"がん細胞" と "免疫細胞" との関係では、"がん細胞" が "免疫の働きを抑える機構" ( "制御性T細胞" ) を持つため、この "機構" を、逆に抑制することで "免疫細胞" に "がん細胞" を攻撃させる...... 、という治療アプローチが注目されたりもしている。
◆ 参照 当誌過去の "制御性T細胞" 関連記事
○ <さまざまな免疫の仕組みを活用し、がん細胞を攻撃する治療法の研究が進んでいる。 慶応義塾大学などはがん細胞が免疫の働きを抑える機構を解除する技術を開発し、腫瘍をたたく効果を動物実験で確認した。......> ( "免疫"活用"がん細胞"攻撃!慶大や京大が種々のアプローチで、"がん免疫治療法"研究!/当誌 2015.10.06 )
今回注目する下記引用サイト記事 : 抗がん剤効かない患者、免疫細胞活性化薬が効果/yomiDr. ヨミドク/2015.11.06 は、 <従来の抗がん剤効かない患者に、がんを攻撃する免疫細胞を活性化する薬を投与する小規模な臨床試験(治験)で、一定の効果が確認された> と報じている。 <一部のがんでは、「制御性T細胞」(Tレグ)と呼ばれる細胞が過剰に働き、がんを攻撃する免疫細胞の機能を低下させることが知られている。そこで、チームは、Tレグを減らして免疫細胞を活性化し、がんをたたく作戦を試した> というのである。
<従来の抗がん剤効かない患者に、がんを攻撃する免疫細胞を活性化する薬を投与する小規模な臨床試験(治験)で、一定の効果が確認されたと、愛知医科大と国立がん研究センターなどの研究チームが、米医学誌に発表した。 チームは治験規模を拡大して効果を詳しく調べ、早期の実用化を目指す。 一部のがんでは、「制御性T細胞」(Tレグ)と呼ばれる細胞が過剰に働き、がんを攻撃する免疫細胞の機能を低下させることが知られている。そこで、チームは、Tレグを減らして免疫細胞を活性化し、がんをたたく作戦を試した。 白血病の治療薬「ポテリジオ」に、Tレグを減らす作用があるとの研究報告が出たことが、治験検討のきっかけとなった。 チームは2013年から、国立がん研究センターなど4か所で、肺がんや食道がんの患者10人にポテリジオを投与した。最長で約9か月間、経過を見たところ、全員、Tレグが減り、このうち、4人は、がんが一時、縮小したという。一部の患者で皮膚に発疹が出たが、重い副作用はなく、治療の安全性は確認できたとしている。 Tレグの発見者は坂口志文・大阪大教授(免疫学)で、ポテリジオを開発したのは協和発酵キリン(本社・東京)だ。医療関係者の間では、日本発の研究成果と薬剤の組み合わせによる新しいがん治療法に発展する可能性を期待する声も出ている。 近年、免疫の研究が進み、従来、効果が不十分とされていた「がん免疫療法」も見直されている。今回と異なる仕組みで、免疫細胞のブレーキを外す新薬も登場している。 チーム代表の上田龍三・愛知医科大教授は「まだ安全性を確認した段階。ポテリジオ単独では治療効果が限られるので、他の薬剤と効果的な併用を検討していく」と話している。 (2015年11月6日 読売新聞)> とある。
抗がん剤効かない患者、免疫細胞活性化薬が効果/yomiDr. ヨミドク/2015.11.06
従来の抗がん剤効かない患者に、がんを攻撃する免疫細胞を活性化する薬を投与する小規模な臨床試験(治験)で、一定の効果が確認されたと、愛知医科大と国立がん研究センターなどの研究チームが、米医学誌に発表した。
チームは治験規模を拡大して効果を詳しく調べ、早期の実用化を目指す。
一部のがんでは、「制御性T細胞」(Tレグ)と呼ばれる細胞が過剰に働き、がんを攻撃する免疫細胞の機能を低下させることが知られている。そこで、チームは、Tレグを減らして免疫細胞を活性化し、がんをたたく作戦を試した。
白血病の治療薬「ポテリジオ」に、Tレグを減らす作用があるとの研究報告が出たことが、治験検討のきっかけとなった。
チームは2013年から、国立がん研究センターなど4か所で、肺がんや食道がんの患者10人にポテリジオを投与した。最長で約9か月間、経過を見たところ、全員、Tレグが減り、このうち、4人は、がんが一時、縮小したという。一部の患者で皮膚に発疹が出たが、重い副作用はなく、治療の安全性は確認できたとしている。
Tレグの発見者は坂口志文・大阪大教授(免疫学)で、ポテリジオを開発したのは協和発酵キリン(本社・東京)だ。医療関係者の間では、日本発の研究成果と薬剤の組み合わせによる新しいがん治療法に発展する可能性を期待する声も出ている。
近年、免疫の研究が進み、従来、効果が不十分とされていた「がん免疫療法」も見直されている。今回と異なる仕組みで、免疫細胞のブレーキを外す新薬も登場している。
チーム代表の上田龍三・愛知医科大教授は「まだ安全性を確認した段階。ポテリジオ単独では治療効果が限られるので、他の薬剤と効果的な併用を検討していく」と話している。
(2015年11月6日 読売新聞)
どちらかと言えば、「がん免疫療法」は、期待に比して成果が疑問視されてきた嫌いがある。
それが、<近年、免疫の研究が進み、従来、効果が不十分とされていた「がん免疫療法」も見直されている。今回と異なる仕組みで、免疫細胞のブレーキを外す新薬も登場している> との記述にもなっているのであろう...... (2015.11.07)
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