脳障害などに対する"リハビリ効果" は、経験的には知られていたが、"科学的な確認" が成されたのは、つい先ほどのことだ。
◆ 参照 当誌過去の "リハビリ効果" 関連記事
○ "リハビリ効果の仕組み"解明!脳出血後、集中的なリハビリによって代替神経が増強!/当誌 2014.00.00
今回注目する下記引用サイト記事 : リハビリ効果、初の科学的解明...生理学研と名市大/yomiDr. ヨミドク/2016.01.14 は、 <脳出血でまひした運動機能がリハビリで回復する仕組みを解明したと、生理学研究所(愛知県岡崎市)の伊佐正教授(55)と名古屋市立大学の飛田秀樹教授(50)らの共同研究グループが発表した。 リハビリの効果は経験的に知られているが、仕組みが科学的に解明されたのは初めてで、より効果的なリハビリ方法の開発につながることが期待されるという。> と報じている。
<......研究グループによると、運動をつかさどる大脳皮質の部位「運動野」と、進化の古い段階から脳幹にある神経細胞の集まり「赤核」を結ぶ神経回路(皮質赤核路)がリハビリで増強されて、バイパス機能を果たすことで運動機能が回復することがラットを使った実験で分かった。 実験では、脳出血で皮質脊髄路が損傷し体の半分がまひしたラットに不自由な方の前脚だけを使わせるリハビリを約1週間行った。脳出血前に61%だった前脚で餌をつかむ成功率は、いったん30%に落ちたものの、28日後には36%にまで回復した。リハビリを受けていないラットは12%にまで落ちた。 リハビリを受けたラットの脳は、前脚の運動をつかさどる領域が大きく拡大し、運動野から赤核へ伸びる神経回路が増加していた。この神経回路が遮断されると、リハビリでいったん回復した餌をとる成功率が18%にまで悪化した。こうした結果から、研究グループではリハビリによるこの神経回路の再編成が運動機能回復の決め手となっていると判断したという。 研究成果は、米科学誌「ジャーナル・オブ・ニューロサイエンス」1月13日号に掲載された。 名古屋大学大学院医学系研究科リハビリテーション療法学専攻の石田和人准教授(51)は「リハビリの結果、神経回路が再編されることを示した意義は大きい。人への応用が今後の課題だが、症状に合ったリハビリ方法が可能になるよう期待したい」と話している> とある。
リハビリ効果、初の科学的解明...生理学研と名市大/yomiDr. ヨミドク/2016.01.14
脳出血でまひした運動機能がリハビリで回復する仕組みを解明したと、生理学研究所(愛知県岡崎市)の伊佐正教授(55)と名古屋市立大学の飛田秀樹教授(50)らの共同研究グループが発表した。
リハビリの効果は経験的に知られているが、仕組みが科学的に解明されたのは初めてで、より効果的なリハビリ方法の開発につながることが期待されるという。
研究グループによると、運動をつかさどる大脳皮質の部位「運動野」と、進化の古い段階から脳幹にある神経細胞の集まり「赤核」を結ぶ神経回路(皮質赤核路)がリハビリで増強されて、バイパス機能を果たすことで運動機能が回復することがラットを使った実験で分かった。
実験では、脳出血で皮質脊髄路が損傷し体の半分がまひしたラットに不自由な方の前脚だけを使わせるリハビリを約1週間行った。脳出血前に61%だった前脚で餌をつかむ成功率は、いったん30%に落ちたものの、28日後には36%にまで回復した。リハビリを受けていないラットは12%にまで落ちた。
リハビリを受けたラットの脳は、前脚の運動をつかさどる領域が大きく拡大し、運動野から赤核へ伸びる神経回路が増加していた。この神経回路が遮断されると、リハビリでいったん回復した餌をとる成功率が18%にまで悪化した。こうした結果から、研究グループではリハビリによるこの神経回路の再編成が運動機能回復の決め手となっていると判断したという。
研究成果は、米科学誌「ジャーナル・オブ・ニューロサイエンス」1月13日号に掲載された。
名古屋大学大学院医学系研究科リハビリテーション療法学専攻の石田和人准教授(51)は「リハビリの結果、神経回路が再編されることを示した意義は大きい。人への応用が今後の課題だが、症状に合ったリハビリ方法が可能になるよう期待したい」と話している。
(2016年1月14日 読売新聞)
<リハビリの結果、神経回路が再編される> という実証的事実は、従来からの "リハビリ治療" を後押しするとともに、今後の新たな "リハビリ治療法" の開発に拍車を掛けるものとなりそうだ...... (2016.01.19)
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