"重粒子線(炭素イオン線)" は、"陽子線" と並び「最先端医療技術」と謳われる "がん粒子線治療法" として注目を浴び続けている。
◆ 参照 当誌過去の "重粒子線" 関連記事
(1) <安倍政権の成長戦略の目玉として掲げられた「最先端医療技術」。そのひとつであるがん粒子線治療の有効性に疑問符が付けられた。がん粒子線治療とは陽子線と、重粒子線(炭素イオン線)をがん細胞に照射する治療だが、さらに問題も起きている。早くも看板倒れとなってしまうのか。 同じ粒子線でも、陽子線と重粒子線とではエネルギーの強さに大きな差がある。RBE(生物学的効果比)という指標で示すが、X線の1に対して、陽子線は1.1とほぼ同じだ。だが、重粒子線は2~3倍高い。がん細胞を攻撃する殺細胞効果が非常に強いが、同時に正常組織に与えるダメージも大きくなる。このため、重粒子線治療は従来のX線治療では起こり得ない重篤な後遺症を招いているという。......> ( 有効性に疑問符が付けられた「がん粒子線治療」!"医療ツーリズム"5500億円の行方!?/当誌 2015.09.23 )
(2) <重粒子線や陽子線を患部に照射し、がんを治療する粒子線治療について、日本放射線腫瘍学会が「前立腺がんなど一部では、既存の治療法との比較で優位性を示すデータを集められなかった」とする報告書を厚生労働省に提出した。粒子線治療はがん細胞を狙い撃ちできる治療法として普及し、診療報酬上も自己負担となる照射費用以外は保険適用される優遇を受けている。同省は優位性を示せない部位について、有効性や副作用の有無を調べる臨床試験を求める「格下げ」や、がんの進行度に応じて先進医療からの削除も検討する。......> ( 粒子線治療:先進医療除外も!前立腺がんや一部の肝臓がんなど、学会、優位性示せず!/当誌 2015.08.09 )
今回注目する下記引用サイト記事 : 群馬)群大が重粒子線がん治療施設を公開/apital 朝日新聞の医療サイト/2015.10.04 は、その "重粒子線" に関して<群馬大学重粒子線医学研究センター(前橋市)は3日、先進的ながん治療に使う重粒子線治療施設を一般公開した。 重粒子線治療は、炭素イオンを専用の装置でがん細胞に照射し、死滅させる。がんの形に合わせた照射ができるため、近くの臓器への影響が少なく、体への負担が少ないとされる> と報じている。
< 群馬大学重粒子線医学研究センター(前橋市)は3日、先進的ながん治療に使う重粒子線治療施設を一般公開した。 重粒子線治療は、炭素イオンを専用の装置でがん細胞に照射し、死滅させる。がんの形に合わせた照射ができるため、近くの臓器への影響が少なく、体への負担が少ないとされる。 同センターによると、照射時間は1回1~2分程度で週4回、平均3週間程度行う。診療や入院費と別に314万円の自己負担が必要だが、1700人以上が治療を受けている。> とある。
群馬)群大が重粒子線がん治療施設を公開/apital 朝日新聞の医療サイト/2015.10.04
群馬大学重粒子線医学研究センター(前橋市)は3日、先進的ながん治療に使う重粒子線治療施設を一般公開した。
重粒子線治療は、炭素イオンを専用の装置でがん細胞に照射し、死滅させる。がんの形に合わせた照射ができるため、近くの臓器への影響が少なく、体への負担が少ないとされる。
同センターによると、照射時間は1回1~2分程度で週4回、平均3週間程度行う。診療や入院費と別に314万円の自己負担が必要だが、1700人以上が治療を受けている。
上記の "関連記事" では、"重粒子線治療法" における "問題点や課題" も指摘されているわけだが、同施設の今後の動向が注目されよう...... (2015.10.05)
コメントする