正常細胞を傷つけないように、低い線量を何回にも分けて照射するため、長期の治療期間が必要だった。体幹部定位(たいかんぶていい)放射線治療(SBRT)は、がん細胞だけをピンポイントで狙うことで、周囲の正常細胞へのダメージを極力減らすために開発された技術。 体幹病変に対してはSBRTが応用。 日本では、1998年に肺がんへの治療成績が報告。 SBRTは保険診療ですと1日あたり、10~12Gyを外来で4~5回照射、約1週間で完了。 1期の非小細胞がんの治療後、2年生存率が75%という報告もあり、有効な治療効果をあげています> と "「高精度放射線治療」=「体幹部定位(たいかんぶていい)放射線治療(SBRT)」" について報じている。
<従来の放射線治療は、がん細胞の周囲にある正常細胞を傷つけないように、低い線量を何回にも分けて照射するため、長期の治療期間が必要だった。体幹部定位(たいかんぶていい)放射線治療(SBRT)は、がん細胞だけをピンポイントで狙うことで、周囲の正常細胞へのダメージを極力減らすために開発された技術だ。 1960年代に頭部病変に対して、開発されたガンマナイフが最初で、その後にIT技術や、照射技術の進歩により発展し、体幹病変に対してはSBRTが応用されるようになった。日本では、1998年に肺がんへの治療成績が報告されている。東京放射線クリニックの柏原賢一院長に話を聞いた。 「従来の放射線治療は、1日2Gy(グレイ)を30~35回、総量60~70Gy照射するので、治療期間は1か月半~2か月ほどかかりました。それに対し、SBRTは保険診療ですと1日あたり、10~12Gyを外来で4~5回照射、約1週間で完了です。1期の非小細胞がんの治療後、2年生存率が75%という報告もあり、有効な治療効果をあげています」 1回の照射時間は数分で、治療は約30分で終了する。がんの位置や大きさによっては、呼吸を止めてもらう必要があり、その場合は1時間程度かかることもある。 「保険適用は、5センチ以内、3個までですが、現在は9センチという大きながんに対しても、自費診療でSBRTを行なっています。治療1か月後から、がんが小さくなり、1年10か月を経過しても再発なく、元気に暮らしている患者さんもいらっしゃいます。また、原発性だけでなく、転移したがんでも効果をあげています」(柏原院長) 副作用は、放射線肺炎の可能性がある。治療終了後3~6か月経過した頃、放射線を照射した部位の一部に、肺炎がみられることもある。症状が出ることはなく、数か月で治る。外来でも実施できるSBRTは、短期間で治療するので、他の病気を併発して手術ができない患者や、低肺機能患者や高齢者でも治療が可能だ。低侵襲(ていしんしゅう)の放射線治療として、注目されている。■取材・構成/岩城レイ子 ※週刊ポスト2015年6月26日号> とある。
がん細胞だけピンポイントで狙う体幹部定位放射線治療の成果/ガジェット通信/2015.06.20 - NEWSポストセブン
従来の放射線治療は、がん細胞の周囲にある正常細胞を傷つけないように、低い線量を何回にも分けて照射するため、長期の治療期間が必要だった。体幹部定位(たいかんぶていい)放射線治療(SBRT)は、がん細胞だけをピンポイントで狙うことで、周囲の正常細胞へのダメージを極力減らすために開発された技術だ。
1960年代に頭部病変に対して、開発されたガンマナイフが最初で、その後にIT技術や、照射技術の進歩により発展し、体幹病変に対してはSBRTが応用されるようになった。日本では、1998年に肺がんへの治療成績が報告されている。東京放射線クリニックの柏原賢一院長に話を聞いた。
「従来の放射線治療は、1日2Gy(グレイ)を30~35回、総量60~70Gy照射するので、治療期間は1か月半~2か月ほどかかりました。それに対し、SBRTは保険診療ですと1日あたり、10~12Gyを外来で4~5回照射、約1週間で完了です。1期の非小細胞がんの治療後、2年生存率が75%という報告もあり、有効な治療効果をあげています」
1回の照射時間は数分で、治療は約30分で終了する。がんの位置や大きさによっては、呼吸を止めてもらう必要があり、その場合は1時間程度かかることもある。
「保険適用は、5センチ以内、3個までですが、現在は9センチという大きながんに対しても、自費診療でSBRTを行なっています。治療1か月後から、がんが小さくなり、1年10か月を経過しても再発なく、元気に暮らしている患者さんもいらっしゃいます。また、原発性だけでなく、転移したがんでも効果をあげています」(柏原院長)
副作用は、放射線肺炎の可能性がある。治療終了後3~6か月経過した頃、放射線を照射した部位の一部に、肺炎がみられることもある。症状が出ることはなく、数か月で治る。外来でも実施できるSBRTは、短期間で治療するので、他の病気を併発して手術ができない患者や、低肺機能患者や高齢者でも治療が可能だ。低侵襲(ていしんしゅう)の放射線治療として、注目されている。
■取材・構成/岩城レイ子
※週刊ポスト2015年6月26日号
昨今では、がんの放射線治療と言えば、著名人が受けた( c.f. 作詞家・なかにし礼さん )ということもあり、「粒子線/陽子線治療」に関心が向けられているようでもある......。
しかし、<ただ近時、X線を用いた治療装置の技術革新が著しく、強度変調放射線治療(IMRT)やサイバーナイフなどでは、陽子線と遜色ない線量分布が得られるようになりました。患者の費用負担は、健康保険が適用されるので、陽子線の10分の1で済みます。......陽子線治療は無駄である、IMRTなどX線治療で十分である......> ( 近藤 誠『これでもがん治療を続けますか』2014.04.20 文春文庫 ) との指摘もあり、上記記事は十分に検討に値しそうではないか...... (2015.06.24)
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