従来、がん治癒の目安とされるのは、"5年生存率" である。
◆ 参照 当誌過去の "5年生存率" 関連記事
○ <がん治療で、患者から最も高い関心が向けられる指標は、いわゆる "5年生存率" と呼ばれる統計値だ。 一定期間での "がん腫瘤" の "縮小/消滅" も重要な関心事とはなっても、言ってみれば "状況証拠(?)" 的事実に過ぎず、結局、"延命効果" の有無は、"5年生存率" の数値に如実に反映される。 したがって、がん治療の成果の有無は、この数値で表現されると言ってよさそうである。> ( 肝臓がん:35.9%と肺がん:39.4%、厳しい生存率!治療開始5年後を集計(国立がん研セ)!/当誌 2015.09.16 )
今回注目する下記引用サイト記事 : がん10年生存率、58% 初の大規模集計、3万5千症例/共同通信/2016.01.20 - 00:06 は、 <国立がん研究センター(東京)は19日、全国の16施設で1999~2002年にがんの診療を始めた約3万5千症例の分析で、10年後に患者が生存している割合を示す10年生存率は全体で58・2%だったと発表した。5年生存率のデータはこれまでにもあるが、10年生存率を大規模なデータで算出したのは初めて> と報じている。
<......がん治癒の目安とされる5年生存率は63・1%で10年生存率と大きくは変わらないが、乳がんや肝臓がんは5年後以降も生存率の低下が目立った。また、ほぼ全てのがんで早期に発見し、治療を始めるほど良好な結果が得られることも確認できた。> とある。
がん10年生存率、58% 初の大規模集計、3万5千症例/共同通信/2016.01.20 - 00:06
国立がん研究センター(東京)は19日、全国の16施設で1999~2002年にがんの診療を始めた約3万5千症例の分析で、10年後に患者が生存している割合を示す10年生存率は全体で58・2%だったと発表した。5年生存率のデータはこれまでにもあるが、10年生存率を大規模なデータで算出したのは初めてという。
がん治癒の目安とされる5年生存率は63・1%で10年生存率と大きくは変わらないが、乳がんや肝臓がんは5年後以降も生存率の低下が目立った。また、ほぼ全てのがんで早期に発見し、治療を始めるほど良好な結果が得られることも確認できた。
なぜ、これまでの "5年生存率" に加えて "10年生存率" を算出することになったのかは定かではない。 単純に、"指標" は、多くなれば良いというものなのであろうか? むしろ、これまでにも疑問視されていた、"病院側が途中で掌握できなくなった患者(治療放棄患者)の追跡調査" の問題などの方が気になるのである。もし、これらを "存命中" と見なせば、"現実以上に生存率は高まり、事実が反映されない" からである。
また、<ほぼ全てのがんで早期に発見し、治療を始めるほど良好な結果が得られることも確認できた> とあるが、"何がどう確認できた" のであろうか...... (2016.01.21)
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