がん治療に使われる放射線、抗がん剤などにあっては、正常細胞への副作用を回避するために、"がん細胞狙い撃ちするための各種手法" が工夫、開発されている。
◆ 参照 当誌過去の "ホウ素化合物" 関連記事
○ <"がん放射線治療" において、"効果的ながん細胞照射・破壊!" を可能とし、その分 "副作用" が軽減されるという、そうした "放射線新治療法"......> ( 放射線"新"治療法研究(京大)!ホウ素中性子捕捉療法(BNCT)!がん細胞だけを照射破壊!/当誌 2014.08.15
今回注目する下記引用サイト記事 : 中性子線で がん狙い撃ち...「頭頸部」末期患者、半数以上で腫瘍消える/yomiDr. ヨミドク/2015.10.28 は、 <がん細胞だけを狙い撃ちする放射線治療「ホウ素中性子捕捉療法(BNCT)」を、顔や首にできる「頭頸(とうけい)部がん」の末期患者37人に行ったところ、半数以上でがんを消すことに成功したとの臨床研究結果を、大阪大や京都大などのチームがまとめた> と報じている。
< がん細胞だけを狙い撃ちする放射線治療「ホウ素中性子捕捉療法(BNCT◎)」を、顔や首にできる「頭頸(とうけい)部がん」の末期患者37人に行ったところ、半数以上でがんを消すことに成功したとの臨床研究結果を、大阪大や京都大などのチームがまとめた。29日から京都市で始まる日本癌(がん)治療学会で発表する。 BNCTは、がん細胞に取り込まれやすいホウ素化合物を点滴し、弱い中性子線を1時間ほど照射する。中性子を吸収したホウ素は核分裂して別の放射線を出し、がん細胞を内側から破壊する。ホウ素から出る放射線は細胞1個分ほどの範囲しか届かないため、正常な細胞を傷つけず、副作用は小さいとされる。 チームは2001年から、京大原子炉実験所(大阪府熊取町)の研究炉で生み出される中性子線を活用。弱い中性子線は体表に近い部分しか届かないため、舌や顎、耳の下などにできる頭頸部がんを再発し、有効な治療法がない患者にBNCTを実施した。 13年2月までの約12年間に治療を受けた37人中、20人(54%)で腫瘍が消え、13人(35%)で腫瘍が縮小した。3人は効果が確認できず、1人は治療後、診察に来ず評価できなかった。 末期の頭頸部がん患者に対しては、抗がん剤を投与し続けた場合の5年後の生存率は5%以下とする米国チームの報告がある。今回は30%(11人)だった。 チームの加藤逸郎・大阪大助教(口腔(こうくう)外科)は「生存率は従来の治療法より大幅に向上した。今後は治療が難しい、ほかのがんに使うことも検討できる」と話す。 桜井英幸・筑波大教授(放射線腫瘍学)の話「他に治療法がない患者を多く救った画期的な成績と評価できる。中性子線による合併症の恐れはあり、安全性の検証も欠かせない」 ◎BNCT=Boron Neutron Capture Therapy (2015年10月28日 読売新聞)> とある。
中性子線で がん狙い撃ち...「頭頸部」末期患者、半数以上で腫瘍消える/yomiDr. ヨミドク/2015.10.28
がん細胞だけを狙い撃ちする放射線治療「ホウ素中性子捕捉療法(BNCT◎)」を、顔や首にできる「頭頸(とうけい)部がん」の末期患者37人に行ったところ、半数以上でがんを消すことに成功したとの臨床研究結果を、大阪大や京都大などのチームがまとめた。29日から京都市で始まる日本癌(がん)治療学会で発表する。
BNCTは、がん細胞に取り込まれやすいホウ素化合物を点滴し、弱い中性子線を1時間ほど照射する。中性子を吸収したホウ素は核分裂して別の放射線を出し、がん細胞を内側から破壊する。ホウ素から出る放射線は細胞1個分ほどの範囲しか届かないため、正常な細胞を傷つけず、副作用は小さいとされる。
チームは2001年から、京大原子炉実験所(大阪府熊取町)の研究炉で生み出される中性子線を活用。弱い中性子線は体表に近い部分しか届かないため、舌や顎、耳の下などにできる頭頸部がんを再発し、有効な治療法がない患者にBNCTを実施した。
13年2月までの約12年間に治療を受けた37人中、20人(54%)で腫瘍が消え、13人(35%)で腫瘍が縮小した。3人は効果が確認できず、1人は治療後、診察に来ず評価できなかった。
末期の頭頸部がん患者に対しては、抗がん剤を投与し続けた場合の5年後の生存率は5%以下とする米国チームの報告がある。今回は30%(11人)だった。
チームの加藤逸郎・大阪大助教(口腔(こうくう)外科)は「生存率は従来の治療法より大幅に向上した。今後は治療が難しい、ほかのがんに使うことも検討できる」と話す。
桜井英幸・筑波大教授(放射線腫瘍学)の話「他に治療法がない患者を多く救った画期的な成績と評価できる。中性子線による合併症の恐れはあり、安全性の検証も欠かせない」
◎BNCT=Boron Neutron Capture Therapy
(2015年10月28日 読売新聞)
<中性子線による合併症の恐れ> が懸念される、とは言うものの、<生存率は従来の治療法より大幅に向上>、<他に治療法がない患者を多く救った画期的な成績> との高い評価がなされている...... (2015.10.30)
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