"帯状疱疹" については、自分も一人暮らしの学生時代に患って酷く苦しい目に遭ったことがある。 また、つい先ごろ、高齢の母親がどうも "その症状" が疑われたため、急遽、病院へと付き添ったところ、"まさに発症したばかり"、という診断がなされ、すぐさま "抗ウイルス薬" を処方して貰うという経緯があった。
今回注目する下記引用サイト記事 : 帯状疱疹 早く治療を 痛み長引く恐れ 「神経痛」に移行も/東京新聞/2015.09.01 は、そうした "帯状疱疹" に対しては <できるだけ早く治療を始めるのが効果的> という治療の基本について報じている。
< 皮膚の表面と内部の神経に激痛が走り、帯状の赤い水ぶくれができる帯状疱疹(たいじょうほうしん)は、高齢期に発症しやすく、4~5%の人は一年以上痛みが長引く。発症時にできるだけ早く治療を始めることが、痛みが長引く可能性を減らすことにつながる。患者が今後増えるという予測もある。 (佐橋大) 帯状疱疹は、体の片側に帯状の赤みや水ぶくれ、ぶつぶつができる。胸や背中などの胴に出ることが多いが、顔や耳、腕や脚に出ることもある。皮膚の症状が出る三、四日前からチクチク、ズキズキした痛みを感じることが多いほか、発症後一~二週間でかさぶたになる。 原因は、体内に潜んでいる「水痘・帯状疱疹ウイルス」。小児期にほとんどの人がかかる水ぼうそう(水痘)は、症状が治った後も、背骨の両側にある神経節約五十カ所にウイルスが残る。普段は、免疫力で抑え込まれているが、大人になり体の抵抗力が落ちると活動を始め、神経を通じて皮膚に広がる。 愛知医科大の渡辺大輔教授(皮膚科)は「五十歳を過ぎると発症のリスクが上がる。大きな病気や精神的、肉体的な疲れも、発症の引き金になる」と話す。 体の片側だけに症状が出るのは、神経節の一カ所からウイルスが出ると、免疫力が高まって、他の神経節からはウイルスが出にくくなるためと考えられている。 治療の基本は、飲み薬などの抗ウイルス薬で、ウイルスの増殖を抑えること。痛みがひどい場合は、鎮痛薬を用いることもある。「皮膚に症状が出て七十二時間以内で、できるだけ早く治療を始めるのが効果的」という。......重症化を防ぐ早期の治療が、帯状疱疹後神経痛に移行する可能性を減らすことにもつながるという。 ◆ 免疫力低下で発症増加も 「昨年、水痘ワクチンが無料接種化されたことから、帯状疱疹の患者が今後増える可能性がある」。こう指摘するのは名古屋市立大大学院医学研究科の村上信五教授(耳鼻咽喉科)だ。 それには理由がある。米国で一九九六年に接種が推奨された後、大人の帯状疱疹患者が増えたからだ。 感染歴のある大人は通常、水ぼうそうの子どもから出たウイルスに接してウイルスを抑え込む免疫力が強まり、帯状疱疹の発症を抑えている。もし、ワクチンによって水ぼうそうにかかる子が減ってしまうと、大人の免疫力が強まる機会が逆に減って、帯状疱疹の発症が増えるということが考えられるという。 神経節に潜んだ水痘・帯状疱疹ウイルスは、顔面神経まひの原因の一つでもある。こちらも早い治療が効果的といい、村上教授は「目や口が閉まりにくいなど、まひの症状が出たら三日以内に耳鼻科などに受診を」と呼び掛ける。> とある。
帯状疱疹 早く治療を 痛み長引く恐れ 「神経痛」に移行も/東京新聞/2015.09.01
皮膚の表面と内部の神経に激痛が走り、帯状の赤い水ぶくれができる帯状疱疹(たいじょうほうしん)は、高齢期に発症しやすく、4~5%の人は一年以上痛みが長引く。発症時にできるだけ早く治療を始めることが、痛みが長引く可能性を減らすことにつながる。患者が今後増えるという予測もある。 (佐橋大)
帯状疱疹は、体の片側に帯状の赤みや水ぶくれ、ぶつぶつができる。胸や背中などの胴に出ることが多いが、顔や耳、腕や脚に出ることもある。皮膚の症状が出る三、四日前からチクチク、ズキズキした痛みを感じることが多いほか、発症後一~二週間でかさぶたになる。
原因は、体内に潜んでいる「水痘・帯状疱疹ウイルス」。小児期にほとんどの人がかかる水ぼうそう(水痘)は、症状が治った後も、背骨の両側にある神経節約五十カ所にウイルスが残る。普段は、免疫力で抑え込まれているが、大人になり体の抵抗力が落ちると活動を始め、神経を通じて皮膚に広がる。
愛知医科大の渡辺大輔教授(皮膚科)は「五十歳を過ぎると発症のリスクが上がる。大きな病気や精神的、肉体的な疲れも、発症の引き金になる」と話す。
体の片側だけに症状が出るのは、神経節の一カ所からウイルスが出ると、免疫力が高まって、他の神経節からはウイルスが出にくくなるためと考えられている。
治療の基本は、飲み薬などの抗ウイルス薬で、ウイルスの増殖を抑えること。痛みがひどい場合は、鎮痛薬を用いることもある。「皮膚に症状が出て七十二時間以内で、できるだけ早く治療を始めるのが効果的」という。
痛みが長引く人もいる。岐阜県内の女性(70)は二十歳のころ、左側の腹から腰にかけ帯状疱疹を発症。仕事で疲れていた六十歳の時に同じ場所に激しい痛みを感じた。その後も、ズキズキした痛みが長引いており、痛み止めのテープ状の貼り薬が欠かせない。
発症から三カ月以上続く痛みは、ウイルスが増えた際に神経が損傷したことで起きる「帯状疱疹後神経痛」。発症時の痛みに使う鎮痛薬は、基本的にこの痛みには効かないので、神経回路を強化する「三環系抗うつ薬」や抗けいれん薬のプレガバリン(商品名リリカ)、痛みが強い場合には医療用麻薬も使う。
渡辺教授は「発症者の一割ほどが帯状疱疹後神経痛になる。高齢者や、帯状疱疹の症状が重かった人ほど痛みが長引きやすい」。重症化を防ぐ早期の治療が、帯状疱疹後神経痛に移行する可能性を減らすことにもつながるという。
◆ 免疫力低下で発症増加も
「昨年、水痘ワクチンが無料接種化されたことから、帯状疱疹の患者が今後増える可能性がある」。こう指摘するのは名古屋市立大大学院医学研究科の村上信五教授(耳鼻咽喉科)だ。
それには理由がある。米国で一九九六年に接種が推奨された後、大人の帯状疱疹患者が増えたからだ。
感染歴のある大人は通常、水ぼうそうの子どもから出たウイルスに接してウイルスを抑え込む免疫力が強まり、帯状疱疹の発症を抑えている。もし、ワクチンによって水ぼうそうにかかる子が減ってしまうと、大人の免疫力が強まる機会が逆に減って、帯状疱疹の発症が増えるということが考えられるという。
神経節に潜んだ水痘・帯状疱疹ウイルスは、顔面神経まひの原因の一つでもある。こちらも早い治療が効果的といい、村上教授は「目や口が閉まりにくいなど、まひの症状が出たら三日以内に耳鼻科などに受診を」と呼び掛ける。
何よりも大事なのが、 "いち早い(72時間以内)治療" とされている "帯状疱疹" ではあるが、問題は、"発症の自覚・識別" だと言えそうだ...... (2015.09.05)
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