"睡眠" が、"レム睡眠" と "ノンレム睡眠" とで成り立っていることは、たとえ各々の "役割" が解明されていないとしても、よく知られている。
◆ 参照 当誌過去の "レム睡眠" 関連記事
(1) "記憶の脳回路痕跡" マウスでついに発見!"デカルト以来350年の謎"に実証的な決着が!/当誌 2014.03.22
(2) <研究者たちの説明によると、恐らく、レム睡眠では、わたしたちは周囲の変化や刺激により敏感だが、夢の記憶喪失(実際、起きてしばらくすると夢の大部分は記憶から消え去る)が学んだ条件付けに作用して、これを消し去る。反対に、ノンレム睡眠は、記憶を強固にするための基本となる睡眠で、そのため眠りながら勉強するためには理想的なのだろう。> ( 「睡眠学習」は可能だ!? 現代の神経科学は未だに残された未知の洞窟を探査し切るか?/当誌 2012.09.18 )
今回注目する下記引用サイト記事 : 浅い眠り、記憶への助走? 「レム睡眠」役割解明へ 筑波大など、マウスの実験で確認/apital 朝日新聞の医療サイト/2015.10.23 は、 <夢を見る浅い眠り(レム睡眠)には、続いてやってくる深い眠り(ノンレム睡眠)の時に脳内の記憶定着を促す役割があることを、筑波大と理化学研究所などのチームがマウスの実験で確かめた。脳科学の長年の謎だったレム睡眠の役割解明につながる成果> だと報じている。
< 夢を見る浅い眠り(レム睡眠)には、続いてやってくる深い眠り(ノンレム睡眠)の時に脳内の記憶定着を促す役割があることを、筑波大と理化学研究所などのチームがマウスの実験で確かめた。脳科学の長年の謎だったレム睡眠の役割解明につながる成果という。22日付の米科学誌サイエンスに論文を発表した。 レム睡眠は、鳥類と哺乳類だけにみられる状態。ヒトでは新生児期に多く、大人の睡眠時間の約15%を占めるが、具体的な役割は不明だった。 筑波大の林悠(ゆう)助教(神経科学)らは、レム睡眠からノンレム睡眠へ切り替える脳内のスイッチ役の神経細胞を特定。スイッチを自在に切り替えられるマウスを遺伝子操作で作り出し、レム睡眠の効果を調べた。 すると、レム睡眠を無くしたマウスは、ノンレム睡眠中に生じるゆっくりとした脳波(デルタ波)が、次第に弱くなることが分かった。逆にレム睡眠を増やすと、ノンレム睡眠中のデルタ波は強くなった。 デルタ波には記憶形成や脳機能回復の作用があることが知られている。林助教は「レム睡眠によって脳内の記憶の整理が促されていると考えられる」と話す。アルツハイマー病やうつ病など、睡眠中にデルタ波が減少する病気の解明につながる可能性もあるという。 (吉田晋) (朝日新聞 2015年10月23日掲載)> とある。
浅い眠り、記憶への助走? 「レム睡眠」役割解明へ 筑波大など、マウスの実験で確認/apital 朝日新聞の医療サイト/2015.10.23
夢を見る浅い眠り(レム睡眠)には、続いてやってくる深い眠り(ノンレム睡眠)の時に脳内の記憶定着を促す役割があることを、筑波大と理化学研究所などのチームがマウスの実験で確かめた。脳科学の長年の謎だったレム睡眠の役割解明につながる成果という。22日付の米科学誌サイエンスに論文を発表した。
レム睡眠は、鳥類と哺乳類だけにみられる状態。ヒトでは新生児期に多く、大人の睡眠時間の約15%を占めるが、具体的な役割は不明だった。
筑波大の林悠(ゆう)助教(神経科学)らは、レム睡眠からノンレム睡眠へ切り替える脳内のスイッチ役の神経細胞を特定。スイッチを自在に切り替えられるマウスを遺伝子操作で作り出し、レム睡眠の効果を調べた。
すると、レム睡眠を無くしたマウスは、ノンレム睡眠中に生じるゆっくりとした脳波(デルタ波)が、次第に弱くなることが分かった。逆にレム睡眠を増やすと、ノンレム睡眠中のデルタ波は強くなった。
デルタ波には記憶形成や脳機能回復の作用があることが知られている。林助教は「レム睡眠によって脳内の記憶の整理が促されていると考えられる」と話す。アルツハイマー病やうつ病など、睡眠中にデルタ波が減少する病気の解明につながる可能性もあるという。
(吉田晋)
(朝日新聞 2015年10月23日掲載)
<記憶形成や脳機能回復の作用があることが知られている "デルタ波" > と "レム睡眠" との密接な関係に迫ったことによって、<レム睡眠によって脳内の記憶の整理が促されていると考えられる> とする推論はより大きな説得力を持つに至ったようだ...... (2015.10.25)
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