従来、がん発症は "遺伝子異常" によるものというのが通説であるが、<遺伝子変異によらない発がん> もまた注目されている。
◆ 参照 当誌過去の "がん 染色体" 関連記事
○ 遺伝子変異によらない発がんの仕組み(=エピゲノム異常)!iPS細胞を使って解明!(CiRA)/当誌 2014.04.29
今回注目する下記引用サイト記事 : がん原因、染色体の異常解明 東大教授らのグループ/apital/2015.09.24 もまた、<遺伝子変異によらない発がん> の範疇に属すものとして報じられている。
< がんの原因となる染色体数の異常を起こす仕組みを東京大分子細胞生物学研究所の渡辺嘉典教授らのグループが解明した。新しい治療法の開発につながる可能性がある。米科学誌サイエンスに発表した。 正常な細胞では46本ある染色体の数が、がん細胞ではしばしば異常で、がん化や悪性化を促す要因になるとされる。この仕組みは長年の謎だった。 グループは、「シュゴシン」と呼ばれるたんぱく質などによって作られる複合体を研究してきた。この複合体は、細胞が分裂するときに染色体の中央部にでき、染色体が二つの娘細胞に均等に分かれるために必要な働きをしている。 がん細胞を調べると、この複合体の働きが異常になっていた。人工的に働きを回復させたところ、染色体の分配の間違いが起こりにくくなることを確かめた。グループは、この複合体の異常を抑える薬を開発すれば、新たな抗がん剤となる可能性があるとしている。 (瀬川茂子) (朝日新聞 2015年9月24日掲載)> とある。
がん原因、染色体の異常解明 東大教授らのグループ/apital/2015.09.24
がんの原因となる染色体数の異常を起こす仕組みを東京大分子細胞生物学研究所の渡辺嘉典教授らのグループが解明した。新しい治療法の開発につながる可能性がある。米科学誌サイエンスに発表した。
正常な細胞では46本ある染色体の数が、がん細胞ではしばしば異常で、がん化や悪性化を促す要因になるとされる。この仕組みは長年の謎だった。
グループは、「シュゴシン」と呼ばれるたんぱく質などによって作られる複合体を研究してきた。この複合体は、細胞が分裂するときに染色体の中央部にでき、染色体が二つの娘細胞に均等に分かれるために必要な働きをしている。
がん細胞を調べると、この複合体の働きが異常になっていた。人工的に働きを回復させたところ、染色体の分配の間違いが起こりにくくなることを確かめた。グループは、この複合体の異常を抑える薬を開発すれば、新たな抗がん剤となる可能性があるとしている。
(瀬川茂子)
(朝日新聞 2015年9月24日掲載)
<長年の謎> とされてきた <正常な細胞では46本ある染色体の数が、がん細胞ではしばしば異常で、がん化や悪性化を促す要因になる> という仕組みが、<「シュゴシン」と呼ばれるたんぱく質などによって作られる複合体> の "異常な働き" によって引き起こされる、との解明がなされた。 そこで、この解明を活かした、"発がん抑止の薬剤" の開発が期待されている...... (2015.09.26)
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