ヒトの腸管内には100兆個を超すさまざまな微生物種が複雑な生態系( "腸内フローラ" )を形成しており、その状況などがヒトの健康に少なからぬ影響を与えていること、が以前から関心を集めている。
◆ 参照 当誌過去の "腸内フローラ" 関連記事
(1) 肥満の鍵になるタンパク質[ニューデシン]を特定!肥満の抑制薬剤開発に繋がる!(京大)/当誌 2015.05.10
(2) 糖尿病患者の血糖コントロール状態の悪化で"眠りの質"低下、解明!(大阪市立大チーム)/当誌 2015.04.15
(3) 便秘薬(ルビプロストン)による腸内環境改善が慢性腎臓病の進行を抑制!(東北大/慶大)/当誌 2014.12.21
(4) 思わぬ"落とし穴"?! "人工甘味料"には、血糖値が下がりにくい状態にする作用がある!/当誌 2014.09.19
(5) "(2型)糖尿病"もまた"腸内細菌"(腸内フローラ)の存在が関係している(ヤクルト)とは?!/当誌 2014.06.22
今回注目する下記引用サイト記事 : 「腸内フローラ」腸炎抑える仕組み解明/NHK NEWS WEB/2015.07.08 - 16:43 は、「腸内フローラ」が、またしても重要な役割を演じているとの事実について伝えている。
<ヒトの腸の中では、数多くの細菌が、「腸内フローラ」と呼ばれる生態系を作っていますが、この細菌の一種が、腸の炎症反応を抑える仕組みを慶応大学の研究グループが突き止めました。 国内に16万人の患者がいる潰瘍性大腸炎やクローン病などの新たな治療法の開発につながると期待されます。> と報じている。
<ヒトの腸の中では、数多くの細菌が、「腸内フローラ」と呼ばれる生態系を作っていますが、この細菌の一種が、腸の炎症反応を抑える仕組みを慶応大学の研究グループが突き止めました。 国内に16万人の患者がいる潰瘍性大腸炎やクローン病などの新たな治療法の開発につながると期待されます。 この研究を行ったのは、慶応大学の吉村昭彦・教授らの研究グループです。 研究グループでは、ヒトの腸の中に生息する細菌、「クロストリジウム属細菌」に注目し、マウスで実験を行いました。 その結果、この細菌が、腸の特定の細胞を刺激することで「Tレグ」と呼ばれる免疫反応を制御する細胞が増え、炎症反応が抑えられることが分かったということです。 腸内には、100兆個以上の細菌が生息し、「腸内フローラ」と呼ばれる生態系を形成して互いに免疫のバランスを調整しているとみられていますが、研究グループでは、具体的な仕組みが分かったことで患者数が16万人を超えた潰瘍性大腸炎やクローン病などの新たな治療法の開発につながるとしています。 研究を行った吉村教授は、「免疫を抑える細胞を増やす薬を開発できれば、潰瘍性大腸炎や食物アレルギーといった免疫が過剰に働く病気に有効なのではないか」と話しています。> とある。
「腸内フローラ」腸炎抑える仕組み解明/NHK NEWS WEB/2015.07.08 - 16:43
ヒトの腸の中では、数多くの細菌が、「腸内フローラ」と呼ばれる生態系を作っていますが、この細菌の一種が、腸の炎症反応を抑える仕組みを慶応大学の研究グループが突き止めました。
国内に16万人の患者がいる潰瘍性大腸炎やクローン病などの新たな治療法の開発につながると期待されます。
この研究を行ったのは、慶応大学の吉村昭彦・教授らの研究グループです。
研究グループでは、ヒトの腸の中に生息する細菌、「クロストリジウム属細菌」に注目し、マウスで実験を行いました。その結果、この細菌が、腸の特定の細胞を刺激することで「Tレグ」と呼ばれる免疫反応を制御する細胞が増え、炎症反応が抑えられることが分かったということです。
腸内には、100兆個以上の細菌が生息し、「腸内フローラ」と呼ばれる生態系を形成して互いに免疫のバランスを調整しているとみられていますが、研究グループでは、具体的な仕組みが分かったことで患者数が16万人を超えた潰瘍性大腸炎やクローン病などの新たな治療法の開発につながるとしています。
研究を行った吉村教授は、「免疫を抑える細胞を増やす薬を開発できれば、潰瘍性大腸炎や食物アレルギーといった免疫が過剰に働く病気に有効なのではないか」と話しています。
今回の研究も、<患者数が16万人を超えた潰瘍性大腸炎やクローン病などの新たな治療法の開発> という喫緊の課題に促されてきたようであるが、"解明された具体的な仕組み" が活かされた治療薬の開発が奏功することを期待したい...... (2015.07.11)
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