"難病" は、"その原因" の詳細が定かではないが故に "難病" と指定される。 その "難病" のひとつである "筋萎縮性側索硬化症(ALS)" は、運動神経が変性して全身が動かなくなるという点で、極めて辛い病気だ。
◆ 参照 当誌過去の "ALS" 関連記事
(1) 複数の既存薬が、"ALS"患者特有の神経細胞の変化を抑制!"iPS細胞"技術応用!(慶応大)/当誌 2015.03.22
(2) "iPS細胞"の応用で、神経の難病:"筋萎縮性側索硬化症(ALS)"の進行を遅らせる(京大)!/当誌 2014.06.28
今回注目する下記引用サイト記事 : ALS原因分解タンパク質発見 京大/京都新聞/2016.01.11 - 22:30 は、 <運動神経が変性して全身が動かなくなる難病の筋萎縮性側索硬化症(ALS)で見られる凝集物の分解に関わるタンパク質を、京都大医学研究科の漆谷真准教授と元大学院生の内田司さんらのグループが見つけた。ALSの治療法の開発につながる成果> と報じている。
<ALSでは、脳や脊髄にタンパク質「TDP43」の異常な構造体が凝集しており、運動神経の変性を招く原因と考えられている。本来、細胞には異常なタンパク質を処理する機構が備わっているが、TDP43については詳しい仕組みがよく分かっていなかった。 グループは、タンパク質のCUL2とVHLが結合した分子が異常な構造のTDP43を認識し、別の酵素による分解につなげていることを突き止めた。ALSでは、この仕組みが破綻し、VHLが異常に多く作られるようになり、VHLとTDP43が結合した分子が凝集することが分かった。CUL2とVHLは、他のタンパク質の分解でも働いている。 漆谷准教授は「VHLを阻害したり、CUL2を増やしたりする薬剤はALSの治療薬の候補となる可能性がある」と話している。> とある。
ALS原因分解タンパク質発見 京大/京都新聞/2016.01.11 - 22:30
運動神経が変性して全身が動かなくなる難病の筋萎縮性側索硬化症(ALS)で見られる凝集物の分解に関わるタンパク質を、京都大医学研究科の漆谷真准教授と元大学院生の内田司さんらのグループが見つけた。ALSの治療法の開発につながる成果で、英科学誌サイエンティフィック・リポーツで11日発表した。
ALSでは、脳や脊髄にタンパク質「TDP43」の異常な構造体が凝集しており、運動神経の変性を招く原因と考えられている。本来、細胞には異常なタンパク質を処理する機構が備わっているが、TDP43については詳しい仕組みがよく分かっていなかった。
グループは、タンパク質のCUL2とVHLが結合した分子が異常な構造のTDP43を認識し、別の酵素による分解につなげていることを突き止めた。ALSでは、この仕組みが破綻し、VHLが異常に多く作られるようになり、VHLとTDP43が結合した分子が凝集することが分かった。CUL2とVHLは、他のタンパク質の分解でも働いている。
漆谷准教授は「VHLを阻害したり、CUL2を増やしたりする薬剤はALSの治療薬の候補となる可能性がある」と話している。
"今回の発見" は、<ALSの治療薬の候補となる可能性がある> と期待されているが、少なくとも、"原因に関する仕組み" が解明されたようなので、今後の進展を注目したい...... (2016.01.14)
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