"がん細胞を攻撃する治療としての放射線" が、それ以外の正常細胞や部位に悪影響を及ぼしてしまう副作用を、何とか抑えたいとする方法は既に開発されている。 "がん細胞だけを狙い撃ちする放射線治療「ホウ素中性子捕捉療法(BNCT)」" がそれだ。
◆ 参照 当誌過去の "ホウ素中性子捕捉療法" 関連記事
(1) "がん狙い撃ち"放射線治療="ホウ素中性子捕捉療法(BNCT)"、実用化に向け最終治験!/当誌 2016.01.09
(2) <がん細胞だけを狙い撃ちする放射線治療「ホウ素中性子捕捉療法(BNCT)」を、顔や首にできる「頭頸(とうけい)部がん」の末期患者37人に行ったところ、半数以上でがんを消すことに成功したとの臨床研究結果を、大阪大や京都大などのチームがまとめた。29日から京都市で始まる日本癌(がん)治療学会で発表する。 BNCTは、がん細胞に取り込まれやすいホウ素化合物を点滴し、弱い中性子線を1時間ほど照射する。中性子を吸収したホウ素は核分裂して別の放射線を出し、がん細胞を内側から破壊する。ホウ素から出る放射線は細胞1個分ほどの範囲しか届かないため、正常な細胞を傷つけず、副作用は小さいとされる。......> ( "中性子線&ホウ素"でがん狙い撃ち!頭頸部末期患者,半数以上で腫瘍消失!"BNCT"療法!/当誌 2015.10.30 )
今回注目する下記引用サイト記事 : がん細胞だけ狙い撃ち 国立がん研究センター、最新装置公開/日本経済新聞/2016.03.01 - 21:53 は、 <国立がん研究センターは1日、がん細胞だけをピンポイントで狙い撃つ最新の放射線治療装置を公開した。正常な細胞を傷つけず、副作用が少ないという。2017年3月ごろをメドに皮膚がんの一種である悪性黒色腫(メラノーマ)などを対象に臨床試験を始める計画だ。 最新の治療はホウ素中性子捕捉療法と呼ぶ。患者にホウ素を含む薬剤を投与し、がん細胞に取り込ませたうえ、加速器を利用して中性子を当てる> と報じている。
<......中性子がホウ素にぶつかり、アルファ線とリチウム粒子が発生してがん細胞を内部から破壊する。正常細胞への影響はエックス線や陽子線、重粒子線を使う放射線治療よりも少ないとされる。 国立がん研究センターが導入した装置は、中性子を横からでなく上から当てるので、開腹手術中の患者にも照射できる可能性がある。皮膚がん以外にも応用が期待される。 ホウ素中性子捕捉療法は、日本では原子炉から出る中性子を使って研究されてきた。中性子の発生に使える小型の加速器が登場し、病院でも治療できる体制が整った。各地で臨床応用をめざす計画が進んでいる> とある。
がん細胞だけ狙い撃ち 国立がん研究センター、最新装置公開 /日本経済新聞/2016.03.01 - 21:53
国立がん研究センターは1日、がん細胞だけをピンポイントで狙い撃つ最新の放射線治療装置を公開した。正常な細胞を傷つけず、副作用が少ないという。2017年3月ごろをメドに皮膚がんの一種である悪性黒色腫(メラノーマ)などを対象に臨床試験を始める計画だ。
最新の治療は>ホウ素中性子捕捉療法と呼ぶ。患者にホウ素を含む薬剤を投与し、がん細胞に取り込ませたうえ、加速器を利用して中性子を当てる。
中性子がホウ素にぶつかり、アルファ線とリチウム粒子が発生してがん細胞を内部から破壊する。正常細胞への影響はエックス線や陽子線、重粒子線を使う放射線治療よりも少ないとされる。
国立がん研究センターが導入した装置は、中性子を横からでなく上から当てるので、開腹手術中の患者にも照射できる可能性がある。皮膚がん以外にも応用が期待される。
ホウ素中性子捕捉療法は、日本では原子炉から出る中性子を使って研究されてきた。中性子の発生に使える小型の加速器が登場し、病院でも治療できる体制が整った。各地で臨床応用をめざす計画が進んでいる。
がん治療での "放射線治療" にあっても、"副作用" は決して小さくはないと知られている。 したがって、"副作用" が少ないと目される上記のような "ホウ素中性子捕捉療法" が期待されることになる...... (2016.03.04)
コメントする