"がん" と "遺伝子" とは深く関係しており、ここから "ゲノム(全遺伝情報)" の "解読" に向けた研究に拍車が掛かっている。
◆ 参照 当誌過去の "ゲノム" 関連記事
○ <乳がんと卵巣がん、それに前立腺がんにつながる可能性のある遺伝子の配列を、イギリスや日本などの国際共同研究チームが特定し、がんになるリスクを事前に診断するうえで新たな指標になると期待されています。......> ( "がん"になる可能性がある"遺伝子配列のわずかな違い(SNP)"!国際共同で新たに特定!/当誌 2013.03.29 )
今回注目する下記引用サイト記事 : がん2000症例、ゲノム解読 発生の原因探る/中日新聞/2015.06.30 は、 <肺がんや胃がんなど二十一種類約二千症例のがん細胞のゲノム(全遺伝情報)を解読したと発表。患者の正常な細胞とがん細胞の遺伝情報の違いを比較して、がんの発生原因を探るのが狙い。日本で初めての大規模ながんゲノムのデータとなる。治療法の開発や創薬などに活用されると期待。> と報じている。
<政府の「次世代がん研究シーズ戦略的育成プログラム」のチームは二十九日、肺がんや胃がんなど二十一種類約二千症例のがん細胞のゲノム(全遺伝情報)を解読したと発表した。 がんは正常な遺伝子が発がん物質などさまざまな要因により、突然変異を起こし、それが蓄積して起きる。患者の正常な細胞とがん細胞の遺伝情報の違いを比較して、がんの発生原因を探るのが狙い。 順次インターネット上で公開する。記者会見でチームの間野博行東大教授(細胞情報学)は「日本で初めての大規模ながんゲノムのデータとなる。治療法の開発や創薬などに活用されると期待している」と話している。 ゲノムは遺伝情報を担うDNAに含まれる塩基対の全配列のこと。人の細胞では約三十億対ある。チームは症例ごとにがん細胞の塩基配列をデータベース化。国の審査を通過した研究者らに対してのみ閲覧できるようにする。このほか、がんの種類ごとに、変異することが多い遺伝子のリストを作成した。いずれも個人情報は分からないようにしている。> とある。
がん2000症例、ゲノム解読 発生の原因探る/中日新聞/2015.06.30
政府の「次世代がん研究シーズ戦略的育成プログラム」のチームは二十九日、肺がんや胃がんなど二十一種類約二千症例のがん細胞のゲノム(全遺伝情報)を解読したと発表した。
がんは正常な遺伝子が発がん物質などさまざまな要因により、突然変異を起こし、それが蓄積して起きる。患者の正常な細胞とがん細胞の遺伝情報の違いを比較して、がんの発生原因を探るのが狙い。
順次インターネット上で公開する。記者会見でチームの間野博行東大教授(細胞情報学)は「日本で初めての大規模ながんゲノムのデータとなる。治療法の開発や創薬などに活用されると期待している」と話している。
ゲノムは遺伝情報を担うDNAに含まれる塩基対の全配列のこと。人の細胞では約三十億対ある。チームは症例ごとにがん細胞の塩基配列をデータベース化。国の審査を通過した研究者らに対してのみ閲覧できるようにする。このほか、がんの種類ごとに、変異することが多い遺伝子のリストを作成した。いずれも個人情報は分からないようにしている。
"がんの発症" は、必ずしも "遺伝子異常" によるとは限らない( c.f.遺伝子異常が原因にならないがんがあること!京都大iPS細胞を使った研究で明らかに!/当誌 2014.02.16 )ようではあるが、上記記事が伝える "がんゲノムのデータベース" が、"がんの治療法・創薬の開発" に大いに貢献するであろうことは疑いない...... (2015.07.02)
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